仕事をしていると、企画や提案のプレゼン資料を作成する機会があるかと思います。
しかし、いざ準備を始めてみると、
「プレゼンに慣れていないから案が思いつかない…」
「資料の構成・配色はこれで大丈夫かな?」
「私ってやっぱりセンスがないのかな…」
と不安を抱くこともあるはず。
プレゼンでは、構成やレイアウト、デザインや話し方など様々な要因が関わってきます。
ところが、企画書作成に使用するのがパワーポイントでもKeynoteでも、基本さえ押さえていれば、センスに関わらず必ず良い資料が出来上がります。
そこでこの記事では、企画書・プレゼン資料を作成する上で欠かせないコツがつまった7つのスライドをご紹介いたします。
プレゼン資料・企画書作成の参考になる7つのスライド【パワポやKeynoteでも使える!】
まずは、企画書やプレゼン資料の参考になるスライドをご紹介します。
- 1.キレイな提案書を作るためのデザインの基礎知識|プレゼンの基本!
- 2.しょぼいプレゼンをパワポのせいにするな!|プレゼンでやってはいけないこと
- 3.色彩センスのいらない配色講座|配色について悩んでいる人
- 絶対に描いてはいけないグラフ入りスライド24枚|データの適切な見せ方
- 見やすいプレゼン資料の作り方|文字の大きさやフォントなどの設定
- 綺麗なプレゼン資料の作り方、10のテクニック|プレゼン小ネタ集
- 魅せるPowerPointビジネスプレゼン【実践編】|パワポの実践テクニック
キレイな提案書を作るためのデザインの基礎知識
「プレゼン資料・企画書は内容を伝えるためにあり、デザインはそれを達成するための手段だ」
と考える、筆者の考えが強く出たスライドです。
スライドの中では、フォントの種類や文字の装飾の多用などを避け、「本当に伝えたいことを伝えられるようにするシンプルなデザイン」を強調しています。
「シンプルであること」を目指しているので、難しい操作も必要なく、「良いデザインは、そもそもセンスがないと作れない」と諦めている人におすすめのスライドです。
しょぼいプレゼンをパワポのせいにするな!
「酷いプレゼンはパワポのせいではなく、プレゼンターであるあなたのせいだ」
と主張し、プレゼンで「やってはいけないこと」を紹介していきます。
前半でデザインや構成などの技術面を解説したのち、後半では「準備不足」というメンタル面の解説もします。
あなたが「プレゼン資料や企画書のデザインも確かに頑張りたいけど、いまいち気合いが入らない…」という悩みを持っている際には、必読のスライドです。
色彩センスのいらない配色講座
「色は理論的に説明できる」
と考える、デザイナーの方のスライドです。
「そもそも色とは何か」という説明から始まり、色を構成する色相、彩度、明度を解説したのち、センスではなく理論的に「どうやって色を組み合わせればよいのか」という具体的な方法論を紹介しています。
デザイナーさんの視点から分かりやすく「色」について解説されており、普段の業務で「色」を詳しく取り扱わない人にとっては、目から鱗な情報ばかりです。
「センスじゃなくて理論」でプレゼン資料のデザインを考えたい人におすすめのスライドです。
絶対に描いてはいけないグラフ入りスライド24枚
統計検定1級を持つ筆者が、
「データを正しく伝えたい人から見て、全員OUTと言いたくなるグラフ」
を列挙しています。
日頃私たちがよく見かけるグラフの例を挙げ、「この数字の見せ方は怪しですよね…」と問いかけてくるような内容です。
数値を「効果的に」魅せる一方、失われる信頼性とのバランスを考えさせられます。
それと同時に、相手をプレゼンで納得させる上で、「数値の魅せ方」がいかに重要かが分かります。
見やすいプレゼン資料の作り方
「わかりやすいスライドとは何か?」
「スライドを作り始める前に知っておくべき3つの基本概念」
を丁寧に解説してから、具体的な作成技術を解説します。
その「具体的な作成技術」というのも、文字の大きさやフォント、改行・配置・色・強調に到るまで、筆者が思う「ベストな設定」を紹介しています。
このスライド自体もとてもよく構成されているので、このスライドを基に自分のプレゼン資料を作ってみても良いかもしれません。
プレゼン資料・企画書作成において、「まずはマネから入りたい」という人におすすめです。
綺麗なプレゼン資料の作り方、10のテクニック
プレゼンにおける「より効果的なデザイン」の小ネタ集のようなスライドです。
文字の背景を半透明にしたり、iPadを写真立てのように使用したり、ちょっとしたデザインでスライド映えするようなテクニックが10個載っています。
「スライドにワンポイント、アクセントを加えたい」という方はぜひ参考にしてみてください。
魅せるPowerPointビジネスプレゼン【実践編】
「ショートカットキーを用いて作業効率アップ」
「アニメーションを使わずに動きのあるプレゼンを作る」
「プレゼンにオーディエンスとのコミュニケーションを取り込む方法」
など、実践的なテクニックを紹介しています。
これまで紹介したスライドより、やや応用的な内容になるので
「自分流のプレゼンテーションスタイルを確立したい」
という方におすすめです。
【番外編】プレゼン資料・企画書作成の参考になる英語のスライド
英語圏のスライドは、日本で行われるプレゼンのスライドより、視覚的に訴えるものが多いといわれます。
ここでは、「英語圏で人気のあるプレゼン資料作成スライド」をご紹介いたします。
すべて英語での説明になりますが、視覚的な情報も多いので、英語が読めない方もぜひ覗いてみてください。
5 Ways To Surprise Your Audience
→ 5 Ways To Surprise Your Audience
タイトル日本語訳: 聴いている人に驚きを与え注意を引く5つの方法
プレゼン資料を作成する際の、デザインや心のあり方について記されています。
途中にジョークを交えた、みていて楽しいスライドです。
スライドの最後には、このスライドのポイントが全て盛り込まれている、パブリックスピーキング世界大会チャンピオンであるDananjaya Hettiarachchiさんの動画のリンクが紹介されています。
併せて、参考にしてみてください。
THE PRESENTATION DESIGN CRASH COURSE
→ THE PRESENTATION DESIGN CRASH COURSE
タイトル日本語訳: プレゼンデザインの短期特訓
プレゼンの重要な3つの要素を、語り・修辞・デザインだとした上で、それぞれを詳しく解説していきます。
スライドが全83ページとやや長いですが、その分とてもボリュームのある内容なので、とても勉強になります。
作者が修辞の項目で紹介する、アリストテレスの「修辞法の三角形(rhetorical triangle)」が表す、信頼・共感・理論を多分に感じ取ることができるスライドです。
How to illustrate your presentations
→ How to illustrate your presentations
「1枚の絵は1,000の言葉に匹敵する」
という言葉を基に、文章ではなく視覚的情報を用いてプレゼン資料を作成する方法を紹介しています。
プレゼン資料を行う上で、「やってはいけないこと」を説明してから「やるべきこと」を説明しており、とても分かりやすい内容になっています。
また、スライド自体も視覚情報で伝えることを意識しているので、英語がわからない人でも、大方の内容は掴めるのではないでしょうか?
伝わりやすいプレゼン資料の7つの特徴・コツ
ところで、伝わりやすいプレゼン資料とは一体どんなものなのでしょうか?
「聴衆に伝わりやすいプレゼン資料」には共通の特徴があり、そのポイントをしっかりと押さえておけば、伝わりにくかったプレゼン資料でも改善することができます。
伝わりやすいプレゼン資料のポイントは、以下の3つです。
- 内容が一目でも分かりやすい構成になっている
- 伝えたいことは1つのスライドに対して1つに絞ること
- 文章よりも箇条書きで要点を分かりやすくすること
- プレゼン資料の文字は大きく読みやすくすること
- 上下左右の配置を揃える
- プレゼン資料のCTPTがしっかりと意識されている
- データや客観的な意見などを踏まえて論理的に説明されている
それぞれ詳しく解説していきます。
①内容が一目でも分かりやすい構成になっている
プレゼン資料の基本である「構成」作りですが、この時点で分かりやすいプレゼン資料になるかどうかが決まります。
分かりやすい構成の例は以下の通り。
- 問題提起
- 解決方法の提案
- 具体的な方法論
- ベネフィット
- 結論
上記の流れに沿ったプレゼン資料になっているかどうかを確認して、伝わりやすいプレゼン資料作りに取り組んでみてください。
プレゼン資料を作る際は、まずは構成から考えて作り込んで行くことが何よりも大切です。
②伝えたいことは1つのスライドに対して1つに絞ること
プレゼン資料のスライドは、1つのスライドに対して伝えたいことを1つに絞りましょう。
また、話す内容は1分程度が好ましいです。
スライドの内容によっては話す時間が1分では収まらないこともありますが、それでも伝えることは1つのスライドに対して1つに絞っておきましょう。
逆に、1つのスライドでいくつも伝えたいことを取り入れてしまうと、「結局何を言いたいのか」が分かりにくくなってしまいますので、注意が必要です。
③文章よりも箇条書きで要点を分かりやすくすること
プレゼン資料は、文章で説明するよりも「箇条書きで分かりやすく要点のみに絞って」作ることが大切です。
会社の企画書であれば話は別ですが、プレゼン資料の場合は、当日話し手が解説しながら見るものなので、極力一目でみて内容が伝わりやすいように箇条書きにしておくと良いです。
また、中にはプレゼン資料の枚数が多くなってしまう方もいますが、枚数に関しても極力伝えたい要点に絞ってそれほど多くならないようにすることも大事ですね。
④プレゼン資料の文字は大きく読みやすくすること
プレゼン資料は、プロジェクターやモニターで見る場合が多いので、出来るだけ大きめの文字で読みやすさにこだわって作るようにしましょう。
内容が良いプレゼン資料でも、文字が小さすぎて読みにくいと、聴く側は内容が入ってきません。
そうならないように、出来るだけ文字を大きめにして、読みやすいフォントを使い、聴いている側に伝わりやすいプレゼン資料を作るように心がけましょう。
⑤上下左右の配置を揃える
プレゼン資料上にフローチャートなどを記載した場合は、上下左右を合わせるようにしましょう。
上下左右が合っていないと、見ている側の頭が脳の中で自動で補正しようとするので、認知的負荷が多くかかってしまいます。
見やすいプレゼン資料を作るためにも、こういった繊細な工夫が必要です。
⑥プレゼン資料のCTPTがしっかりと意識されている
次にプレゼン資料のCTPTが、しっかりと意識されているかどうかを確認してみましょう。
CTPTとは
C = Concept (コンセプト)
T = Target (ターゲット)
P = Process (プロセス)
T = Tools (ツール)
の頭文字を取った略語になります。
CTPTがしっかり定まっていないと、「誰に」「何を」伝えたいプレゼン資料なのか、聴いている側に伝わりにくくなるので、注意が必要です。
⑦データや客観的な意見などを踏まえて論理的に説明されている
プレゼン資料は、あなたが伝えたいことに対して、その根拠となる数値的なデータや客観的な意見、または反対意見やデメリットなどを盛り込むように作成しましょう。
そうすることで、聴いている側の信頼性を獲得することに繋がりますし、あなたのプレゼン資料の説得力も増します。
また、外部からデータや意見を引用する場合は、その元となるソースをしっかりと明記して、信ぴょう性を損なわないようにして下さい。
引用する場合は、国や自治体、金融銀行、市場調査会社などが行った権威のある調査資料がおすすめです。
伝わりにくいプレゼン資料の3つの特徴・注意点
逆に伝わりにくいプレゼン資料の特徴・注意点としては、以下のような項目が挙げられます。
- 主題が見えにくく何を伝えたいのかが分からない
- 結論と論理的な説明がリンクしていない
- 内容の根拠が薄く説得力が感じられない
こちらもそれぞれ分かりやすく、以下に解説していますので見ていきましょう。
①主題が見えにくく何を伝えたいのかが分からない
よくあるのが、伝えたいことが多すぎて、結局何を伝えたかったのかが分からないようなプレゼン資料です。
プレゼン資料を作る前に主題がはっきりとしてないと、そのようなことになりかねません。
まずは、あなたが一番伝えたいことを書き出してみるべきです。
また、何を伝えたい資料なのか一目で分かるプレゼン資料を作ることがここでは、大切になってきます。
②結論と論理的な説明がリンクしていない
結論とそれまでの論理的な説明が繋がってないプレゼン資料は、見ていて意味が伝わらないのは勿論のこと、結論の説得力に欠けます。
論理的な説明をすることはとても大事なことですが、それがしっかりと結論に結びついているのかを伝えることも大切なことです。
あなたが理解できていても、聴いている側に理解してもらえなければ意味がないので、出来るだけ分かりやすく解説し、説明と主張を論理的に結論に結びつけたプレゼン資料を作りましょう。
③内容の根拠が薄く説得力が感じられない
論理的な説明があまりなく、参考となるデータや資料をこれといって取り上げてない場合は、プレゼン資料自体に説得力が感じられなくなってしまいます。
説得力を上げるためにも、具体的な数字をしっかりと取り入れ、プレゼン資料を作ることが大切です。
また、実際に外部の参考となるデータなどを取り上げていても、それらのデータに信ぴょう性がなかったりしては意味がありませんので注意して下さいね。
プレゼン資料・企画書作成の参考になる5つの記事
最後に、補足として資料作りに役立つ情報がまとまっている記事を紹介します。
読むだけで考え方が大きく変わる記事ばかりなので、資料作りの参考にしてみてください。
文字組みについて本気出して考えてみた
と感じるという、元出版業界の方の記事。
素人が疎かにしがちな「文字と文字」の調整について、詳しく書かれています。
パワーポイント・Keynoteなどのスライド資料でも、Word・Pagesなどから印刷した紙媒体の資料などでも、文字を効果的に綺麗にみせるという点でとても参考になる記事です。
伝わるデザイン|研究発表のユニバーサルデザイン
資料を作成する前や、作成した後の確認にも重宝します。
サイトの各内容が目次にもなっているので、トップページをブックマーク登録しておくと、資料作成が捗ります。
パワーポイント(Power Point)のスゴ技10
「画像入りのスライドのサイズを小さくする」
「作業効率化のためのショートカットキー」
など、パワーポイントの知っておくと得をする機能を紹介しています。
そういう機能があったんだ!と新たな気づきを得ることができることでしょう。
米財務省から学べる美しい資料作りのポイント
「グラフで表したい情報」を効果的に示す方法が凝縮されています。
これであなたも「デフォルトのグラフを貼り付けるだけ」から卒業!
すべて無料!フリーの画像&写真素材サイト19選【商用利用可能】
しかし、「商用利用はNG」「クレジット表記をする場合はOK」など、使用条件が複雑な場合が多くあります。
この記事では、各画像・写真素材サイトを「商用利用」「クレジット表記」「改変」に焦点を当て紹介しています。
最後に: パワポやKeynoteでプレゼン資料を作ってどんどん発表しよう!
プレゼン資料・企画書に関して、様々な角度から解説しているスライドを取り上げました。
これらのヒントを参考に、あなたのプレゼン資料・企画書をより良いものにしていきましょう。
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