新規事業プレゼンや、新企画のコンペ・提案などで、企画書を作らなければいけなくなることはよくあります。
しかし、企画書を作るといっても、そもそも提案できる企画アイデアがなければ始まりません。
アイデアが出ないばかりに、企画書の作成がなかなか進まない人も多いのではないでしょうか。ここでは、企画書を作るためのはじめの一歩となるアイデアの出し方のポイントをご紹介します。
アイデアをひらめくための基本11個
アイデアをひらめく基本をご紹介します。
知識と情報を集めてアイデアをひらめくきっかけを
そもそも、アイデアとは情報と知識の蓄積があってはじめてひらめくものです。
例えば、新しい教育を変えるWebサービスを提案するとします。
もともと、教育業界についても、Web業界についても、深い知識と情報を持っていれば問題ないですが、教育業界のことしかわからない人に、ITを使った実現可能な今までにないサービスを思いつくでしょうか?
また、ITの知識や情報は持っていけど、教育業界について一切知らない人に、今の教育業界を変えるサービスが思いつくでしょうか?
言い換えると、企画のテーマに関するありとあらゆる知識と情報がなければ、いくら頭をひねっても面白いアイデアは出てきません。
まずは、テーマに関してある程度知っている部分については、より深く知識を深めましょう。
あまり知らない部分については、憶測で進めるのではなく、確信をもって人に話せるようになるレベルまで、知識や情報を蓄積しましょう。
そうすることによって、必要な情報をすぐに脳から引き出すことができるようになります。
街に出て身体を動かしリラックスする
デスクの上で、ひたすら考え続けても良いアイデアは出ません。
また、ある程度アイデアは思いついたものの、何か物足りないと感じることもあるでしょう。
そんな時は、街に出て身体を動かしましょう。
デスクから離れて身体を動かすことで、血液の循環がよくなり、また脳に酸素が行き渡ることで、脳が活性化されます。
そして街に出る理由として、アイデアの引き出しを増やし発想の幅を広げるということができるからです。
街には、たくさんのモノやサービス、人があふれています。
街にでて、ただ闇雲に歩くのではなく、歩いている人の行動や様子、流れている映像や掲げられている看板、当たり前のように使われているサービスやモノなどをじっくりと観察してみましょう。
そうやって、普段と少し違った視点で街を眺めることで、今まで気づかなかったことに気づいたり、思いもしなかったアイデアが浮かんできます。
ツールやフレームワークを使って企画アイデアを引き出す
もしひとりでアイデアを出さなければならない時は、ツールやフレームワークに頼るのもよいでしょう。
ツールを使用することによって、いわゆる擬似ブレストのようなことが行えたりします。
普段、アイデアがなかなかひらめかない人でも、ツールを使えば面白いことが思いつくかもしれません。
代表的なものとして「マインドマップ」があります。
テーマとなるキーワードを図の中央に置き、そこから関連する言葉やイメージをどんどん広げていきマップ化することで、思考を柔軟にし発想を延ばしていくことが可能です。
マップ化することで全体を見渡せて、不足してる要素を発見できたり、漏れなども少なくすることができるメリットもあります。
他にも、アイデア発想のためのツールや発想方法については下記の記事で紹介していますので、是非参考にしてみてください。
▷ライティングに役立つ!無料のおすすめマインドマップツール12選
photo credit: LucasTheExperience via photopin cc
ひとりで考えていてもなかなか良いアイデアは思いつかないものです。
そういう時は、複数人で話しながらアイデアを出す「ブレインストーミング(ブレスト)」がおすすめです。
ブレストとは、アレックス・F・オズボーンによって考案された複数人でディスカッションをしながら行う発想方法のひとつで、個人の先入観や固定観念にとらわれず、自由な発想でアイデアを出しあうことで、より良いアイデアや気付きを得る方法です。
ブレストを効果的に行うためには、下記のポイントやルールを守りましょう。
・事前にテーマが共有され、それについてある程度考察されていること
・他人のアイデアを批判しないこと
・とにかく自由にたくさんのアイデアを出すこと
・他人のアイデアを発展させていくようにすること
詳しくは下記の記事を参考にしてください。
▷「ブレスト」のルールと進め方
顧客の「困った」を解決する
企画を組み立てる最初のステップとして「現状分析」を行う必要があります。
現状の問題点はなにかということを分析&収集することです。
問題点というのは、身近に多く転がっています。
例えば、友人やお客さん、家族など身近な人の言葉や様子に耳を傾けてみましょう。
「◯◯があればなあ・・・・」
「なんで◯◯はできないんだろう」
「◯◯がこうなら便利なのになあ」
といったことを言っていませんか?
「問題点は何か」を考えるより、周りの人が「何に困っているのか」について考えるほうが、より核心をついた問題を見つけることができます。
そうして見つけた問題点を具体的に深堀りし、分析することで、よりよいアイデアにつながります。
成功事例を参考にする
頭の中で考えているアイデアは、一見良さそうにみえても、実は机上の空論である可能性があります。
そうならないためにも、実際にビジネスで成功してる方法をヒントに、アイデアを練りましょう。
奇抜そうに見えるアイデアでも、成功している事例は意外にたくさんあります。
成功するにはそれなりの理由があるわけなので、「なぜ成功しているのか」を分析していくことで、
新しいアイデアや企画が思いつくかもしれません。
成功事例は、ネットで調べるといくつでも出てきますが、下記のような企画書やスライドを見ることは非常に参考になるでしょう。
ネットで見れる!国内有名Webサービスの「ナマ企画書」まとめ | Find Job ! Startup
ネットで見れる!国内有名Webサービスの「ナマ企画書」まとめ【第2弾】 | Find Job ! Startup
また、creiveが運営しているalleというサイトでも、役立つ企画書をたくさん紹介していますので、よろしければ参考にしてみてください。
役に立つ企画書・スライドが集まったサイト|alle
ポジティブに考える
photo credit: Wavy1 via photopin cc
アイデアには、それなりの「創造力」が求められます。
自分にはできない、苦手だと諦めてしまった時点で、良いアイデアは生まれなくなります。
そうならないためにも、「自分ならできる!」という前向きで強い意志をもって取り組みましょう。
不思議なことに、心や感情がポジティブになると、良いアイデアや良い企画がふっと思いつくものです。
いかがでしたか?
ここで紹介したことは、どれも基本的なことです。
しかし、改めて基本を見直すことで、気づくことも多いでしょう。
是非、アイデアで行き詰まっている人は、基本を思い出して実行してみてはいかがでしょうか。
他の業界のアイデアを転用する
アイデア発想法の親と言われ、名著「アイデアの作り方」を書いた知的発想法の父と親しまれているジェームズ・W・ヤングはアイデアのことを「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と定義していきます。
つまり、ジェームズ・W・ヤングから言わせれば、アイデアというのはある事象とある事象の掛け算なのです。
そのため、自分の業界の知識を吸収するだけでなく、他の業界の知識も吸収して自分の業界に応用する事が大切です。
例えばZOZOが個人に対してオーダーメイドのサイズの服を提供するというリリースを打ち出した時に、自分のやっている事業などにZOZO SUIT、個人に最適化するサービスを出すことはできないかと考えます。
他の業界からインプットしたことを自分の業界に転用してアイデアを生み出すことも有効的な方法です。
ぜひ試してみてください。
マンダラート
メジャーリーガ、二刀流で有名な野球選手、大谷翔平選手が高校時代やっていたことでよく知られるようになったマンダラート。9個のマス目(3×3)が書かれた紙やホワイトボードを用意し、そのマスに思いついたことを埋めていきます。発想するテーマを真ん中に書き、周りの8つのマスに関連するアイデアや思いつきを書いてきます。
記述した8マスの中の1つを、さらに9個のマス目が書かれた別の紙の真ん中にセットし、再び関連するアイデアを埋めていきます。あとは満足するまでこの工程を何度も繰り返すだけです。具体的にやり方を解説していきます。
STEP1:9つのマス目がある紙を用意

STEP2:マス目を埋めていく
1つのテーマ(今回の場合は「鞄」)を決めて、周りの8つのマス目に関連するアイデアを埋めていきます。
STEP3:発想をさらに広げる
今回の場合は8つの中から「色」というテーマを選び出し、ふたたびマス目を埋めていきます。深く考えすぎず、思いついたことをポンポンと埋めていきます。ちなみに、大谷翔平選手のマンダラートは以下の写真です。
AndroidではIdea Frameworks、iphoneではMandalArtというアプリを利用することで、簡単にマンダラートを利用することができます。
マンダラートを活用することで、発想力を広げ、普段なら考えもつかないようなことを発想することができます。
シックハット法
シックハット法は、6人で行う発想法で、「客観的」「感情的」「否定的」「肯定的」「創造的」「思考的」という、6つの異なる視点から考えるアイデア発想のフレームワークです。それぞれが上記6つの役割、視点を演じ、異なる考え方が集結することで、アイデアを生み出すことができます。
白い帽子:客観的思考
客観的な情報や実際の数字から、何が事実かということを考える方法。自分の意見は出さずに客観的に発想をする。
赤い帽子:感情的思考
直感、勘などの感覚的な面からアイデアを考える方法。アイデアに対して思った気持ちを素直にそのまま発信します。
黒い帽子:否定的思考
否定的な視点で物事を捉える方法。自分や誰かが出したアイデアの欠点を見つけ出してあえてリスク面を語ります。
黄色い帽子:肯定的思考
基本的にすべての意見を肯定的に捉え、ポジティブな意見を見つけ出す方法。実際に実現した際に得られるメリットなどを多く語ります。
緑の帽子:創造的思考
物事をクリエイティブにとらえ、自分の考えをありのままに伝えます。創造的なアイデアを思いつくままに多く語ります。
青い帽子:思考的思考
会議の進行や調整を行います。アイデアを俯瞰的にとらえ、体系的な意見を出します。
ブレインストーミングと異なり、全員が違う思考、視点からアイデアを出すのが特徴です。
オズボーンのチェックリスト
オズボーンのチェックリストは、ブレーンストーミングの発案者である、A・F・オズボーン氏が生み出した発想法で、9つの項目に合わせてアイデアを考える手法です。
9つの項目とは、「転用」「応用」「変更」「拡大」「縮小」「代用」「再利用」「逆転」「結合」の項目で、文章にすると以下のようになります。
- 転用:他に使い道を探す
- 応用:類似物を探す
- 変更:変えてみる
- 拡大:拡大してみる
- 縮小:縮小してみる
- 代用:置き換えてみる
- 再利用:配置や並びを換えてみる
- 逆転:逆にしてみる
- 結合:組み合わせてみる
テーマを決めると、あとはこの9つのリストに合わせて、テーマを深堀りし下記の図にアイデアを埋めていきましょう。
違った視点からテーマを見つめ直すことで新たなアイデアを見つけ出すことができるかもしれません。
SCAMPER(スキャンパー)法
SCAMPER(スキャンパー)法は、ボブ・エバール(Bob Eberle)によって開発されたアイデア発想ツールです。オズボーンのチェックリストを覚えやすいように改良したもので、7つの質問の頭文字から「SCAMPER」と呼ばれています。
S:置き換える(Substitute)
C:組み合わせる(Combine)
A:当てはめる(Adapt)
M:修正する(Modify)
P:別の使い道を考える(Put other purposes)
E:余計なものを削る(Eliminate)
R:並び替える、逆にする(Rearrange/Reverse)
商品企画やサービスの発案などには適する発想法ですが、俯瞰しなければいけないビジネスモデルを検討する際などには使えない方法です。
思い浮かんだアイデアを忘れないためにメモを取る
以上の方法を試してみると、ふとアイデアが舞い降りてくるでしょう。100%とは言いませんが、11個も試したならば少しはアイデアが浮かんできます。
アイデアが浮かんできたらすぐにそのアイデアをメモしておくことをおすすめします。人は忘れてしまう生き物です。思いついた時は、「天才」と思ったアイデアも、1時間経つと「何考えてたっけ?」となることはよくあること。
忘れてしまう前にメモをとっておきましょう。
アイデアを考えているときだけではなく、ふとした瞬間アイデアが浮かんでくる場合もあります。
いつでもメモが取ることができるようにしておきましょう。
ジョジョの奇妙な冒険で有名な「荒木飛呂彦」さんは自分の周りで見聞きしたことは、メモをとっておき、それをアイディアノートのまとめて困った際に眺めるそうです。
ふとしたメモが、今後の成功に繋がる可能性もあります。思いついたアイデアはすぐにメモをしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
企画でいいアイデアをだし、チームに貢献するためにも今回紹介した11個のアイデアを考える方法を是非試してみてください。
- 知識と情報を集めてアイデアをひらめくきっかけを
- 街に出て身体を動かしリラックスする
- ツールやフレームワークを使って企画アイデアを引き出す
- ブレインストーミングによるアイデア出し
- 顧客の「困った」を解決する
- 成功事例を参考にする
- ポジティブに考える
- 他の業界のアイデアを転用する
- シックハット法
- SCAMPER法(スキャンパー法)
- マンダラート
- オズボーンのチェックリスト
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