Web制作フリーランスというと、未経験でも簡単になれて稼げるフリーランスというイメージがありますね。
実際、プログラミングスクールのWebデザイナーコースやProgate、ドットインストールを履修して「フリーランスになりたい」と言っている人も多く見かけます。
「なりたい」とは思うけれど、Web制作フリーランスでどれくらい稼げるのかやどうやって案件をとるのかはスクールでは教わらないので、不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、Web系フリーランスになりたいけれど収入や案件獲得に不安を感じている人やスムーズにフリーランスになりたい人向けに、フリーランスになる前にやっておくべきことや案件の獲得方法について紹介します。
\
Web制作でフリーランスになるなら会社員時代の倍は稼ぎたい
Web制作やWebデザインをメインにしてフリーランスになることは可能です。
Web系フリーランスというと「稼げて自由でキラキラしている」イメージがありますが、本職でWeb制作フリーランスをしている人の年収は、300万円程度から800万円程度です。考えているよりも少なく感じたかもしれませんね。Web制作フリーランスの年収は、受注している案件やどんな制作をしているかによってピンからキリまであるのです。
あなたが会社員で「これからWeb制作でフリーランスになろう」と考えているなら、今の生活水準を維持するために会社員時代の倍は稼げるようになる必要があります。フリーランスになると会社員時代は、勤め先と折半だった社会保険料や経費で落とせたアレコレを自分で支払う必要があります。貯金や休業保険、将来への投資、余暇に使うお金などを考えると会社員時代と同程度の稼ぎでは心許なく感じるでしょう。
Web制作フリーランスが案件を取る手段3つ
Web制作でフリーランスをしている人の案件の取り方は3つあります。
- TwitterなどのSNS経由
- 知人からの紹介・口コミ
- 案件マッチングサービス
Web制作フリーランスとしての実績や経験年数によって、メインで利用する方法は異なってきます。
例えば、Web制作フリーランスになりたての人は、知人や取引先からの紹介・口コミを利用することが多く、実績をある程度積んだ人はSNS経由で仕事をもらったり、自分で営業をかけることが多い傾向があります。もっとベテランになってくると、以前の取引先からの紹介やホームページなどからの問い合わせがメインになり、「自分から営業をかけなくても大丈夫になった」ということにもなります。
どんな人にもおすすめなのがフリーランス向けの案件マッチングサービスです。フリーランス向けの案件マッチングサービスは、転職サイトのようなもので、案件が欲しい人のスキルや実績を考慮した上で案件を紹介してくれます。業者が間に入るので、何かトラブルがあったときにも安心です。
TwitterなどのSNS経由で案件をもらう
TwitterなどのSNS経由で案件をもらう方法です。
急ぎになるのですが、3日後までの納品でホームページのコーディング(TOP+下層ページ5ページ)できるコーダーさんいますでしょうか。デザインは、スマホ・PC共にあります。もし、できる方がいらっしゃいましたら、詳細お話ししますのでDMいただきたいです。
SNS上にこのような形で、案件の募集があることがあります。自分のスキルを一覧表にまとめて「お仕事募集中」として案件をとることも可能です。
TwitterなどのSNS経由で案件をもらうメリット
担当者と直接繋がれるので、話が早いことがSNSで仕事をもらうメリットです。日頃の投稿内容も確認した上で判断できるので、依頼主の人柄もわかります。「この人との仕事は避けた方がいいかもしれない」といった直感が働く人には便利です。
TwitterなどのSNS経由で案件をもらうデメリット
SOHOサイトで募集しても誰も応募してこないブラック案件や、前任者が途中放棄したので納期に間に合うかギリギリの案件といった、キワドイ案件が多いことがデメリットです。
中には、「納品はしたけれど、支払いがない」「漠然とした依頼すぎて、修正依頼が止まらない」といった「受けなきゃよかった」といった声もあります。
利用しているSNS上である程度繋がりがある人からの依頼の方が安心できるでしょう。
知人からの紹介・口コミから案件をもらう
知人からの紹介や口コミで仕事をもらう方法は、実績なしでフリーランスになった人が「実績を作るための手段として活用しました」と話してくれるケースが多いです。単価を低めに設定し「どんな仕事でもします」というイメージですね。
フリーランスになりたての人は、とにかく声をかけて名刺を配り、仕事につなげ、仕事が終わったら「他にも悩んでいる人がいたら紹介してください」とお願いして仕事をつなげる場合が多いです。「過労で死ぬかと思った」という体験談があるのもこの時期です。
フリーランス歴が長いベテランの人は、プロからプロへの紹介・口コミで案件を獲得しています。「うちでは手が空いていないから、どうだろう?」のようなイメージです。
知人からの紹介・口コミから案件をもらうメリット
知人からの紹介や口コミで仕事をもらう最大のメリットは、リアルな知り合いなので報酬の未払いなどのブラックな面が出にくいことです。
知人からの紹介・口コミから案件をもらうデメリット
デメリットは、Webに詳しくない相手の場合、相場感やスケジュール感をきちんと伝えないとトラブルになってしまうことです。「インターネットは万能だから、すぐに簡単に安くできる」と信じている人は多いです。打ち合わせの時点で「できる・できない」を伝えておかないと後悔します。
案件マッチングサービスを利用する
フリーランスのための案件・求人紹介サイト経由で仕事をもらう方法は、フリーランス歴に関わらず積極的に利用したい方法です。
案件紹介サイトのほとんどが無料で利用でき、専任のコンサルタントが付きます。コンサルタントとのヒアリング後にあなたの実績やスキルにあった案件を紹介してもらえるので、ミスマッチが少ないです。
未経験からいきなりフリーランスになった人は、マッチングする案件が少なく苦労するかもしれませんが、相談してみる価値はあります。
案件マッチングサービスを利用するメリット
フリーランス向けの案件マッチングサービスを利用するメリットは、案件のミスマッチが少なく、案件に応募するまでの手数が少なくて済むことです。マッチングサービスを挟んで案件に参加するので万が一トラブルになった場合も相談できます。
自分が「将来的にこんな仕事をメインにしたい」という案件で求められるスキルや人物像もわかるので、スキルアップの方向性も見えてきます。
案件マッチングサービスを利用するデメリット
デメリットは、ある程度の実績がないと案件を紹介してもらいにくいことです。特に、スクールを卒業したばかりで実務未経験からWeb制作フリーランスになった場合、「何かしらの実績をお持ちでないと…」と暗に言われてしまう場合があります。
実際、会社員からWeb制作フリーランスになった人の中には「会社員時代の実績が評価されるのは嬉しいけれど、Web制作とは遠いマーケティング系の職種ばかり紹介された」という人もいます。
フリーランスのための案件・求人紹介サイトおすすめ5選
フリーランスになりたての人も、ベテランの人も利用したいのがフリーランス向けの案件・求人紹介サイトです。
ここでは、フリーランスなら必ず登録しておきたいフリーランス向け案件・求人紹介サイトを5つご紹介します。
ご紹介するサイトの中には、単発案件の紹介が得意なところもあれば、派遣・正社員採用も取り扱っているところもあります。どのサイトも専任コンサルタントが所属しており、フリーランスの希望が叶う案件を紹介してくれるので、気になるところに登録して相談してみましょう。
後半では、安定して稼ぐという意味ではあまりおすすめできませんが、クラウドソーシングサイトも2つご紹介します。
レバテックフリーランス
公式サイト:レバテックフリーランス
レバテックフリーランスは、高単価と充実したフォロー体制に定評があります。所属コンサルタントの多くがIT業界出身なので、Web・IT業界の知見が深いだけでなく、フリーランスに転身したい人の悩みや不安に理解があります。
フリーランス向けの案件紹介の他に、派遣社員や正社員として働きたい人へのサポートも行っており、「フリーランスになりたい人」にも「フリーランスから会社員へ転職したい人」にも強い味方になってくれます。
紹介される案件も、中小企業やベンチャーから大手企業の受託案件までと幅広く、高品質・高単価な案件が多いです。すでにフリーランスとして活躍している人が年収アップのために利用してもいいでしょう。
IT業界での歴史が長いので、IT・Web系で働きたいなら、必ず登録しておくべきエージェントです。
\
関連記事:レバテックフリーランスの口コミ・評判を徹底調査【案件の質・稼げるのかを比較】
クラウドテック(Crowdtech)
公式サイト:クラウドテック
クラウドテックは、リモートワークや週3・4日勤務といった比較的自由な働き方ができる案件に自信があるフリーランス向けの案件紹介サービスです。クラウドソーシングサイトの「クラウドワークス」が運営していますが、同じオンサイト案件でも短期契約中心のクラウドワークスと違い長期契約案件が中心です。
案件の単価も高く、基本的に長期契約なので、クライアントを絞れるのがメリットです。複数のクライアントとやりとりをしているとそれだけで時間が取られてしまいますが、それがありません。また、利用者向けの福利厚生サービスが充実しており、ベビーシッターサービスなどの提携サービスを会員限定価格で利用できます。
ただし、リモートワーク可能な案件が豊富とはいっても、「リモートワークが可能」というだけで完全リモートワークは少ないです。一部常駐案件がほとんどだと思っておいた方がいいでしょう。
\
関連記事:クラウドテックの口コミ・評判を徹底調査【副業として使えるの?】
ITプロパートナーズ
公式サイト:ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズは、高単価なのに週2・3日出勤でいい案件数が豊富です。フルリモートではないけれど、リモート可能な案件も多く、「すぐにリモートになるのは不安だけど、自由を手に入れたい」という人に向いています。
ベンチャー企業やスタートアップ企業の案件が豊富なので、特にスピード感溢れる職場にアサインしたいという人におすすめです。コンサルタントがよく希望を聞いてくれることでも有名なので、「メインで受けている案件の隙間時間でもう少し稼ぎたい」という人や「トレンド技術を使っている案件に入りたい」という人の「ちょっとわがままかな?」と思いがちな要求も伝えてみるといいでしょう。希望に近い案件を紹介してくれるかもしれません。
\
関連記事:ITプロパートナーズの口コミ・評判を分析!週2・3日案件は本当にあるの?メリット・デメリットまとめ
Midworks
公式サイト:midworks
Midworksは、正社員でフリーランスなエンジニアライフの実現を掲げています。Midworksの利用者は正社員なみの保障が受けられるので、「正社員でフリーランス」とうたっているのです。
受けられる保証は「フリーランス協会のベネフィットプラン」「税務保障」「給与保証」などです。フリーランスになったけれど、会社員時代よりも不安が増えたという人の強い味方になってくれます。
公開されている案件は、エンジニア系の案件がほとんどです。WebデザイナーなどのWeb制作系の案件はごく少数なので、PHPやWordPressなどのバックサイドの開発もできるようになってから登録した方が、紹介される案件は多いかもしれません。
\
関連記事:Midworksの口コミ・評判を徹底調査【利用者の本音から見る福利厚生と案件内容の真実】
ポテパンフリーランス
公式サイト:ポテパンフリーランス
ポテパンフリーランスは、フリーランスなりたての人やIT業界歴の短い人向けの案件が豊富です。
対応している地域が首都圏+大阪と狭いのが難点ですが、対応エリアでフリーランスになったばかりの人は登録して損はないでしょう。リモート案件はほとんどなく、常駐タイプの案件が大半です。常駐タイプでも週5日の常駐が基本なので、「フリーランスになった意味とは」と感じてしまうかもしれませんね。
保有している案件の多くがエンジニアよりなので、Web制作の中でもHTMLやCSSを使ったコーダーやデザイナー案件は少なく、PHPやJavaScriptを使う案件が多いです。
\
関連記事:ポテパンフリーランスの口コミ・評判から利用者のメリット・デメリットを分析・解説
フリーランスなら登録しておきたいクラウドソーシングサイト2つ
クラウドソーシングサイトは、「簡単に実績を作る」という面ではおすすめできますが、単価が低い案件が多く、Web制作への理解が少ない人からの依頼が多いので、注意が必要です。
ただし、あなたがフリーランスとして活動していく中で「コーディングに専念するためにデザインを外注したい」「HP内のライティングは他の人にお願いする」といった外注施策をとる可能性もあります。そんなときにクラウドソーシングサイトは便利です。使い勝手を知っておいて損はないでしょう。
クラウドワークス
公式サイト:クラウドワークス
クラウドワークスは、会員が割引価格で利用できる福利厚生施設などがあるクラウドソーシングサイトです。利用できるサービス・施設は、PIXTAやマネーフォワード、ワークプレースなどがあります。
Webデザインやコーディング、WordPressサイト制作といったWeb制作案件もあり、依頼主も企業や個人まで様々です。悪質なクライアントを排除するために、パトロール体制をしいており、優良クライアント認定制度もあります。
\
関連記事:クラウドワークスの口コミや評判を解説|良い面と悪い面が分かります
ランサーズ
公式サイト:ランサーズ
ランサーズは、スキル販売サイトとしても利用できるクラウドソーシングサイトです。販売したスキルは実績としてカウントされるので、ランサーズ内で実績を稼ぎ、高単価案件につなげやすいです。
常識外れな依頼を通報するシステムや、初めてランサーズを使う人のための相談システムが充実しているので「クラウドソーシングサイトを使うのは不安」という人でも安心して利用できます。
クライアントは個人も企業もおり、単価もピンからキリまでです。Web制作系の案件も豊富なので、登録して案件を調べてみると発見があるでしょう。
\
Web制作でフリーランスになりたい人がやっておくべきこと
Web制作でフリーランスになりたい人は、仕事を受ける窓口を複数作っておいた方がいいでしょう。例えば、ブログやホームページ、Twitterなどで情報発信をすることで、あなたの実績や人柄をPRすることができます。
特に、実績や仕事単価についてまとめたポートフォリオは必ず作っておきましょう。ポートフォリオを作ることでこんなことをアピールできます。
- 過去の実績
- 予算感や制作進行の目安
- 問い合わせ先
また、フリーランスになったからこそ、スキルアップのための時間を意識的に作りましょう。好きが高じて気がついたらフリーランスになっていた人と違って、何かしらの事情があってフリーランスになった人は、ある程度稼げるようになった段階でスキルアップの時間を省いてしまいがちです。
競争が激しいのは、どの業界のフリーランスも同じです。スキルアップに対する熱情だけは冷まさないようにしたいですね。例えば、Webデザイン、コーディングだけでは案件数が少ないので、デザインとコーディングを一括で受けられるようにしておくか、デザイナーさんとタッグを組めるように人脈を増やしておくのもいいでしょう。
プログラミングスクールはもっと実力を付けたい人が使うべき
プログラミングスクールをフリーランスのスキルアップのために使うのも1つの手です。
フリーランスのWeb制作者になりたての頃は、なんでも1人でこなさなければいけません。Web制作の段取りを一通り頭に入れておき、何にどれくらい時間がかかるのかを理解しておくことも必要です。そういったことをプログラミングスクールの実務経験プログラムで学ぶのもいいと思います。
数多くあるプログラミングスクールの中でもおすすめは2つです。
- テックキャンプエンジニア転職:エンジニア案件獲得保証、10週間で現場で通用するエンジニアに
- 侍エンジニア塾:完全オンライン&オーダーメイド受講(creiveをみたでエキスパート・AIコースが5万円OFF)
今の自分がWeb制作者としてのスキルアップするために必要なものが知りたいときも、無料でカウンセリングしてもらえます。まずは相談してみてはいかがでしょう。
まとめ:安定した収入を得るなら選択肢は多く持とう
フリーランスになって自由と安定した収入を得たいなら、案件獲得のために使えるツールは多いにこしたことはありません。
知名度が低く、実績が少ないうちは、クラウドソーシングサイトや知人からの紹介で案件を獲得するのが常套手段ですが、単価の低い案件を数多くこなしたところで自由な生活は手に入りません。
実績とスキルに見合った報酬を受け取るには、あなた自身の市場価値を冷静に分析してくれる案件紹介のプロに頼るのが一番です。フリーランス向けの案件紹介サービスに登録しておけば、現状のあなたに合った案件を紹介してもらえます。
例え、登録したての頃は紹介してもらえる案件がなかったとしても、スキルが上がるにつれて紹介案件が増えていきますよ。まずは登録して、相談してみるといいでしょう。
<フリーランスエンジニア関連記事>