Facebook広告でABテストを行う方法【機能を使って簡単に運用】

Facebook広告を出稿しているのであれば広告の費用対効果を気にするはず。

せっかくお金を払って広告を出しているのであれば、改善を繰り返し少しでも費用対効果の高い広告にすることを目標とします。

そんな時におすすめなのがABテストです。

今回はFacebook広告におけるABテストについてご紹介します。

ABテストとは

そもそもABテストとは何なのでしょうか?

ABVテストとはWebマーケティング業界における手法の一つでいくつかのパターン(2パターンが多い)を用意して「どちらの効果が高いのか」を比較するテストのことを指します。

Web業界では広告の入れ替えが簡単にすることができるので生まれた手法で意図せずとも行っている方も多いはずです。

別名「スプリットラランテスト」と呼ばれることもあります。

Facebook広告におけるABテスト機能

ABテストは自分で行うこともできますが、Facebook広告では用意された機能を利用してABテストを行うことができます。

テストしたい一つの変数を変更(複数選択も可能)を変更しキャンペーンをいくつか準備し重複しないように配信をすることでその結果を比較することができます。

テストできる変数は5つあり、

<クリエイティブ>

異なる広告画像、テキスト、クリエイティブの種類を比較します。例えば、画像カルーセルを含む動画がある場合や、同じ画像または動画を異なった広告テキストで使用する場合に適しています。クリエイティブ変数は、広告マネージャを使って広告レベルで管理します。

<オーディエンス>

広告が異なったオーディエンスまたは利用者層にリーチするのにどのくらい効果的かを比較します。例えば、オーディエンスに特定の地域を追加したり、オーディエンスから特定の地域を削除したりできます。また、カスタムオーディエンスと趣味・関心ベースのオーディエンスを比較できます。オーディエンス変数は、広告マネージャを使って広告セットレベルで管理します。

<配信の最適化>

キャンペーン予算の最適化がオンになっているキャンペーンとそうでないキャンペーンを比較して、パフォーマンスへの影響を測定します。

<配置>

オーディエンスにリーチするときの配置の種類を比較します。例えば、自動配置と指定した広告配置とを比較します。

<広告セット>

広告マネージャのアセットで設定された異なる商品セットを比較します。例えば、Facebookで商品セット広告を配信するときに使用する2つの商品セットを選択します。商品セットの変数は、広告マネージャを使って広告セットレベルで管理します。

ビジネスヘルプセンターより

また、一部のA/Bテストでは、2つの複雑な戦略の結果の単価やコンバージョンリフト単価を相互に比較したい場合に、複数の変数を変更することができます。

複数の変数を変更する際、キャンペーン、広告セット、または広告に変更を加えることができます。

Facebook広告のABテスト機能の設定方法

では、ABテストの設定方法をご紹介します。

ABテストはこちらから作成することができます。

とは言っても難しい設定を行う必要はなく、通常通りの広告設定にプラスでABテストの変数を設定するだけとなります。

通常通りキャンペーンを作成

通常通りキャンペーンを作成します。

なおキャンペーンの目的は、

  • トラフィック
  • アプリのインストール
  • リード獲得
  • コンバージョン
  • 動画の再生数アップ
  • リーチ
  • カタログからの販売

でしか作成できないので注意しましょう。

その後、ABテストを作成をオンにします。

比較したい項目を選択し、設定

比較したい項目を選択し設定をし「次へ」を選択します。

通常通り、コンバージョンを選択して、

変数を確認します。

後は通常通りに広告を作成し完了となります。

広告の作成方法がわからない場合は広告作成に関する記事があるのでそちらを参考にしてください。

関連記事:【初心者向け】Instagram広告の出し方を画像付きで簡単に解説
※タイトルはInstagramですが、Facebookと出稿方法は同じです。

Facebook広告のABテスト機能を利用した際にチェックするポイント

ABテストは行うだけでは意味がなく、必ずレポートをチェックするようにしましょう。

ABテストの結果は広告マネージャ上または対象期間が終了するとメールが送られてくるのでそこで確認をすることができます。

ABテストの見方は簡単です。

広告マネージャで結果を表示するには、A/Bテストキャンペーン名にマウスを重ねて 「チャートを見る」を選択します。

すると結果のチャートが開くので確認をすることができます。

確認できるのは以下の項目です。

  • 各広告セットまたはクリエイティブテストの広告の結果の単価
  • このテストをもう一度実施した場合に同じ結果になる確率を表す信頼度
  • パフォーマンスが最も高かった広告セットを指す、効果の高い広告セット

ちなみに以上の項目は、テスト終了後にメールでも送られてきます。

効果の高い広告を採用することが一番重要なのですが、チェックしておきたいポイントが「信頼度」です。

テストをした広告の数にもよりますが、

  • 2件の広告セットまたは広告をテストした場合: 信頼度が65%未満のとき、テストした変数のパフォーマンスは同等です。
  • 3件の広告セットまたは広告をテストした場合: 信頼度が40%未満のとき、テストした変数のパフォーマンスは同等です。
  • 4件の広告セットまたは広告: 信頼度が35%未満のとき、テストした変数のパフォーマンスは同等です。
  • 5件の広告セットまたは広告: 信頼度が30%未満のとき、テストした変数のパフォーマンスは同等です。

A/Bテストの結果についてより

信頼度は高ければ高いほどテストの信頼性が増しますが以上の信頼度を下回る場合は、テストした部分を変更してもパフォーマンスが変わりにくいと言うことになります。

たとえ大きな変更を行ったとしても「効果はさほど変わらない」なんてこともあるので注意しましょう。

ABテストを行う際の注意点

ABテストを行う上で注意するポイントをご紹介します。

行うことが効果的なABテストですが、気をつけないと間違った結果の方を選択してしまったり、ABテストを行う意味がなくなってしまいます。

テストを行う部分は1つにする

テストをこなう部分は基本的に1つずつ行うことをおすすめします。

というのも複数の項目を一度にテストをするとどの部分を変更したことで効果が現れたのかわかりにくくなってしまう可能性があります。

例外として複数項目を同時に検証する場合もありますが、レポートの分析などが複雑化するのでおすすめしません。

ある程度のデータで比較する

ABテストを行う場合はある程度データを貯めてから比較するようんしましょう。

ある程度のデータというのは

  • 期間
  • 広告費

などのことです、期間が1日しかない場合は、期間が短すぎて正しく効果を測定することができません。例えばその1日が平日、休日の場合でも効果が変動してしまいます。

Facebookでは6日が最適なABテストの期間とおすすめしています。

広告費も少なすぎると配信が偏ってしまうので、ある程度の予算を準備した上での比較がおすすめです。

Facebook広告でABテストをするならヒートマップツールを使いこなそう

みなさん、早速ですが「ヒートマップ」という言葉は知っていますか?ヒートマップはもともと、「多くのデータを整理し、一目見ただけでわかるように色を使って可視化する」ために使われてきました。最近はヒートマップツールと呼ばれる便利なサービスの登場により、ヒートマップ=WEBサイト解析というようなイメージを持っている方が大多数ではないでしょうか?

今回は、WEBを解析するのに便利なヒートマップツールの概要から使い方・おすすめのツールまで徹底的にご紹介致します。

ヒートマップツールとは?(仕組み)

ヒートマップツールは、ページのクリックや見られているところをサーモグラフィックで表示してくれるツールです。サイトの状態を可視化してくれるので、「バナーがどれくらい見られているか」「自分の書いた文章がどれくらい読まれているか」などを調べる事ができます。可視化する事で、数値が苦手な人にもわかりやすい、便利なツールです。

ツールによって機能は様々ですが、基本的には以下の機能が使えます。

  • サイトのどこをクリックしたか確認する
  • サイト内でどのようなマウスが動いたか確認する
  • どこをよく見られているか確認する

マウスの動きは、視線と同じ動きをすると言われており、そのためマウスのスクロールなどを可視化して「いちばん見てほしいところがあまり見られていない」「熟読している人が少ない」などと判断する際に役立ちます。

ヒートマップツールを使う方法

ヒートマップツールの使い方は基本的にどのツールでも同じです。タグをサイト内に埋め込む事でツールがデータを取得してきますのであとは、管理画面にログインしデータを確認するだけです。タグを設置する際は、以下の流れで行ってください。

  1. 1.対象となるページを確認する。
  2. 2.タグの設置場所を確認する。(head,bodyなど)
  3. 3.タグの頭に、と入れて、タグを外す際にわかりやすくしておく(基本的に事前についているものがほとんど。◯◯は自分でわかりやすものでOK)
  4. 4.対象ページにタグを実装し完了

なお、タグは様々なパターンがありますが、独自のCMSや無料BLOGでは実装できない場合がありますので申し込む際は事前に対応しているか必ず確認を行ってください。

管理画面にデータが反映されるためには、ある程度のアクセス数がないとヒートマップはうまく作動しないためアクセスの少ないサイトの場合は1週間-1ヶ月ほどまってから分析すると正しいデータで分析が行なえます。

ヒートマップツールを使うメリット

ヒートマップはアクセス解析と違い、マウスの動向を追うことが出来るため、「見てもらえているつもりだったが見られていない要素」「予想より見られているところ」がデータで見ることができます。そのためユーザーの興味関心をサーモグラフィーで判断し、次のコンテンツ改善に当てる事がわかるようになります。

このデータを取れるのはヒートマップだけです。GoogleAnalyticsなどのクリック数だけでは、「見られている要素」はわかりますが「見られていない要素」は分かりません。ユーザー行動を分析するにはヒートマップは必須といえます。

おすすめヒートマップツール一覧

ヒートマップツールは国内・国外様々ありますが、管理画面が英語だったり、マニュアルが日本語不対応という事が頻繁にあるため国内のツールをおすすめ致します。

有料のツール

1.クリックテール


https://www.ctale.jp
世界10万社以上の利用実績があるのがこの「クリックテール」です。国産では無いですが、ギャプライズのコンサルタント・アナリストが密接にサポートしてくれるのが強みのツールです。

2.Ptengine


https://www.ptengine.jp/
irepやベンツ、microsoftなどが利用しているのがPtengineです。株式会社Ptengineが運営元となり、サポートも徹底されています。

3.UserInsight


https://ui.userlocal.jp/functions/heatmap/
資生堂、サントリー、カルチュア・コンビニエンス・クラブなど上場企業を中心に多く実績があるのが、UserInsightです。国産のツールとなり管理画面もしっかりとしています。

無料のツール

1.User Heat


http://userheat.com/
解析の大手UserLocalが運営するのが、この「User Heat」です。月間30万PVまで無料で使用できます。PC・SPに対応しているので、完全に無料の域を超えています。

2.mieruca


https://mieru-ca.com/heatmap/
SEOで有名なFaber Companyが運営するツールです。上限は10,000PVまでです。ヒートマップだけでなくさまざまなツールを提供しているのでSEOを今後はやっていきたい方はmierucaのお申込みもいいかもしれません。

3.brick


https://www.brick.tools/applications/heatmap/
A/Bテストツール「Optimizely」との連携も可能なのがこのbrickです。運営会社はATOMなどを運営しているテクロコです。無料なのに、使用期間無制限なのが売りです。

上記でおすすめしているツールはすべて国産もしくは日本語に対応しているツールなので、使う上で不便に感じる事は無いはずです。無料ツールは制限が多いため、正式に使う際には有料版を申し込む事をおすすめします。ただいきなり有料に申し込むのは難しいと思いますので、まず無料ツールや無料期間があるツールをいろいろ試してみて自分が使いやすいツールを利用してみてください。

注意!ヒートマップツールでわからない事

ヒートマップツールを利用してもすべてが分かるわけではありません。
例えば、

  • コンテンツに対して情報が少ないかどうか
  • なぜこのバナーやボタンが見られているか(明確な理由)
  • ポジティブorネガティブ、どういった感情を抱いているか

は、ヒートマップツールでは分かりません。ツールでサイト内のすべてのデータが取れるわけではないので注意が必要です。

まとめ:Facebook広告はABテストを行って効果的に配信

Fecebook広告はターゲティングも素晴らしいですが、プラットフォーム内でABテスト簡単に行うことができるので手軽に広告効果を改善することができる点もすぐれています。

自分でABテストを行うこともできますが、基準をしっかりと設けておかないと私情を挟んでしまい比較を行うことができません。

プラットフォーム上で行うことで私情を挟まずに結果のみで純粋に広告の効果を測定することができます。

是非ABテストを実施して費用対効果の高い広告運用を目指しましょう。