個人でアフィリエイトサイトを運営しており、徐々に安定した収益が入りだすと、外注化を検討するタイミングがあります。
うまくいけば、これまで1人でせっせと作り上げてきたコンテンツを、他人に任せて稼ぐことができる。お金に余裕がなければ外注化はできませんから、外注化は個人で仕事をする人にとっては、1種の成功を実感させるステータスともいえます。
しかし、
その裏には、確かな戦略と管理能力が必要です。
当記事では、外注化に挑戦する際に押さえておくべきポイントをまとめました。
- 外注化=規模拡大・売上増にはならない
- 外注する前に考えておくべき3つのこと
- 外注までの基本的な流れと、外注初心者によくある失敗談
これらを丁寧に掘り下げ、失敗しにくい外注をご理解頂けます。外注が初めての方や、過去に失敗した方は、ぜひ一度ご覧ください。
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記事の外注化=サイト規模の拡大化とは限らない
大前提として、外注化をしたから売り上げが上がるとは限りません。
むしろ、外注するということは、第三者に仕事を依頼するため費用が掛かります。初期段階では収益よりも出費の割合の方が大きくなる、なんてこともザラです。
そのため、ろくに収益も上がっていない状況ならば、外注は避けるべきでしょう。そもそも自分は外注化を検討する段階なのかどうかも、重要なポイントです。
安易な記事の外注はオリジナリティの低下と工数増を引き起こす
これまでは個人だったからこそ、オリジナリティの高い高品質な記事ができていたかもしれません。しかし、第三者にあなたの意図を100%伝え、あなたと同等またはそれ以上のモノを生み出してもらうことは、簡単ではありません。
場合によっては今以上に、手間(工数)がかかることも考慮しておく必要があります。
規模の拡大というお話をしましたが、アフィリエイトサイトであれば、単に記事数を増やしてボリュームを出せばいいというわけではないでしょう。
もちろん、目的として記事数を増やす、という戦略はあります。ですが、単に増やすだけではなく、
特に意図もなく、「とりあえず楽をしたい」「記事数を増やしたい」という思考停止状態での外注化は、お金をどぶに捨てることになります。
さらに、アフィリエイトにおいて重要なSEOに関する部分でも、満足な成果が得られない可能性も大きいです。昨今のSEOの動向から見ても、量産型の安易なコンテンツでは、読者の求めるクオリティに到達することはできません。
外注化の際は、いかに質の担保ができるかを念頭に置きましょう。
制作意図の伝達、質の担保など外注ライターの管理は難しい
外注化の際は、前提としてあなた自身が収益を上げられる、稼げる記事の作り方を知っている必要があります。先にお話した通り、外注化の難しさは記事の質、すなわちオリジナリティの担保にあります。
第三者に伝えるべき点は、
- あなたの記事はなぜ目的を達成できているのか
- 意識して欲しいオリジナリティはどの部分か
- どのように統一するのか
以上の3つです。
これらの要素を、丁寧に掘り下げ、誰が見ても分かるレベルまで落とし込みましょう。制作意図が誤って伝わると、後々の手間が膨大になります。
外注を行うにあたって、制作意図を伝えるフェーズはとても重要です。
記事の外注をするなら、運営戦略は必須
外注化の最大の目的は、生産性の向上と、収益を上げること。
その為には、確かな裏付けを持った運営戦略が必須です。
- なぜ外注をするのか(目的はなにか)
- 制作意図は正しく伝わっているか
- 目的に準じた目標を立てられているか
外注=楽にサイト運営ができる、サイト規模が拡大するわけではありません。
オリジナリティを担保した上で、目的に沿った記事制作をしてもらえるよう考えましょう。安易な思考停止状態での外注は、お金と時間の無駄遣いです。
記事を外注する前に考えておくべき5つのこと
ここまでは外注化の心構えに当たるお話をしました。ここからは運営戦略を練る上で必要な要素を、さらに掘り下げます。
外注化をする前に確認するポイントは以下の5つです。
- 本当にそのサイトは、規模拡大を図る価値があるのか
- 外注予算と記事のクオリティは見合っているのか
- 外注する項目、分野は適切か
- 最低限依頼する準備をする
- コピペチェックは必ず行う
外注とは価値の最大化といえます。
自分にしかできないこと、他人に任せられることを適切に判断し、最大限に生産性を高める。
これが、外注化の本質です。
これらを丁寧に詰めれば、無駄を省き、「価値の最大化」を図れます。
1:そもそも規模拡大をするだけの価値がサイトにあるのか
冒頭ですが、少し厳しい質問をします。
アフィリエイト収益はとても不安定で、競合も多く、時間も必要なもの。今月20万円の収益あっても、来月には0円になる可能性がおおいにある、それが現実です。
仮に、「SEOのアルゴリズムが変わって飛んだ」などと挫折したら、外注したコストは全て無駄になります。絶対がない以上、挑戦する価値はありますが、今後の動向を分析した戦略が必要です。
外注化の先の伸びしろがないかもしれない、という視点も持っておきましょう。
2:外注予算と記事の質は見合っているのか
外注をすると決めたら、今度は予算を決めましょう。
外注化する目的を元に具体的な数値目標を出し、可能な範囲で予算を組みます。その際に忘れてはならないのは、
ここで、ライターとの交渉が必要になります。あなたが求める質に対して、ライターはいくらなら応えてくれるのか。
当然、ライターを買い叩くような価格ではまともな記事は書いてくれないでしょう。
かといって、高単価で依頼をしてもライタ―にスキルがなければ、質は担保できません。
ジャンルやボリュームによっても、依頼料の相場は異なります。予算内で依頼した記事の質は担保できるのか、考えましょう。
3:記事を外注する目的と任せる分野は適正なのか
外注をする際に何を依頼するのか、「どこまでを任せるのか」は重要です。
自分が得意な分野、自分にしかできない部分は、外注に任せるべきではありません。
最終的には、
↓
自分は新しい分野の開拓をする。
こうした一連の流れができると、外注化が成功したと言えるでしょう。
4.最低限依頼する準備をする
記事を外注化する際に「〇〇のキーワードで記事を書いてください。」
と依頼するだけではいくら優秀なライターでも高品質な記事を納品することはできません。
- 掲載メディア
- 参考記事
- トンマナ
は最低限用意しておきたいところ。
掲載メディアや参考記事を用意しておけば、記事の内容がぶれることはありませんし方向性を知ることができます。
トンマナを用意しておくことで、文字揺れやですます調、改行具合を統一することができます。
これだけでもある程度質の高い記事は担保されます。
また、納品の際のは誤字脱字チェックを必ず行ってもらいましょう。
5.コピペチェックは必ず行う
今Web上にはたくさんのコンテンツが溢れています。そのため依頼した記事の内容も検索すればヒットすることがほとんど。
コピペをすれば簡単にコンテンツを作成することができますしライターが手間を削減することができます。
当たり前ですが他者のコンテンツをコピペすることはNG。
コピペするライターが一番悪いのですが、確認を怠って記事をアップしてしまったあなたに責任があります。
コピペが発覚した場合記事を修正・削除しなくてはいけませんし、最悪の場合訴訟に発展する恐れもあります。
記事が納品された際は、必ずコピペチェックを行うようにしライターにもコピペチェックを行った上で納品してもらうようにしましょう。
なおコピペチェックツールは
が無料で利用することができます。
記事を外注する前に知っておきたい注意点
外注に記事を発注するにあたり気を気をつけておいた方がいい注意点がいくつかあります。
もちろん初めから良いライターさんに巡りあえて、満足できる記事が出来上がれば良いのですが、
相手は自分ではない他人
なので注意しましょう。ここでは「私や友人が記事を外注した際に実際におきてしまった注意点」なので参考にしてみてください。
事前の情報共有でがっつりマニュアルはNG
ライターが決まったら、初めは最低限の執筆マナーを伝え、お願いは最小限にとどめましょう。
理由は個人差がありますが、あまりにもがっちがちのマニュアルを提供されると、「面倒だな」と思われてしまいます。
そのため、せっかく確保しても継続ができなかったり、断られてしまったりするでしょう。
外注側はライターと共に成長していく気構えで、辛抱強く改善を行っていく必要があります。
ライターには執筆以外も任せた方が良い
これは「外注する範囲の設定を間違った例」です。
と思っていませんか?ご存知かとは思いますが、記事を作成する際は、文章の他にも、
- 「構成」
- 「画像選定」
- 「装飾」
- 「ワードプレス入稿」
など細かな要素がたくさんあります。
特に、文章以外の要素は単調な作業であることが多く、マニュアル化すれば外注はしやすいです。だからこそ、依頼時に作業範囲に組み込んでおくことがベストです。
でないと、単調な作業に多大な時間を割かなくてはなりません。
マニュアルの仕組みが甘かった
マニュアルの仕組みが甘い状態で外注を始めると、納品時に多大な修正コストが掛かります。オリジナリティの部分や、細かな執筆ルールが疎かになり、自分で修正しなくてはなりません。
また、マニュアルの穴に対する質問対応にも追われます。
マニュアルは都度、改善していく姿勢が必要です。
修正を繰り返していけば、自ずとオリジナルの素晴らしいマニュアルができるでしょう。
予算内とはいえ、ライターが増えすぎた
予算内には収まっているがライターが多いと、管理が面倒になります。
シンプルに連絡を取る相手が増えれば、管理コストは増える。そのため、できるだけ少数精鋭で仕事が回るようにしましょう。
少人数の方が、育成も効率的で、成長速度も手間を掛けられる分早いです。
反対に、外注に慣れるまでは予算が余っていても、少数の外注から始めましょう。
ライターの単価が高すぎた
ライターの単価が高いと単純にコストがかかります。
実績をみて素晴らしい実績で多少コストが高くて採用をしてみていざ納品をされてみたらあまりいい記事が納品されなかったなんてことはよくある話です。
単価が高いライターの方が質が高そうな気持ちも分かりますが、ライターが得意なジャンルでなければライターの能力を存分に発揮できません。
- 発注するジャンルのライティング経験はあるか
- テストライティングをしてもらう
などして本当に自分のメディアにマッチするのか見極めた上で発注するようにしましょう。
記事外注するときに便利なおすすめクラウドソーシング3つ
注意点がわかったところでライターさんに記事を外注しましょう。
ライター募集は
- クラウドソーシングを利用する
- SNSで集う
- 知り合いに頼む
以上の3つから行うのが主な募集方法です。
ちなみに良いライターさんに巡り会う順は、良い方から
↓
SNSで集う
↓
クラウドソーシングを利用する
の順となっています。
一番自分の知り合いに頼むことがライティング指導、指摘がしやすく連絡を取りやすいので成功しやすく、
SNSも特にサイトや自分のアカウントがある場合は、ある程度自分の書き方やサイトの方針を理解している場合が多く成功しやすいです。
上記の2つで外注できるのが一番ですが、なかなかそんな都合の良い人はいませんし、SNSは自分の発信力や影響力によって応募も様々。
そんな時に役に立つのがクラウドワーキングサービスです。
「クラウドワーキングだとライターさんの質が悪そう」
「しっかりと応募があるか心配」
と思われがちですが、先ほどご紹介した注意点に気をつければトラブルを避けることができます。
今回は私が実際お世話になっている良心的な外注さんを募集することのできるサービスを3つご紹介します。
- クラウドワークス(CrowdWorks)【業界大手。たくさんの外注を募集したい方におすすめ】
- ランサーズ(Lancers)【同じく業界大手。質の良いライターさんを募集したい方におすすめ】
- サグーワークス【本気で外注をしたい方におすすめだけど上級者むけ。少し単価が高い】
最初に結論をお伝えすると、クラウドソーシングはサービスは複数並行して発注するのがおすすめ。
CrowdWorks、ランサーズは登録が無料で、発注も簡単に行うことができるので、2つで慣れたら、サグーワークスで本格的に発注するのがおすすめです。
では個別に紹介していきます。
クラウドワークス(CrowdWorks)【業界大手。たくさんの外注を募集したい方におすすめ】
公式サイト:CrowdWorks
ランサーズと並んで業界大手でもあり、日本最大級のクラウドソージングサイトです。
基本的に
プロジェクト方式(クライアントが長期または複数の案件を提案を依頼)
から仕事を発注でき手数料や使い方など
ランサーズと仕様は同じなのですが、
特徴として
1つの案件に対して複数名を採用することができるため、ライターさんをたくさん採用したいときにも重宝します。
またプロジェクト方式の場合、追加報酬簡単に支払うことができます。そのため使いやすさの面ではクラウドワークスがおすすめできます。
登録自体は無料なのでとりあえず登録してみるといいですね。
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ランサーズ(Lancers)【同じく業界大手。質の良いライターさんを募集したい方におすすめ】
公式サイト:ランサーズ
クラウドワークスに並んで業界大手であり、日本最大級のクラウドソーシングサイトです。
基本的に
プロジェクト方式(クライアントが長期または複数の案件を提案を依頼)
から仕事を発注でき手数料や使い方など
クラウドワークスと仕様は同じなのですが、
特徴として
一定以上の実績を上げている人に対する認定制度。
- 総報酬額や仕事の評価
- メッセージに対する返信率など
さまざまな条件をクリアすると得られる称号です。
と呼ばれる制度を採用しており、ライターさんの質が高い傾向にあります。
ですが認定ランナーさんは報酬が高めの方が多いのでその分デメリットもあります。
こちらも登録自体は無料なのでとりあえず登録してみるといいですね。
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関連記事:ランサーズの口コミ・評判からクラウドソーシングサイトとしてのメリット・デメリットを分析
サグーワーク【本気で外注をしたい方におすすめだけど上級者むけ。少し単価が高い】
公式サイト:サグーワークス
クラウドワークス、ランサーに比べ使用している方が少ないためライターさんは少ないですが、その分少数精鋭の高い実力のライターさんが多いです。
さらに個別の「プラチナライターテスト」が行われており、このテストに通過した方だけが「プラチナライター」になることができ安定した質の高い記事を発注することができます。
また「再投稿&改善ポイント」などの指摘ができるので、より記事の質を固めることが可能です。
記事の依頼も細かいところまで発注できるメリットはありますが、逆にデメリットでもあり気軽に発注できないのでお試しで使ってみるのは難しいです。
本気でライターさんを募集したいときは、絶対に頼りたいサービスです。
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記事外注化の単価
記事を外注するのであれば当たり前ですがお金を支払わなくてはいけません。
払うお金によっても納品される記事の質が変わりますし、どこまで外注化できるのかも変わります。
外注する記事の単価は「文字単価1円前後」が目安。
そこから専門性の高い記事や、実績のあるライターに依頼すると単価も上がります。
- 文字単価1円以下→簡単なジャンル(生活系、グルメ系など)
- 文字単価1円→ここを基準に考える
- 文字単価1円以上→難しいジャンル(専門性の高いジャンル)
目安はこの辺りとなります。
記事の外注に慣れないうちはは「文字単価」ではなく「記事単価」がおすすめ
上で「文字単価1円が目安」とご紹介しましたが、記事外注に慣れないうちは「文字単価」ではなく「記事単価」で発注するのがおすすめ。
文字単価にすると書いた分だけ報酬を支払うことができるので、コスパよく発注をすることができますし、ライターも書いた分だけ報酬をもらうことができます。
ですが、中には語尾を変えたりわざと言い回しを難しくして文字数だけ増やす「文字のかさまし」をするライターも残念ながらいます。
そのほかにも、
- 報酬の支払いが面倒
- 記事単価が上昇しやすい(ライターが書けば書くほど記事単価が高くなるので)
などのデメリットがあります。(文字単価がいけないわけではありません)
慣れるまでは「記事単価」にして1記事〇〇円という報酬体系にしましょう。
記事単価にすると文字数が少なくなることも懸念されますが、「必ず〇〇文字以上にすること」と条件を加えることで最低限の文字数は担保することができます。
支払いも記事の単価なので文字数を調べる必要もなくかなり管理が楽になります。
また報酬を上げる際にも記事単価→文字単価に切替ることで実質的に単価UPになるのでライターの満足度を高めることもできます。
記事の外注化はまずは小規模で始めてみよう
サイトの規模を外注化によって拡大したからといって、収益が増加するとは限りません。さらに記事の外注化は様々なコストが掛かります。
お金や時間など、目に見えるものあれば、それらを管理するコストや精神的な負担もあるでしょう。
もちろん、外注化を図って成功した事例もありますが、ただ闇雲に行ってうまくいくことはありません。
おさらいになりますが、外注化をする際の基本は3つ。
- どの部分を外注して任せるのか(その人がやる理由はあるか)
- 外注ライターを管理する仕組みはできているか
- 初めは小規模に行い、少しずつ拡大していく
以上を意識すれば、外注化を行った際に失敗しても、大きな深手を追わずに試行錯誤できます。
決して、欲をかいて初めから大きく楽に稼ごうとはしないことです。
成功に秘訣は戦略的なマニュアル化に尽きます。
いかに管理コストを減らし、質の良いモノを低コストで生み出せるか。外注化を検討している方は、焦らずに少しずつ準備をし、挑戦してください。