20代のIT転職希望者の多くが、転職を考えてはいるものの、自分のスキルや実績に自信が持てず悩んでいます。
でも、その時間はもったいないです。IT業界で3年程度働いた経験があるなら、若いうちに転職した方が未来への道が明るくなります。
初めての転職で不安があるのはわかりますが、若いからこそ使える転職カードもあります。悩んでいる時間があるなら行動に移しましょう。20代のITエンジニアが転職時にやっておくべきことについてまとめました。
20代のうちにIT転職をしておくべき
ITに転職するなら、20代のうちにしておくべきです。その理由は5つあります。
- 若い方が伸び代が大きいので有利
- 現時点と転職後の給与ギャップが少ない
- 環境変化に対応できる発想力と体力がある
- スキル・経験不足でも雇ってもらえる可能性が高い
- 基本的なビジネスマナーはあるので教育コストが低いと考えてもらえる
若い方が伸び代が大きいので有利
転職はしたいもののスキルや実力に自信がない場合は、早いうちに転職した方が有利です。
ポテンシャル採用というのですが、若い方が伸び代が大きいので「独学はしていますが、実務は未経験です」といった人でも、若いだけで「若いならこれから伸びるだろう」と採用してもらえる可能性が上がります。
現時点と転職後の給与ギャップが少ない
若いうちは転職前後の給与ギャップが少ないので、「希望する業種に転職したけれど、給与がちょっと下がった」という場合でもショックが小さくてすみます。前職よりも給与が下がったとしても、元の給与に戻るまでのスピードも早い場合が多く、少しの間生活レベルを落とせばなんとかなります。
環境変化に対応できる発想力と体力がある
どんなにスキルや経験が豊富でも、年齢と共に衰えてしまうのが体力と脳の柔軟性です。経験が邪魔をして頭が硬いばかりに転職先で疎まれてしまう中高年の話を聞いたことがありますよね。20代は、前職に囚われる人が少なく、新しい環境に溶け込みやすいと考えられているので、採用が決まりやすいです。
また、体力もあるので多少無理をしてでも環境に馴染んでくれると思われています。
基本的なビジネスマナーはあるので教育コストが低いと考えてもらえる
完全な新卒と違って、基本的なビジネスマナーがあるのが20代の転職希望者の特徴です。
基本のビジネスマナーやスキルを教育するのは、企業にとってコストがかかり面倒なもの。教育コストを抑えて、ポテンシャルの高い人材を採用できるので、若い世代の転職者は歓迎される傾向にあります。
ブラック企業が心配な人が求人票でチェックすべきこと
IT業界での転職は若いうちにしておいた方が有利とはいえ、転職回数が少ない人が気になるのは「ブラック企業に引っかからないかどうか」ですよね。ブラック企業を避けたい人がチェックすべき求人票の部分を3つ紹介します。
- 年中求人を出している
- 固定残業・労働裁量制を採用している
- 給与は高いけれど基本給が低い
年中求人を出している
年中求人を出している企業は、離職率が高く、定着率が低いので避けましょう。
「過去の求人情報なんて調べられない」と思う人もいるかもしれませんが、ハローワークに掲載されている求人ならハロワ検索というサイトを利用すれば、その企業が過去何回ハローワークに求人を出しているのかがわかります。
年中求人を出している企業は、掲載料金の安い媒体で求人を出し続ける傾向があります。ハローワークや転職サイトも調べてみましょう。
固定残業・労働裁量制を採用している
固定残業・労働裁量制を採用している企業もブラックである可能性が高いです。固定残業制も労働裁量制も「労働者の定額使い放題制度」のようなものです。
特に固定残業代は注意しましょう。「残業代が固定でつくならお得」と思う人もいるようですが、企業は「残業代分の元を取りたい」と思うもの。固定残業代以上の残業を強いられる可能性の方が高いと考えておいた方が身のためです。
給与は高いけれど基本給が低い
求人票を見たときに「給与が高い」と感じたらチェックしたいのが、基本給です。総額支給の給与が高くても、基本給が安い場合は、諸手当で給与がかさましされている可能性が高いです。
資格手当てなどの手当ては、基本給と違って簡単に減額できますし、突然なくなってもおかしくありません。また、基本給が安いと基本給を元に算出されるボーナスにも影響が出ます。
ブラック企業が多用しがちなワード集
ブラック企業が求人票で多用しがちなワードも紹介しておきます。この単語を使っている全ての企業がブラックというわけではありませんが、会社の雰囲気が伝わってこない内容の薄い求人票でこれらのワードが多用されている場合は注意しましょう。
- 家庭的
- やりがいのある
- 風通しのいい
- 社内行事が多い
- パートさんも社員もみんな仲良し
20代で経験・スキルに自信がなくても応募できる求人例を紹介
20代で実務経験が浅く、スキルに自信のない人でも応募可能な求人を探しました。実際の求人サイトに掲載されていたものを紹介します。参考にしてください。
第二新卒歓迎、未経験可能な求人です。給与は年齢や経験・能力によって決定されるとのことでした。
応募にあたっては開発条件が必須とされていました。「C++、VC++のいずれかでGUIアプリケーション開発実務経験を3年以上お持ちの方」とありました。
こちらも第二新卒で応募可能なエンジニア求人です。年収は450万円から650万円程度、細かい条件については転職希望者の能力により決定されます。
応募にあたっては3年以上の経験が必須でした。「C#,C++,JAVAのいずれか3年以上の経験がある方」「Windows系アプリケーションソフトの開発経験をお持ちの方」と、ありましたので新卒で入った会社で3年以上経験を積んだ人向けですね。
こちらは、未経験者も応募可能なポテンシャル採用の求人です。給与が200万円から300万円とかなり低めですが、独学での学習経験があれば応募可能なのは大きいですね。
勉強をしながら給与をもらえると考えれば、多少待遇が悪くても我慢できるのではないでしょうか。
IT転職に成功した人が必ずやっていた転職活動のポイント
20代でIT転職に成功した人が必ずやっていた転職活動のポイントについて紹介します。紹介する3つのポイントは、年齢・職歴問わず、転職活動で成功している人なら誰でもやっていることです。
転職エージェントに登録した場合もコンサルタントに「必ずしてください」と言われるポイントになります。
- 自分のキャリアの棚卸し
- スキルや実績をまとめる
- 行きたい方向を洗い出す
自己分析が難しい!キャリアの棚卸しに自信がない人はエージェントに頼るべき
転職活動前にしっかりとした自己分析をしているかどうかは、その後の転職活動の成否を左右します。でも、社会に出てからの期間が短く、実績にも自信が持てない20代のうちは「徹底した自己分析が大切」と言われてもなかなか難しいですよね。
そこで利用したいのが転職エージェントです。転職エージェントは、転職希望者に求人情報や転職を希望している業界や企業の情報を提供してくれます。就職サイトと違って、転職エージェントに所属する転職コンサルタントが、転職希望者と面談をしてくれるのです。
20代が転職エージェントを利用するメリットにはこんなものがあります。
- 自分では発見できなかった強みを見つけられる
- 転職を希望する業種・業界事情を教えてもらえる
- 転職に関する全てのやりとり・手続きを丸投げできる
- 希望する転職先での自分の年収目安がわかる
自己分析以外の面で特に注目したいのが、転職のプロによる業界情報を得られることです。転職エージェントを利用すると、求人票には書かれていないような企業の裏事情まで知ることができます。
前からいいなと思っていた企業の求人は、自分のスキルと合わなかった。コンサルタントにその話をしたら「そちらの企業がこれから力を入れる予定の分野でマッチすると思いますので、問い合わせてみますね」と。数日も待たないうちにスキルとマッチする求人を紹介してもらえてかなり驚いた。
利用者には、コンサルタントの情報量の多さに救われたという人が多いです。
関連記事:20代・第二新卒に強い転職サイトを厳選!おすすめを比較・ランキングしました
20代のIT転職におすすめの転職エージェント
20代でIT業界内で転職したいと考えている人におすすめの転職エージェントをランキングしました。
20代の中には、「スキルも経験も少ないし」と転職に後ろ向きになっている人が多いですが、転職するなら若いうちの方が絶対にお得です。紹介するエージェントは、IT業界に詳しく、20代向けの転職に強いエージェントばかり。転職成功者は3社程度かけもちするのが常識ですので、気になるエージェントには迷わず登録しましょう。
20代のIT転職におすすめの転職エージェント一覧表
転職エージェント | おすすめコメント | |
1位 | リクルートエージェント | 20代のIT転職を成功させるなら外せない転職エージェント 業界随一の求人数と迅速丁寧なサポートが魅力 |
2位 | マイナビIT AGENT | IT・Webエンジニアのための転職エージェント 案件の質も量も文句なし。コンサルタントの評判もいい |
3位 | ギークリー | Web系・ゲーム業界に転職したいなら利用すべきエージェント 転職初心者向けのサポートも充実している |
4位 | ワークポート | ITベンチャーから大手企業まで幅広い求人を取り扱っている コンサルタントのレスポンスが早く、ビジネスライク |
5位 | リクルートエージェント | 独自求人を含め求人数が多い IT特化ではないが、豊富な業界・求人から選びたい人向け |
6位 | マイナビジョブ20’s | 20代、第二新卒向けの求人が豊富なエージェント キャリアや実績に自信がない人へのサポートが親切・丁寧なことに定評がある |
番外編 | ポテパンフリーランス | 未経験・実績不問の案件が多数あるフリーランス向け案件紹介サービス 技術に携わるためにフリーランスの選択をした人向けのエージェント |
リクルートエージェント
公式サイト:リクルートエージェント
- 20代のIT転職を成功させたいなら登録必須の転職エージェント。
- 豊富な求人の中から自分にマッチした転職先をが見つかる
- キャリアアドバイザーの質も高い。
おすすめ度→★★★★★
リクルートエージェントは、20代のIT転職を成功させたいのならはじめに登録しておきたいIT特化型の転職エージェントです。業界大手のリクルートが運営していて、IT関連の求人情報だけで9万件以上という圧倒的な求人数の多さが強み(求人数:2021年10月22日時点)。
豊富な求人情報の中から、あなたのキャリアプランや希望する働き方にマッチした求転職先を見つけることができますよ。
経験豊富なキャリアアドバイザーの迅速なレスポンスにも定評があり、案件紹介や質問への回答など一つ一つの対応がスピーディで安心して任せられます。
20代でのIT転職を成功させるためにはなるべく早く動き出した方がメリットが大きいことは上で述べましたが、リクルートエージェントならば時間を有効に使いながらスムーズな転職活動が可能です。この機会にぜひ無料登録してみましょう。
求人数 | 公開求人数36,453 件 非公開求人58,945 件 ※2021年10月22日時点 |
対応エリア | 全国 |
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関連記事:リクルートエージェントの口コミ・評判を徹底比較!特徴や注意点も解説
マイナビエージェントIT
公式サイト:マイナビIT AGENT
- IT・Webエンジニアなら必ず登録すべきエージェント。
- 案件の質が高く、独自案件も多数。20代・30代の若い世代向けの求人が豊富。
- 自己分析、書類添削、面接対応など、転職初心者向けのサポートが手厚い。
おすすめ度→★★★★★
新卒採用で有名なマイナビグループが運営しているマイナビエージェントIT。グループで培ってきた企業との信頼関係から成り立つ独自求人が豊富です。第二新卒から中堅社員なりたての30代前半までの求人に特に強く、「マイナビITに相談した結果、年収が100万円以上アップした」という声も多いです。
マイナビといえば、コンサルタントが親切・丁寧なことで有名ですが、利用者第一主義のコンサルタントはマイナビエージェントITでも健在。「初めての転職でも安心できた」「わからないことはなんでもきけた」と、元利用者からの評判も上々です。
IT業界独特の慣習や技術情報や基本知識を備えたコンサルタントが所属しているので、「話が噛み合わなくて信頼できなかった」という口コミはほとんどありません。
求人数 | 公開求人数15,515 件
非公開求人17,638 件 |
対応エリア | 全国 |
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関連記事:マイナビIT AGENTの口コミ・評判【使用者から感想を徹底調査】
Geekly(ギークリー)
公式サイト:ギークリー
- Web系・ゲーム領域に特に強い転職エージェント
- 実績やスキルに自信がない人向けのサポートに安心感がある
- 首都圏のみ対応だが、電話面談もある。地方から首都圏への就職希望者も利用できる
おすすめ度→★★★★
Geeklyは、IT関連業界の中でもWeb系・ゲーム領域に強いエージェントです。Web系だとWebマーケター・リサーチャー、エンジニア、ゲーム領域だと、ゲームデザイナーやエンジニアの求人が多いです。一人当たりの求人提案数も平均48件(公式サイトによる)と、他社平均よりも圧倒的に多く、豊富な求人の中から自分にあったものを選びたい人に向いています。
20代向けの求人を多く取り扱っていることもあり、コンサルタントは実績やスキルに自信のない人のフォローやサポートが手厚いと評価されています。
「Web業界は初めて」「地方から首都圏へ転職したい」といった人へのサポートも充実しており、Web系やゲーム領域で働きたい人なら登録しておくべきエージェントです。
求人数 | 約7,000件 ※2020年9月時点 |
対応エリア | 首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉) |
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ワークポート
公式サイト:ワークポート
- ITベンチャーから大手まで幅広い求人を持っている。
- コンサルタントのレスポンスが早く、対応で待たされることがない。
- コンサルタントのやりとりが事務的で淡白なので、仕事の延長のようでやりやすい。
おすすめ度→★★★★
ワークポートは、IT・Web業界なら優良ベンチャーから大手企業の求人まで豊富に扱っている転職エージェントです。経験者向けの求人はもちろん、未経験者向けの求人も数多く保有しており、IT業界で転職をしたいなら必ず登録しておくべきでしょう。
コンサルタントは業界に精通しており、業界内の転職市場についても最新技術についても詳しいです。「対応が事務的で、人間味を感じられなかった」という口コミもありますが、ビジネスライクなやりとりの方がやりやすいという人には評判がいいです。
コンサルタントのレスポンスも「他社に比べて早かった」という人が多いです。転職は初めてという人ほど、不安を抱きがちですがちょっとしたことを問い合わせてもすぐに反応があると安心できますね。
求人数 | 公開求人24,655件 |
対応エリア | 全国 |
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関連記事:ワークポートの口コミ・評判を徹底調査!特徴やコース料金等もご紹介
リクルートエージェント
公式サイト:リクルートエージェント
- 求人の量・質は転職業界トップクラス。IT以外の業界からも選べる。
- 給与・待遇面での交渉力があり、内定後の対応を安心して任せられる。
- コンサルタントの質にばらつきがあるものの、エージェントサービスのサポート体制としては良好。
おすすめ度→★★★★
リクルートエージェントは、リクナビを運営しているリクルートグループが運営している転職エージェントです。ITに特化しているわけではありませんが、保有している求人数は業界トップクラスで、他では紹介してもらえなかった人も「リクルートエージェントで紹介してもらえて驚いた」と口コミしています。
IT特化タイプではないためか、エンジニア職の中でも職人タイプの人は、「コンサルタントが話をよくわかってくれなかった」と感じる場合があるようです。しかし、ITから他業種、他業種からITへ転職を希望する人は、「様々な角度から転職先を探してもらえたので助かった」と高評価をしています。
質のよい求人を幅広い業界で抱えているので、IT特化タイプのエージェントと併用して使うのがおすすめです。
求人数 | 公開求人98,336件
非公開求人108,145件 |
対応エリア | 全国 |
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関連記事:リクルートエージェントの口コミ・評判を徹底比較!特徴や注意点も解説
マイナビジョブ20’s
公式サイト:マイナビジョブ20’s
- 20代の中でも第二新卒のような若い人に強い転職エージェント。
- キャリアや実績に自信のない人のサポートが手厚く、多方面から求人を紹介してくれることで有名。
- 得意な年齢層が狭いにも関わらず、求人数が多く質も高い。
おすすめ度→★★★★★
マイナビジョブ20’sは、20代と第二新卒向けの転職エージェントです。20代の中でも特に若く、就業経験が浅い人を対象にしているので、「IT業界にはいたけれど実績もスキルもない」「いきなりブラック企業で本当に社会人としての教育は何も受けていない」と、転職を心配している人におすすめです。
マイナビジョブ20’sは、質の高い独自求人が多く、あなたのスキルや希望にマッチする求人を数多く提案してくれます。求人の質もよく「自分では考えていない業界だったけれど、とてもいいところに転職できた」といった口コミも多いです。
若い人向けの転職サービスではありますが、社会人経験が少しでもある人向けなので、ニートや既卒者が利用するなら少々注意が必要です。
求人数 | 公開求人1,474件 |
対応エリア | 全国 |
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ポテパンフリーランス
公式サイト:ポテパンフリーランス
- 実務未経験からフリーランスのエンジニアを目指している人におすすめ。
- 20代で他業種からエンジニア転職したい人に人気。
- 週5日の常勤案件が多く、フォロー体制もしっかりしているので安心して業務に取り組める。
おすすめ度→★★
ポテパンフリーランスは、実務経験に自信がないエンジニア向けの案件紹介サービスです。フリーランス向けの案件紹介サイトなので、会社員になれるわけではありません。「技術がやりたくてIT業界に入ったのにできなかった。フリーランスとして活動して、技術にふれたい」という20代の人にぴったりです。
フリーランスというと収入が不安定でスキルアップが難しいイメージがありますが、ポテパンフリーランスは高額案件が多く、将来のキャリアステップを見据えて案件を紹介してくれます。
求人数 | 公開求人数390件 |
対応エリア | 首都圏(東京、埼玉、神奈川、千葉)大阪 |
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まとめ:IT転職は若いほど有利!成功ポイントを押さえて早めに活動しよう
20代でIT転職を悩んでいるなら、悩んでいる間に転職サービスに登録するべきです。
「ポテンシャル採用」「第二新卒」のカードが切れるのは、20代の若いうちだけ。今の職場で辞めようかどうか悩んでいる間に、それらのカードが切れなくなるなら、もったいありません。転職しどきや自己分析は自分一人ではやりにくいので、転職エージェントに相談しましょう。スキルや実力の悩みを解決し、転職成功への道を切り開いてくれますよ。
もし、転職エージェントを利用した上で「現職に留まる」決断をしても大丈夫です。転職エージェントが無理に転職を勧めてくることはありませんし、責められることもありません。
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