SIerとはSEの企業版のこと。7Kブラックと言われる理由と仕事内容を解説

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SIerは、クライアントが希望するシステムを構築する会社のことです。細かい部分で違いはありますが、SEの企業版がSIerと考えてください。

SIerは、SIerの企業規模によって「上流」「下流」と区別されることが多く、中小規模で下流工程にいるSIerにいくほど「ブラック」「7K」と言われる劣悪な労働環境になる傾向があります。上流工程のSIerでもホワイトとは限らず、配属部署や人間関係によってはブラックになる場合があります。

この記事では、SIerとSEの違い、SIerの仕事の大まかな流れ、SIerに勤めているエンジニアやSEとして働いている人が「やっぱり合わない」と感じたときに利用をおすすめするサービスについて紹介します。



SIerとSEの違いは企業か個人かの違い

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SIer(エスアイアー)とSEの最大の違いは、企業か個人かの違いです。SIerはシステムを構築する会社であり、SEはシステムを構築する個人です。

クライアントとヒアリングを重ね、クライアントが望んでいるシステムを作り、導入し、運用まで持っていくという役割を果たすのはどちらも一緒です。

SIerはシステム構築から導入までを請け負う会社のこと

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SIerの、SIは、「システムインテグレーション」のことです。

システムインテグレーションとは、顧客の使用する情報システムの企画、設計、開発、構築、導入、保守、運用などを一貫して請け負うサービス。これらの工程のうちのいくつかを請け負う場合もある。そのような業務を請け負う事業者を「システムインテグレータ」(SIer:System Integrator)という。

引用:IT用語辞典 システムインテグレーション 【 SI 】 System Integration / SIサービス

規模の大きいSIerは、システムの企画・設計までを担当し、開発・構築などは下請けに任せることが多いです。上流工程・下流工程という概念があるのはこのためですね。

SIerは企業の成り立ちから5つに分類される

SIerは、企業の成り立ちから5つに分類されています。

  1. ユーザー系:NTTデータなど
  2. メーカー系:富士通など
  3. 独立系:SCSKなど
  4. コンサル系:アクセンチュアなど
  5. 外資系:Oracleなど

コンサル系のSIerのアクセンチュアや野村総合研究所は、技術面よりも経営面で顧客をフォローするのが得意です。技術面に重きを置く人がコンサル系のSIerに就職すると、「SEの仕事向いていないかも」「仕事が辛い」といった状況になりがちです。

SIerへの就職・転職を考えている人は、こういった面も考慮に入れて就・転職先を選ぶ必要がありそうですね。

SIerの仕事は要件定義から運用・サポートまで

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SIerでの仕事は、お客様が求めることを定義するところから始まり、サービスをリリースした後のサポートまであります。

大まかな仕事の流れはこうです。

  1. クライアントへの要件定義
  2. システムの設計・開発
  3. プログラムのテスト
  4. 運用後サポート

クライアント描いている「こんなものが欲しい」を具体的な機能に落とし込むところから、仕事が始まります。Web系案件を受注すると発注先の要求がぼんやりしていて「こちらが具体的な話をしっかり詰めていかないと仕事が始まらない」ということがよくありますが、SIerも同じです。

クライアントが望むことが具体的に明らかになったら、使用するシステムの設計・開発フェーズに移ります。既存のシステムを改修して利用することも多いです。

プログラムができたら正常に動作するかテストします。エクセル作業員と呼ばれる人が活躍するのはこのシーンですね。問題なければ正式にリリースし、運用中もサポートします。

SIerのSEは企業規模によって仕事内容が異なる

SIerに所属するSEは、所属するSIerの規模によって仕事内容が異なります。先ほど紹介した大まかな仕事内容の中でも、大規模なSIerほど初期段階の仕事だけを行い、それより先の工程は規模の小さいSIerや関連会社に任せる傾向があります。

大手SIerほど、クライアントとの調整やマネジメントが多く、プログラミングを書く機会が少ないです。たまにエンジニアの間で話題になり炎上する「SIerに勤めているけど、プログラミングの知識はほとんど使わない」という人は大手SIerに所属しているのでしょう。

SIer勤めとSEなら労働環境がいいのはどっち?

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SIer勤めとSEの労働環境は、簡単に比べられません。入る会社の規模によっては7K(きつい、帰れない、給料が安い、規則が厳しい、休暇が取れない、化粧がのらない、結婚ができない)がそのまま当てはまってしまいます。

一般的に、中小規模のSIerに勤めているSEが7Kの罠に陥りやすいです。客先に常駐して下流工程に携わるために、タイトなスケジュールにコロコロ変わる要件、求められるスキルセットの変更といった精神的にも肉体的にも辛くなるセットがそろっています。

上流工程に比べてプログラミングをする機会は多いものの、毎日プログラミングをしているから楽しいかと言われればそうではない現場が多いのも中小規模のSIerに勤めるSEの悩みでしょう。

逆に大規模なSIerは、ホワイトな職場環境が多く、他業種から見ても「うらやましい」と言われることもあります。ただし、上流工程だからこそ、プログラミングをする機会が少なく「プレゼンの資料ばかり作っていて、まるで営業のよう」と嘆く人もいます。

自分が働きたい環境を明確にした上で勤め先を選ばないと、悲惨なことになるのは一般企業と同じです。

エンジニアにとってのいい環境は徹底した自己分析から成り立つ

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エンジニアが就職先で失敗しないためには、徹底した自己分析をした上で業種や会社を選ぶことが大切です。

例えば…

  • 自分の手を動かしたい
  • プロジェクトが動く様子を見たい
  • 大規模プロジェクトに携わりたい
  • 給与さえ良ければいい
  • やりたいことができるスキルがある

このような部分を自分で分析してから就職先を絞り込むと、少なくとも「やりたいことと企業でやっていることが違った」という悲劇は防ぐことができます。

募集要項では「SE募集」「エンジニア経験者募集」のように一括りにされることもありますが、しっかり読み込んでいくと「手を動かすタイプの募集」か「PMとしての働きが求められる募集」かといった区別がつきます。自分の「こんな仕事がしたい」に沿った募集を洗い出すためにも、就職・転職前の自己分析の時間をとるべきでしょう。

エンジニアが高待遇・好条件の仕事を探すならエージェントサービスが便利

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エンジニアが高待遇・好条件の仕事を探すなら、IT・Web系のエージェントサービスを利用するのが便利です。

エージェントサービスは、転職に関する手続きのほとんど全てをお任せできる転職サービスです。具体的にはこのような手順で内定が決まります。

  1. エージェントのコンサルタントと利用者がヒアリング
  2. エージェントから求人情報の紹介
  3. 紹介された求人に応募
  4. 書類選考・面接
  5. 内定

最初に利用者とエージェントに所属する転職コンサルタントの間でヒアリングがあります。これは利用者のスキル・経験、転職希望に合わせた求人を紹介するために行われるものです。求人紹介は、ヒアリング当日すぐある場合がほとんどで、応募するかしないかは利用者の判断に任せられます。求人に応募する場合の書類提出や相手先企業とのやりとりはエージェントが行ってくれるので、利用者は面接まで何かをする必要がありません。

転職活動の「これがめんどくさい」をエージェントがこなしてくれるだけでなく、あなたのスキルや経験にあった業界や、希望の叶う職種についてのアドバイスもしてくれます。いい転職先を見つけるには入念な自己分析が大切と言いましたが、エージェントサービスを利用することで、自己分析もできてしまいます

エンジニアの職探しにおすすめのエージェントサービス3選

エンジニアの職探しにおすすめのエージェントサービスを3つ紹介します。

ご紹介するのは、フリーランス向けの案件を中心に紹介してくれるエージェントが2社。IT・Web系求人の豊富さに定評があるエージェントが1社です。

エンジニアとしての実績があるなら、フリーランス向けの常勤案件に応募しても大丈夫ですし、正社員向けの求人に応募しても大丈夫です。特徴の違う3社を選んだので、気になるエージェントがあったら登録してください。

どの会社もエージェントのかけもち登録OKです。3社全てに登録しても責められることはありません。

レバテックフリーランス

レバテックフリーランス

公式サイト:レバテックフリーランス

レバテックフリーランスは、高単価で良質な案件が多いことで評判が高いフリーランス向けエージェントサービスです。

直請け案件が多く、公式サイトによると利用者の平均年収は862万円となっています。運営会社は、IT系人材派遣サービスの(株)レバテックであり、業界に精通したコンサルタントは「お任せして安心感がある」「業界に詳しく、こうしたいを叶えてくれる」と口コミされています。

サービス名 レバテックフリーランス
案件数 10,646件
リモート可能案件 57件
得意な案件の特徴 常勤・高単価案件
支払サイト 15日
運営会社 レバテック株式会社

レバテックフリーランスの案件の特徴

レバテックフリーランスは、数あるエージェントサービスの中でも案件数が特に豊富で、100万円を超える案件も多いことで有名です。

案件の多くが週5日の常駐案件です。上場企業との取引も多く、IT・Web系でなくても知っているサービスの案件に携われる機会が多くあります。

レバテックフリーランス

高単価・高待遇のホワイト案件が多いですが、その分求められるスキル・経験も高いです。

レバテックフリーランス

特定分野の経験が3年以上あり、関連分野でのサービスリリース経験が求められることも多く、フリーランスになりたての人は案件の紹介までに時間がかかる傾向があります。

レバテックフリーランスは高単価な常駐型案件を獲得するなら必ず登録すべき

レバテックフリーランスの案件は高単価ゆえに求められるスキルは高く、経験年数も3年以上が目安です。

しかし、他にはない高収入・高待遇案件がそろっており、コンサルタントの知識も業界トップクラスです。自分にあった案件探しや仕事形態に悩んでいる人は、相談してみる価値があるでしょう。

関連記事:レバテックフリーランスの口コミ・評判を徹底調査【案件の質・稼げるのかを比較】

ITプロパートナーズ

ITプロパートナーズ,口コミ,評判

公式サイト:ITプロパートナーズ

ITプロパートナーズは、常駐日数が週2・3日の案件が豊富なエージェントサービスです。

週末プログラマー向けの案件も多いので、「平日はSIerで上流工程を。休日は技術案件を」という人にも向いています。

サービス名 ITプロパートナーズ
案件数 2,114件
リモート可能案件 120件
得意な案件の特徴 週2・3案件
支払サイト 35日
運営会社 株式会社Hajimari

ITプロパートナーズの案件の特徴

ITプロパートナーズの案件は、常勤しなければいけない日数に比べて高単価な案件が多いです。

ITプロパートナーズの公開案件の単価は、レバテックフリーランスのものと比べると低く見えますが、案件のほとんどが週3日程度の常勤を求めるものです。週5日常勤を求める案件と1日あたりの単価を比べると遜色ないことがわかります。

ITプロパートナーズ

週の常勤日数が少ない案件では、3年程度の経験を求められる場合が多いです。週5日常勤の場合は経験年数は問わず「開発経験があること」としている案件もありました。

ITプロパートナーズ

ITプロパートナーズはSEからフリーランスを目指す人にもおすすめ

ITプロパートナーズは、兼業可能な案件が多く「ゆくゆくはフリーランスとして独立したいけれど、ひとまず週末だけフリーランスをしたい」という人にもおすすめです。

公式サイトには、「これからフリーランスになろうかどうか悩んでいる人もお気軽にご相談ください」とあります。フリーランスとしてどんな働き方がいいのか悩んでいる人も積極的に相談してみましょう。

週末起業や実績作りの短期案件など、様々な選択肢を紹介してくれます。

関連記事:ITプロパートナーズの口コミ・評判を分析!週2・3日案件は本当にあるの?メリット・デメリットまとめ

マイナビエージェントIT

マイナビエージェントIT

公式サイト:マイナビエージェント×IT

マイナビエージェントITは、マイナビやマイナビ転職と同じ運営元の転職エージェントです。マイナビグループの就・転職サービスで培った企業とのコネクションが強く、案件の8割がマイナビエージェントIT独自の非公開案件です。

業界内で正社員として転職したいIT・Webエンジニアなら誰でも登録しておくべきエージェントの1つです。

サービス名
マイナビエージェントIT
求人数
非公開
取引者数15,000社以上
利用者層 20代〜30代
ITエンジニア
運営会社
株式会社マイナビ

マイナビエージェントITの求人の特徴

マイナビエージェントITの案件は非公開になっていますが、Web系はもちろんメーカーやベンダー、大手SIerなどの募集があります。

マイナビエージェントIT

利用者の中には、SIerからSIerへ転職した経験者もいましたし、フリーランスのエンジニアから正社員として転職した人もいました。

年収は500万円から800万円程度のところが多く、条件の良い求人が多いことがわかります。

マイナビエージェントIT

マイナビエージェントITは幅広い業種・業界から転職先を選びたい人におすすめ

マイナビエージェントITは、IT系に関する幅広い業種・職種から転職先を選べます。技術に特化した職種だけでなく、様々なジャンルから転職先を選びたいという人に向いています。

公開されている案件がないので「相談してみるまでわからないのは不安」と感じるかもしれませんが、公開できる案件がないということは、それだけ条件が整っている案件が多いということです。まずは登録して相談してみた方がいいでしょう。

関連記事:マイナビエージェント×ITの口コミ・評判【使用者から感想を徹底調査】

まとめ:SIerはヒアリングから運用までをする企業!ブラックとは限らない

SIerは、クライアントが求める機能やサービスのヒアリング・開発から運用後のサポートまで行う業態です。SIerとSEの違いは、企業か個人かの違いで、どちらもクライアントの要望に答えて機能を実装していくのに違いはありません。SIerの仕事内容は大きく分けて4つあります。

  1. クライアントへの要件定義
  2. システムの設計・開発
  3. プログラムのテスト
  4. 運用後サポート

企画大手SIerほど、要件定義・設計開発部分の仕事(上流工程)が多く、SIerの規模が小さくなるほどプログラムの実装・テストといった仕事(下流工程)が多くなります。一般的に7Kブラックと言われやすいのは、下流工程に位置しているSIerに多いです。

ホワイトな上流工程のSIerに所属していたとしても、技術をしたい人は不満が残りますし、技術ができても自分を殺して働かなければいけない環境なら逃げ出したいと感じるでしょう。SIerと個人SEのどちらがいいというものではなく、自分の「こうありたい」が叶う働き方が大切です。

就職先に悩んだら、エージェントサービスを利用して一度自分の「こうありたい」を見直し、自分の市場価値を分析してみるといいでしょう。









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