管理栄養士として勤めているのに、調理ばかりで献立計画や栄養指導をする機会が全然なかったり、縦割りの組織体制に嫌気が差すと「フリーランスになりたい」と思ってしまいますよね。
実際、勤め人からフリーランス管理栄養士になり、自由に生きている人もおり「それなら私も…」と考えてしまいます。
管理栄養士は国家資格ですし、フリーランスとしての価値も高そうですよね。
「私もフリーランスの管理栄養士として活動したい」と考えても、なかなか動けないもの。そこで、管理栄養士がフリーランスになるにはどうすればいいのか。どんな働き方ができるのかを調べました。
\いきなりフリーランスで働けるか不安な方へ/
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管理栄養士がフリーランスになるにはどうすればいい?
管理栄養士がフリーランスになるには、手順をふむことが大切です。
いきなり今の職場をやめてフリーになったとしても、管理栄養士としての仕事がなければただの無職。
窮屈な職場に縛られず、管理栄養士として自由に仕事をしたいなら、会社の肩書きがなくても仕事がもらえるような下地を作っておきましょう。
フリーランスの管理栄養士として活躍している先輩方の体験談をまとめると、以下のような手順が必要です。
- 副業から開始、小さな案件から次の案件へ
- SNSで情報発信し仕事につながるように窓口を広く
- リアルでつながった人との繋がりを大切に
- 安定した収入に応じて働き方を変更
- 本職と同額以上に稼げるようになったら独立
会社はやめず副業を始める。小さな案件でも丁寧にがポイント
会社をやめていきなりフリーランスになる人もいらっしゃるようですが、フリーランス管理栄養士としてキャリアを積んでいる人は、副業から始めています。
「フリーランスになりたい」と考える人の多くが、会社勤めに嫌気が指しているもの。
しかし、「今の仕事があるのは、会社の肩書きと実績があるから」ということを忘れてはいけません。
いきなりフリーランスになったとしても、フリーランス管理栄養士としての実績のないあなたに、暮らしていけるほどの報酬の仕事をくれるところはまずないでしょう。
生活に困らずフリーランス管理栄養士として活躍したいなら、フリーランスとしての下積みが大切です。
勤務形態によっては、かなり辛い道のりになりますが、管理栄養士の資格を活かした副業を開始し、実績を積みましょう。
フリーランス管理栄養士の先輩方は、管理栄養士としての資格を活かしてこんな副業をしていたようです。
- サービス付き高齢者住宅などで提供する献立計画の作成
- 食事メニュー提供アプリの監修
- 健康・美容系Webサイトの記事作成
- 調理実習付き講座開催
- ダイエットメニューの提案
副業の仕事は、後述するクラウドソーシングサイトや、個人のスキル販売サイトを通じて得ることができます。
高齢者向けサービスの献立計画の作成などは、1回の依頼で2万円から5万円程度。
女性向けの美容Webサイトの記事作成は1記事5,000円程度のことが多いようです。「安い!」と感じるかもしれませんが、フリーランスとしての実績がないうちは単価の安さはある程度仕方ありません。
実績を重ねるごとに、単価も上がってくるので、1つ1つの仕事を丁寧にこなしましょう。
フリーランス管理栄養士の先輩の中には、本当はフリーランスになるつもりはなく、子育ての合間にお小遣い稼ぎ程度に始めた仕事がだんだん大きくなり、フリーランスになったという人もいるくらいです。
副業OKなのかは必ず職場に確認する
ただし、副業をしてOKなのか必ず職場に確認をとるようにしましょう。
副業解禁の流れで禁止している職場は増えているものの一概にOKとはいえないため、雇用契約書を隅々まで読んで副業をしていいか確認をしましょう。
雇用契約書を作った時には副業という概念がなくアップデートがなかった場合は副業に関する記載がない場合があります。その際は担当部署に確認を必ずとるようにしましょう。
もし副業がばれた際はフリーランスになる前に、会社を辞めなくてはいけなくなることも出てきます。
なんのあてもなくフリーランスになることが1番危険です。石橋を叩いて渡るではありませんが、確認ごとは怠らないようにしましょう。
SNSで専門職ならではの情報発信。ファンを増やし仕事につなげる
副業と同時並行で進めたいのが、SNSを利用した情報発信です。健康を意識したレシピ本の発売がきっかけでフリーランスになった人も、きっかけはInstagramに毎日アップしていた朝食の写真とブログのレシピだったりします。
TwitterやInstagramを「個人が好き勝手に書く落書き帳のようなもの」と考える人もいますが、そうではありません。
フリーランスにとってのSNSは、あなたの名刺であり履歴書です。あなたの人柄と実績、実力を全世界に発信するためのツールとして使いましょう。
例えば、Instagram。自分で考えた献立の写真を撮影し、簡単な説明文とレシピと一緒に投稿すれば、あなたの献立作成能力がビジュアルでわかります。ブログに最近流行っているダイエット食について管理栄養士としての意見を書けば、あなたの管理栄養士としての知識やダイエット食についての考え方がわかるのです。
あなたのSNSを「いいな」「好きだな」という人が増えれば、フリーランスとしての仕事にもつながります。SNSは、昼夜問わずあなたの人柄と実績を営業してくれるツールなので、ぜひ活用しましょう。
「写真はヘタだから」「うまく文章がかけないから」と尻込みする必要はありません。今、管理栄養士として情報発信している人も最初から上手だったわけではないのです。まずは、やってみることが大切です。
フリーランス管理栄養士の先輩方はこんな風に SNSを活用していましたよ。
- ブログ:実績・プロフィール紹介、管理栄養士としての知識を披露、講演レポートなど
- Twitter:ブログやInstagramの更新情報発信、話題のダイエットなどへの言及、短めの情報発信
- Instagram:献立・レシピなどビジュアルの発信、ブログやTwitterへの導線
- メルマガ:自身の講演会・料理教室情報、メルマガでしか言えない専門的な情報発信
ブログは、アメブロやはてなブログといったコメントやブックマークで交流できるものを選んでいる人が多くみられました。コメント欄での交流もSNS営業の一貫と考えている人が多いということなのでしょう。
レシピ系の管理栄養士さんは、Instagram+ブログ。ダイエット系の管理栄養士さんはTwitter+ブログを活用することが多いようです。「あれもこれも」と複数のものに手を出して、続かないようでは意味がありません。複数箇所に同時投稿できるツールもありますので、無理のない範囲で利用しましょう。
リアルな場での繋がり重視。フリー後も考えた人脈を作る
副業とSNSでフリーランスとしての足場作りを始めたら、リアルな場での繋がりから人脈を作っていきましょう。
仕事を依頼するとき、同程度の実績と資格なら「見ず知らずの誰か」よりも「あのセミナーで合った〇〇さん」に依頼したくなるもの。フリーランスのあなたの顔を広げておくべきなのは、リアルな場所でも一緒です。
現職の都合で、「フリーランスとしての顔は出しにくい」場合は仕方がありませんが、可能な限り「フリーランスとしての名刺」を持ち歩いて配りましょう。
フリーランスとしての得意分野と実績、あなたの人柄が伝われば思わぬ仕事が舞い込んでくる可能性があります。
先輩方は、土日や平日夜を利用して交流会つきセミナーに参加したり、オンラインサロンのオフ会に参加したりしていたようです。
中には、会社員としてお会いした人に、「フリーランスとしても活動しておりまして…」とフリーランス用の名刺を渡していた人も…。
フリーランスとしての名刺作成で注意したいのは、あなたが何をする人なのかがわかること。具体的にはこんなポイントに注意しましょう。
- 肩書き:専門がわかる
- 連絡先:依頼したいときに連絡できる
- SNS(ブログ)URL:詳しい実績や仕事の姿勢がわかる
- プロフィール(名刺裏):何ができる人なのかわかる
名刺は、インターネットに安い業者がありますし、無料ツールを使えば自分の好きなデザインを作ることもできます。同じデザインをずっと使う必要はないので、試行錯誤して作ってみましょう。
副業の収入の本職の収入に応じて勤務形態を変更していく
本職にあてる時間がそのままで副業の収入が増えるならいいのですが、ある程度のラインまでいくと「このままの状態を続ければ、フリーランスになる前に体が壊れてしまう」状態になってしまうもの。
副業で安定して稼げる収入が一定額以上になったら、本職に割く時間を減らす努力をしましょう。
業務改善や部署異動で割く時間が減るならいいのですが、そうではない場合は転職するのも手です。
例えば、正社員⇨派遣⇨アルバイトのように、副業に充てる時間を増やす方向で転職先を探せば、ストレスなくフリーランスになることができます。
転職活動でのポイントは「副業を言わないこと」。
特に、正社員から正社員への転職や派遣社員への転職で、「副業しています」というと、あっという間に担当者の顔が曇り、不採用になってしまいます。
「副業していますか」と聞かれたなら答えるべきでしょうが、聞かれないのにわざわざ告げる必要はありません。働く環境を変える理由は、「副業に時間をとりたい」以外にもたくさんあるはず。
自分が有利になるような理由で活動しましょう。
もし、「今の仕事を辞めるときはフリーランスになるとき」と決めているなら、副業収入が現職の収入以上になるまで待ちましょう。
ただ待つのではなく、「同じ作業量で副業収入を上げるためにはどうすればいいか」を考えながら行動していくと、スルスルと上がっていきますよ。
例えば、「既存顧客への単価アップ交渉」や「同じ作業でも単価のいい顧客へのアプローチ」なども試す価値があります。
本職の倍程度を継続的に稼げる目処が立ったらフリーランスとして独立
副業の収入が本職の倍程度になり、継続的に稼げる目処が立ったらフリーランスとして独立しましょう。
「現職の収入以上に稼げたから」と継続の目処も立たないままにフリーランスになってしまう人もいますが、そういった人の多くが数年で会社員生活に戻っています。
なぜ、本職の倍程度の収入が必要なのかというと、フリーランスは会社員よりも社会保障が薄く、かかるお金が多いからです。
例えば健康保険。
会社員時代は、きょうかい健保に代表される健康保険に入っており、保険料は会社と個人で折半していました。フリーランスになると扶養家族分の保険料も含めて全額が自費負担になります。
しかも、補償内容は必要最小限。
体調不良で働けなくなった場合の補償など、働く人に便利な補償はありません。同じ補償が欲しければ、別に保険をかける必要があるのです。
「稼ぐ金額は会社員時代よりも多くなったと思ったのに、経費や保険費用を差し引いたら会社員時代よりも少なかった」というのは、どの業界のフリーランスでもよくあること。不自由なく生活するために必要な金額をしっかり把握し、その金額以上に稼げるようになってから独立しないと、後から痛い目を見る可能性があります。
「多少無理でも、今まで副業で稼げていたのだから、がむしゃらに頑張ればなんとかなる」と考える人もいますが、危険です。
ちょっとした景気の悪化でも影響を受けやすいのがフリーランス業。
安定した収入を継続して得たいなら、努力をするのは当たり前。先々を見越して動く習慣をつけておきたいですね。
もちろん、この時点で「フリーランスにならなくても、この実績があるなら他の働き方もできそう」といった考えがあるなら、そちらの道に進んでもいいでしょう。
フリーランス管理栄養士になるメリット・デメリット
管理栄養士としてフリーランスになるメリット・デメリットについてまとめておきましょう。「フリーランスになりたい」と考えてしまうと、成功例やいいことばかり目につきますが、デメリットも考慮しておかないと「こんなはずじゃなかった」につながってしまいます。
管理栄養士がフリーランスになるメリット
管理栄養士がフリーランスになる最大のメリットは、組織に囚われない柔軟な働き方ができるようになることです。フリーランスとして成功できれば、ワークライフバランスの取れた生活を送れるようになります。
その他にもこんなメリットが考えられます。
- ワークライフバランスが取れる
- 出産・育児などで長期ブランクがあっても働ける
- わずらわしい人間関係がなくなる
- 調理ばかりの仕事から脱出できる
出産・育児で現場を離れ、気がつけば数年もブランクがあり再就職がかなわなかったという人も、フリーランスであれば働くことができます。
育児が落ち着き時間がある分、副業時間がとりやすい傾向があるので「出産・育児からのフリーランス」の人も多いですよ。パートナーが、「今まで主婦(夫)だった人が稼ぐ」ことに抵抗がない場合は、家族の協力も得やすく、楽しんでフリーランスができる傾向があります。
会社の上下関係に限らず、職場の同僚などとの人間関係にうんざりしてフリーランスを目指す人もいますね。フリーランスになったからといって、全ての人間関係から解放されるわけではありません。
でも、「これからも関わり合いたい人を選ぶ」ことができます。
会社員時代は、ハラスメントまがいのことをする取引先でも笑顔で付き合わなければいけませんでしたし、無能な上司も敬う必要がありましたが、フリーランスになればそういった「一緒にいるだけで不快な人」は切り捨てることができます。
フリーランスになりたての頃は、嫌な人間関係に辟易しながらも仕事を受ける必要があるかもしれませんが、報酬が上がるに連れてあなたが取引先を選べるようになるのです。
フリーランスになりたい管理栄養士さんの不満の1つが「調理ばかりの仕事で栄養管理の仕事ができない」というもの。フリーランスになれば、仕事内容も選べます。
クラウドソーシングサイト上にも
「高齢者向けに栄養面を考えた献立計画を作って欲しい」「ダイエットがうまく行かないので、私専用のダイエットレシピを作ってほしい」といった依頼があるほど。
「こんな仕事がしたい」を常に考えながら動けば、なりたい自分にどんどん近づいていけます。
管理栄養士がフリーランスになるデメリット
管理栄養士がフリーランスになる最大のデメリットは、収入が不安定になることです。
どの業界のフリーランスもそうですが、会社が守ってくれないので安定した仕事を得るのは難しいもの。
前職の収入を超えたと思っても、その月、その年だけだったり、「継続依頼をくれるお客様がいるから大丈夫」と思ったいたお客様からの依頼がなくなったりと、「来月も仕事はあるだろうか」という不安は尽きることがありません。
その他にもこんなデメリットがあります。
- 収入が安定しない
- 営業活動をしなくてはいけない
- 自分のスキルを商品化する必要がある
- 会社員以上の自己管理能力が求められる
フリーランスで生きるとは、仕事を得るために営業活動をしなくてはならないということです。
保険のセールスのような営業をする必要はないといっても、クラウドソーシングサイトで仕事をもらうにもリアルに仕事をもらうにも自分の強みや相手に与える利益を語れないようでは、仕事になりません。
「営業だけはしたくない」という人や「人と話すのが苦手」という人には、ネックになるでしょう。
フリーランスになって悩みがちなのが、自分のスキルを商品化すること。
管理栄養士の資格を持っているだけでは、あなたと仕事をすることでどんなメリットがあるのかが伝わりません。
フリーランスとして生きるなら「管理栄養士の資格を持っているので、〜〜ができます。〜〜することでこんなメリットをあなたに与えられますよ」が大切です。
自分の強みを相手の利益につながるように言い換える能力が必要になるのですが、これが苦手でコンサルに依頼する人も多いのです。
仕事もプライベートも自分次第なのがフリーランスですが、裏を返せば、自己管理能力がなければサボり放題になってしまうのも事実。
日々の自己研鑽を怠ったばかりに、真綿で首を締められるように仕事の単価が下がり、だんだん食べていけなくなってしまう人もいるほどです。
会社に勤めているなら似た職種の同僚とスキルを比べることも可能ですが、フリーランスのライバルは探さなければ見つからないもの。
自分のスキルレベルが業界内でどの程度なのか、後進に抜かれないようにするにはどうすればいいのかは、自分で調べ、もがかなければなりません。
管理栄養士からフリーランスへ!どんな稼ぎ方がある?
フリーランスの管理栄養士が、仕事を得る方法について紹介します。
Web上にあるクラウドソーシングサイトやスキル販売サイトで仕事を得たり、リアルな繋がりで仕事をもらうことが多いようです。
- レシピ作成
- 食事・健康面のメディアでの執筆
- スキル出品サイトでのスキル販売
- 料理教室・健康系セミナー開催
- 専門学校などでの非常勤講師
- 栄養・食事指導
レシピ作成|Webサイト・アプリ用にクラウドソーシングで依頼が多い
健康・美容・ダイエット系のWebサイトやアプリに使うレシピ作成の仕事です。他にも高齢者住宅の1ヶ月分の献立作成などの仕事もあります。
大体の場合は「作成して欲しいテーマ(芋を使って欲しいなど)」「完成写真の提供」「栄養士としてのプロフィールと写真」が必要です。
材料費が依頼費用に含まれることもありますが、食材提供がないことが多いようです。
報酬は、レシピ5品程度(写真あり、文章あり)で2万円程度。1ヶ月分の献立作成(納品はエクセル形式)で2万円から5万円程度です。
クラウドワークス
公式サイト:クラウドワークス
クラウドワークスは、日本最大級のクラウドソーシングサイトです。
クラウドソーシングサイトは、仕事を頼みたい企業・個人が仕事を受けたい企業・個人を探し出せるサイト。
クラウドワークスは、200種類以上ある仕事カテゴリーから仕事を選べます。管理栄養士としての仕事だけでなく、簡単な入力業務や資料整理、フリマサイトの出品作業の手伝いなどもあるので、ちょっとした時間にお金を稼ぐことができますよ。
プロクラウドワーカー制度という、「この人は評判もよく実績が豊富です」と案内する制度があるので、クラウドワークス内で実績を積むほどに高単価な仕事をもらいやすくなります。
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ランサーズ
公式サイト:ランサーズ
ランサーズは、クラウドワークスと同じクラウドソーシングサイト。
オンライン仕事発注歴はクラウドソーシング業界で最長の歴史があります。
スキル販売サイトのように、自分のスキルを商品として売ることもでき、スキル販売実績もランサーズ内での実績になります。
ランサーズ内の実績が豊富で、一定基準を満たした人は「認定ランサー」マークが付くので、高単価案件を受注しやすくなりますよ。
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食事・健康面のメディアでの執筆|書きたいサイトに営業をかけてもOK
ダイエット系の食事メディアや健康系サイトでの記事執筆の仕事です。
クラウドソーシングサイトで募集がありますが、メディアによっては
「一緒にこのメディアを盛り上げていきませんか?ライター募集!」
のように、ライターを募集していることがあります。気になるメディアがあれば問い合わせてみましょう。
記事執筆報酬は、1文字1円程度の場合が多く、クラウドソーシングサイト経由で仕事をもらった場合はそこからさらに手数料を引かれます。
「ちょっと割りに合わない」と感じる人もいるかもしれませんが、執筆者として名前を出せるメディアなら実績になりますし、募集している仕事の数も多いので、フリーランスとしての手軽な実績稼ぎには便利です。
スキル出品サイトでのスキル販売
個人がスキルを販売できるスキル出品サイトを使って、仕事をもらう方法です。
スキル販売サイトは「個人の得意を売る」サイト。
絵が上手な人が「あなたの似顔絵を書きます」と販売していたり、占い師が「写真を送ってもらえれば手相占いします」といっているところです。
管理栄養士は、「あなた好みのダイエットメニューを考えます」「あなたの食事を栄養士視点で採点して、ダイエットサポートします」といったサポート系のスキルを販売している人が多いです。
単価は食事指導1回につき2,000円前後のことが多いようですよ。
ココナラ
公式サイト:ココナラ
ココナラは個人の「得意」を販売するスキルのフリーマーケットです。
管理栄養士の人は「離乳食相談」「食事相談・栄養単価の計算」「ダイエットの栄養指導」「管理栄養士試験対策します」のようなスキルを販売しているようです。
管理栄養士としてではなく、得意な絵を販売したり、趣味の占いを販売することもできるのでちょっとしたお小遣い稼ぎに利用する人も多い印象があります。
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料理教室・健康系セミナー開催
料理教室や健康系のセミナーを開催する仕事です。
ハローワークの職業訓練講座を受け持ったり、産婦人科から「妊婦さん向けの教室を開いて欲しい」と依頼がある場合も。自分で教室を借り、調理実習付きの健康系セミナーを開く人もいます。
行政からの依頼の場合は、行政から報酬がでますが、自分でやる場合は設定も告知も自分次第です。まずは、自宅に知り合いを招いて教室をする人もいます。
セミナーズ
公式サイト:https://seminars.jp/
セミナーズは、自分で開催するセミナーを告知する場合に便利な告知サイトです。
フリーの管理栄養士になり、健康セミナーや料理教室を開く場合の告知に利用できます。どちらかというとビジネス系セミナーが多めですが、フリーランスの管理栄養士として参加したいセミナーを見つけるのにも役立つので登録しておきたいサイトです。
こくちーずプロ
公式サイト:https://www.kokuchpro.com/
こくちーずプロもセミナー告知に役立つサイトです。
イベントに申し込んでくれた人向けのアンケート機能があり、懇親会などの管理も一括でできるので、使い勝手もいいです。月額1,000円のプレミアム会員になることで、過去のイベントに参加してくれた人に次回イベントの告知や入金管理ができるようになります。
栄養・食事指導|病院と契約して在宅訪問栄養指導
病院と契約し、高齢者宅などに在宅訪問で栄養指導する仕事です。
病院での非常勤管理栄養士など、フリーランスというよりは月に数回勤務するイメージですね。
完全に独立するよりもこういった半分会社員のような形態も残しつつ、仕事をしているフリーランス管理栄養士さんもいます。
専門学校などでの非常勤講師
専門学校などで非常勤講師をする人もいます。
受け持つ授業が1週間に2つ程度で、時給は3,000円から4,000円程度です。
医療や福祉系の専門学校での募集が多いようです。
管理栄養士がフリーランスになる前にもっておきたい資格・技能
先輩フリーランス管理栄養士のつぶやきから、フリーランスになる前に持っておきたい資格・技能をまとめました。
- 伝える力(営業力)
- 社会人としての常識力
- 自分の強みを補強する関連資格
伝える力(営業力)|伝わらなければ仕事につながらない
すでにフリーランス管理栄養士として活躍している人が、必ず口にしているのが「伝える力」です。
自分を売り込むときの営業のときはもちろん、講師として登壇したとき、Webサイトのライターとして記事を書くときにも必要なのが伝える力。どんなに正しいことを言っていても、知識があっても、伝わらなければ意味がありません。
先輩方は、書籍で勉強するだけでなく、セミナーや動画学習などで伝える力を身に付けていました。SNSでの情報発信を、伝える力を鍛えるアウトプットの場として利用している人もいましたよ。
社会人としての常識力|最低限のマナーなしに信頼関係は築けない
フリーランスとして仕事をもらうのは、会社に勤めている人からです。
フリーランスになると忘れがちですが、社会人としての最低限のマナーは、しっかり守りましょう。
会社員時代に嫌な先輩から口煩く言われたマナーを守れないと、「常識のない人なんだな」と思われてしまい次回以降の仕事がこなくなる可能性もあります。
家庭の事情などでフリーランスになるまでのブランクが長い場合は、秘書検定やビジネスマナー検定で復習しておくといいですね。
自分の強みを補強する関連資格
管理栄養士だけでは、自分の強みを活かしきれないと感じた場合は、強みを補強する関連資格を取得しましょう。
フリーランスとして活躍している人も管理栄養士+αの資格を持っている人がほとんど。産業栄養管理者やベジタブルマイスターなど、「こういう方向で生きていくなら必要だな」と思った資格は積極的に勉強するといいですよ。
フリーの管理栄養士の仕事探しに役立つサイト
とは言っても、いきなりフリーランスになってもなかなか仕事が集まらない現実もあります。そんな時は専門サイトから案件を探すこともできます。
ここではフリーランスの管理栄養士が仕事探しに役立つサイトを紹介します。
きらぽんJOB
公式サイト:きらぽんJOB
- 様々な管理栄養士仕事を探すことができる
- 業務形態で仕事を探すことができる
- スカウト機能あり
おすすめ度→★★★★★
きらぽんJOBは保育関係の職場で管理栄養士として働くことのできる場所を紹介してくれるサイトです。
働き方も自由に選ぶことができ、自分で求人を探すだけではなく企業からスカウトを受けることもできます。
今は保育関係の職場が多いのですが、今後医療、看護など幅広い職場に対応していく予定です。
登録無料で使用することができるのでまずは登録だけでもしてみると良いですね。
求人数 | 約1,600件 |
対応エリア | 全国 |
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介護求人パーク
公式サイト:介護求人パーク
- 介護の職場での管理栄養士職を紹介してくれる
- 仕事の件数が多い
おすすめ度→★★★★
介護求人パークは介護関係の職場で管理栄養士として働くことのできる職場を紹介してくれるサイトです。
給料や雇用体系など細かく検索することができ、会員登録をすると企業からスカウトも受けることができます。
全国から幅広く検索することができるのであなたのお好きな地域で働くことも可能、短期の移住先でフリーランスとして働くこともできます。
こちらも会員登録無料なので、登録してお気に入りの案件を探しましょう。
求人数 | 約35026件 |
対応エリア | 全国 |
管理栄養士がフリーランスで働く際の注意点
管理栄養士がフリーランスとして働くためには注意点があります。会社組織として働くよりも自由になる点が増えることから、ルーズになってしまうことも多くなりますがしっかりと自分を律することが重要です。
- 期日は守る
- 報連相は怠らない
会社組織を離れても守るものは一緒です。
会社で働いていた場合は、会社の評判が少し落ちるだけで最終的には会社が守ってくれますが、フリーランスの場合は誰も守ってくれませんし、全てつけは自分に回ってきます。
独立下からといって働き方をガラッと変えるわけではなく社会人として守らなくてはいけない部分は守るようにしましょう。
委託栄養士を辞めたいなら転職もあり【ちなみに・・・】
今の職場に嫌気が指していてフリーランスに惹かれるのなら、転職して職場を変えるのも1つの手です。
フリーランス管理栄養士になるための手間と時間は、転職活動よりも多いくらいです。
「フリーランスになろう!」の前に、転職エージェントに相談して自分らしく働く糸口をつかんでみませんか。
管理栄養士からの転職におすすめの転職サイトをピックアップしました。
ちなみに管理栄養士の資格を持っていることはかなり大きなメリットです。
- 料理アプリの監修
- 料理宅配サービス
などなど思ってもみなかった会社に転職をすることができます。
マイナビエージェント|何度でもアドバイスが受けれる転職エージェント
公式サイト:マイナビエージェント
マイナビエージェントは、若い世代の転職とサポートに定評がある転職エージェントです。
「管理栄養士として働いて数年経ったけれど、やはり今の職場の待遇には納得できない」と言った人にぴったりなエージェントですね。管理栄養士のような専門職をサポートする専門アドバイザーがいるので、「転職アドバイザーがついてくれるのはいいけれど、私の業界のことをわかっていない気がする」といった不満がありません。
あなたが転職に希望することや、今の職場への不満をしっかりヒアリングした上で応募先を案内してくれるので、まず登録して相談してみてはどうでしょう。
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関連記事:マイナビエージェントの口コミ・評判を分析!うざいと勘違いするほど面倒見がいい転職エージェント
doda|転職エージェントも利用できる転職サイト
公式サイト:doda
dodaは国内最大級の転職求人数を誇る転職サイト。dodaエージェントサービスも提供していて、登録後にボタンを押すだけでエージェントサービスを利用することも可能です。
転職サイトは、自分で仕事を検索し申し込まなければいけませんが、転職エージェントは転職アドバイザーがあなたに合った仕事を検索し、おすすめしてくれます。履歴書や職務経歴書の添削はもちろん、面接対策もしてくれるので転職活動に不安な人や、自分のスキルがどの業界向きなのかわからない人におすすめです。
dodaは、その両方をワンクリックで利用できるので「求人はあるけれど、もっと別の業界の求人もみたい」「自分の強みがわからない」という人にぴったりです。
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関連記事:doda(デューダ)の口コミ・評判からメリット・デメリットを検証【利用するだけ損?】
まとめ:管理栄養士のフリーランスになろう
管理栄養士がフリーランスになるには「会社の肩書きがなくなっても仕事がもらえる下地作りが大切」というお話をしました。
書籍出版にメディアデビュー、有名タレントのレシピ監修など、フリーランス管理栄養士の華やかさだけばかりが目立ちますが、売れっ子になるためには地道な努力が欠かせません。
「現状を変えるにはフリーランスしかない!」と思い詰める前に、実際にフリーランス管理栄養士として活躍している人の話を聞いたり、転職という道を考えるのも1つの手段です。
自分にとってベストな道を見極めるために、少し冷静になって将来設計をしていきたいですね。