いま流行りの「ネイティブアド」とは









こんにちは、株式会社BLAMの浅川です。

私は、新卒でネット広告代理店のオプトに入り、SEMやディスプレイ広告のコンサルタントを3年弱行い、現在は友人とBLAMという会社を立ち上げ、自社サービスやWeb広告の代理事業を行っています。

ここ数年のWeb広告領域の最先端を大手代理店とスタートアップという立場で、それぞれで経験した中で知見となっているWebマーケティングの潮流についてお話できればと思います。

今回はWebマーケティングのバズワード「ネイティブアド」にスポットをあてて、なぜ、今「ネイティブアド」が流行っているのか?「ネイティブアド」が流行ることで今後のWebマーケターは何が求められるのか?についてご紹介いたします。

ネット広告とネイティブアド

近年、「ネイティブアド」というキーワード一つのバズワードとなりました。そして現在、マーケターからすると必須のワードとして既に定着しております。

では、なぜ今ネイティブアドなのか?記事広告と何が違うのか? なぜ、流行っているのか?を紐解いていきたいと思います。

今までのネット広告

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今までのネット広告はバナー広告が中心でした。

わかりやすいのは、Yahoo!のトップページの右側にある四角い広告でしょうか。

この広告はいわゆる純広告というもので、テレビCMのように、この枠をいくらで買う。といったように、枠買いのものです。
ただ、それだと、有名じゃないサイトは広告を買ってもらえない。そこで出てきたのがアドネットワークです。

アドネットワークは、純広告では売れない広告枠を束ねて、そこに誰でも1円から広告を出稿できるようにしたものです。
有名なものではYahoo!のYDNやGoogleのGDNがあります。ここではバナー広告やテキスト広告が掲載されます。

さらにアドネットワークの中で、重要になったものはターゲティング機能です。

年齢や性別ごとにターゲティングするデモグラターゲティングや興味関心に合わせたインタレストカテゴリターゲティング、一度サイトに来たユーザーに対して、追っかけて広告を出すリターゲティングといったものが出来るようになり、一般化しました。

そのため、私たちはいかに広告主がターゲットとしているユーザーを明確化させ、それに合わせたターゲティング手法をアドネットワークを用い、リーチしていくか。ということが非常に重要になっていました。

ネット広告の課題

精度の高いターゲティングで様々なサイトに広告を配信できるアドネットワークを中心に、Web広告はどんどん成長していき、2012年には新聞広告の売上を上回りました。

しかし、そのようなアドネットワークで、いかに最適なターゲティングをしても効果は落ちていくようになりました。
その理由は、みなさんも中にも多いかとは思いますが、そもそもバナー広告なんてクリックしない。という人が増えてきたことです。

昔は、まだ一般化していなかったバナー広告やテキスト広告は、ユーザーが通常のリンク先だと思ってクリックすることは多くありました。ただ、ネット広告が多くの人に認知されるようになってから、バナー広告はクリックしないという人が増えてきたのです。

ネイティブアドとは

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そこで台頭してきたのがネイティブアドです。

記事広告やタイアップ広告というのは既に存在しているものとは違い、
広告掲載面に広告を自然に溶けこませることで、ユーザーにコンテンツの一部としてみてもらう広告のことを指します。

上記の画像のように、ぱっと見た感じでは広告としての違和感を感じませんが、枠で囲ったもの全てが広告なのです。
もちろん「スポンサード・広告」などの明記はしっかりされております。

そもそもネイティブアドとは何なのでしょうか。JIAAネイティブアド研究会ではネイティブアドを下記のように定義しています。

デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと⼀体化しており、ユーザーの情報利⽤体験を妨げない広告を指す。

JIAA ネイティブアド研究会より

ただ、実際現場で使われている定義はまちまちです。具体的な定義や分類は、IAB(Interactive Advertising Bureau)が”native advertising playbook”を公開し、その中でネイティブ広告の6つの種類と6つの評価軸を定めています。

詳細▷ THE NATIVE ADVERTISING PLAYBOOK

今回は特に最近、現場でもよく使われているインフィード型に絞った話になります。

ネイティブアドが流行ってきている理由

では、なぜネイティブアドが流行ってきているのでしょうか。

バナー広告をクリックしないユーザーがインターネット人口の68%も存在しています。
しかし、ネイティブアドは新しく出てきたコンテンツに溶け込んでいるため、それらのユーザーの一部にクリックさせることが可能になりました。

つまり、今まで「広告っぽさ満点のバナー広告だから」と言って、嫌悪感を感じてクリックしていなかったユーザーに対して、コンテンツに溶け込み、ストレスを感じさせてない広告を露出することできるようになったのが大きな理由です。

さらに、それに拍車をかけているのが、利用デバイスがスマホ>PCとなっている背景があります。
そこでAntenaやGunosyのように記事をフィード型に配置するニュースや記事サイトが増えてきました。
そのようなサイトと非常に親和性が高いのがネイティブアドなのです。

今まで誘導できなかったユーザーをサイトに誘導することができているということが価値であり、新しい広告フォーマットとして「ネイティブアド」がバズワードとなった理由なのです。

そして、何より大事なのが嫌悪感を感じさせないということです。
もちろん、広告や媒体にもよりますが、ネイティブアドを売っている媒体に規定は非常に厳しく、クリエイティブにテキストをいれてはいけないという媒体もあります。

あくまでも自然体でコンテンツ内に溶け込んでいることが重要なのです。

実際の効果

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なぜ効果が上がるのか?

実際に弊社で運用している広告は上記のように、通常バナーと比べてネイティブアドの効果が良いという場合が多くあります。

個人的にはインフィード型のようなユーザーが記事を読み込むタイミング(=暇なタイミング)に広告色が付き過ぎない広告をリーチできていることが大事だと思っています。

特にダイレクトマーケティングにおいては、Web広告経由のCV(購入や資料請求・申し込みなど)の数値を最大化させることが目的となります。

それは、いかにニーズがマッチするユーザーに対して広告をたくさん出すのではなく、ユーザーが何かしたい、暇を潰したいというタイミングに「面白そう」「役に立ちそう」といった広告を出すことが実際の効果につながってきているのではないかと思っています。

そのため、Gunosy,SmartNews,Yahoo!の記事の中にある広告の効果は、ダイレクトマーケティングにおいて、非常にわかりやすい指標で効果がでているのではないかと考えています。

ネイティブアドの台頭により、マーケターは何を求められるか?

通常バナーとネイティブアド

もちろん、通常のバナーも現在のWeb広告では大半を締め、非常に重要な訴求するためのフォーマットです。
しかし、ネイティブアドの様な新しいフォーマットが普及し始めてから、フォーマットに合わせた施策や企画をしていかなければなりません。

マーケターにおいて何が大事か?

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そのような潮流の中、私は大手代理店のインフィードチームに退職時、所属しており、そこから独立しました。

ちょうどネイティブアドの現場に立ちつつ、マーケターとして今後、何が大事になっていくのかを痛感しました。

それは「クリエイティブ力」であり、「デザイン力」です。

今までバナーを中心としたターゲティング広告を運用し、いかに緻密でユーザーを意識したプランを立て、PDCAを回していく。といったことでお客さまの目標を一緒に追っていました。

しかし、ネイティブアドが流行りはじめ、ターゲティング以上にユーザーに対してどのタイミングで違和感なくコミュニケーションを取っていくのかが大事になっています。

いかにユーザーに違和感を感じさせなく、それでいて商品の訴求ができるのか。

つまり、大事なのはターゲティングやロジックの集合体ではなく、コミュニケーションをとるための表現力になっているのです。

仕組みがそうなっている

「クリエイティブ力」「デザイン力」が大事なんて、広告なら当たり前でしょ。と思われるかもしれません。

ただ、実際に「ネイティブアド」流行る前のネット広告業界のバズワードは「ビッグデータ」。

いかにデータを用いてワントゥーワンマーケティングを行うかでした。

しかし、現状の広告は上記で述べたように「クリエイティブ」が大事です。それが立証できる理由は、実は媒体側のロジックに紐付かれているのです。

ネイティブアドネットワークと呼ばれる媒体は、クリック率と広告主が入札する金額で掲載の優先順位が決まる、オークション制方式をとっています。
つまり、クリックされやすい広告は低単価でよい面に掲載することが可能なのです。

バナー広告もこのようなロジックなのですが、ネイティブアドは掲載面とクリエイティブのマッチ具合により、クリック率の差がより大きくなります。

そのため、いかにクリックされやすい広告を作れるかどうかが、広告効果をよくできるかどうかに関わってくるのです。

今後

このような傾向は今後さらに進んでいくでしょう。

なぜなら、この傾向はユーザー、媒体、広告主の三者全員にとってよい結果をもたらすためです。

例えば、今までの広告は

  • 1.媒体は広告主からお金をたくさんもらうためにとにかく目立つ広告をつくる。
  • 2.広告主は少ない広告費で、ユーザーに行動を起こさせたいので誇大広告を打つ。
  • 3.ユーザーは何かしらの目的をもって、インターネットをしている中、ウザイ広告が溢れかえっている。

これが現状の悪い部分でした。

しかし、ネイティブアドの仕組みは

  • 1.媒体はユーザーに嫌われないように広告規定を厳しくする。
  • 2.広告主は、ユーザーに行動を起こさせるため、媒体に合った広告でコミュニケーションを取る。
  • 3.ユーザーは時間のあるタイミングで、自分に興味のある広告がでてくるため、違和感を感じずアクションをとる。

アドテクテクノロジーの進化で、広告もよい方向に進んでいるのです。

そのため、マーケターはそれにあったコミュニケーションを取れる人が大事となってきます。

それは、数字が強くフレームワークで整理する人だけではなく、ユーザーの気持ちになってコミュニケーションを取れる表現力のある人。

Web広告では、広告=クリエイティブといった原点回帰的な部分とテクノロジーの部分の両輪をもっている人間が活躍できる舞台なのかもしれません。









この記事をかいた人

浅川達郎

新卒で株式会社オプトに入社後、2015年に株式会社BLAMを創業し取締役を務める。運用型広告の提案・運用に強みを持つ広告事業と、別軸で新規プロダクトを開発中。