理学療法士とは、病院やクリニックでリハビリの指導や補助を行う医療職です。
通常の理学療法士は、1つの病院、クリニックに所属して勤務することになります。
ただ、最近は「フリーランス」として勤務する理学療法士も増えてきました。
理学療法士の世界にも、フリーランスの波が到来してきていると言えます。
本記事では、フリーランスとしての理学療法の働き方について、メリットや事例に触れながら解説していきます。
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フリーランスの理学療法士とはどんな働き方?
フリーランスとしての理学療法士には所属先がありません。理学療法士の方で、非常勤で複数の病院を掛け持ちしている方もいますが、これはフリーランスとは言えません。
なぜならば、非常勤でも「所属先から給料をもらっている」ことには変わりないためです。
フリーランスの理学療法士の場合、所属先を持たずに、自分自身で仕事をとってくることになります。
個人的に、企業に対して営業をかけたり、個人対して発信するなどして、案件を獲得していきます。
このように、フリーランスとして理学療法士として働くには、自分から行動する姿勢が求められてきます。
ワークライフバランス重視・誰でも働き続けられる
フリーランスの理学療法士として働くようになると、仕事量や勤務時間を自分でコントロールできるようになります。
好きな時間に働いて、好きな時間に休めるようになるのです。
加えて、案件を継続して受注することができれば、収入も上げることができます。
働く際の自由度が高いので、ワークライフバランスの調整がしやしやすい点が、フリーランスとして働く最大のメリットであると言えます。
専門的分野を持って強みにできる
フリーランスの理学療法士になると、自分の専門的分野に特化して仕事をすることができます。
たとえば、スポーツ選手専門の理学療法士になったり、高齢者の運動訓練専門の理学療法士になって、専門分野を極めることができます。
病院やクリニックの場合、よほど特殊なケースを除けば、幅広い患者さんと向き合うことになります。
この経験自体は、理学療法士の誰もが積まなければいけませんが、専門分野をつくるという面では、少し後ろ向きに働いてしまいます。何でもこなせる半面、特徴がない理学療法士になてしまうのです。
フリーランスの理学療法士になれば、自分が専門にしたい分野を自分で決められます。
その専門分野を極めることで、他の理学療法士たちとは一味違った理学療法士になれるわけです。
そもそもフリーランスとは何か?
フリーランスとは、所属先を持たずに個人で仕事を受注して働くスタイルです。
近年、クラウドソーシングやSNSの発達で、フリーランスとして働く人が増えてきました。
フリーランスは別名「個人事業主」と呼びます、いわゆる「自営業」というスタイルです。
仕事内容こそ違いますが、フリーランスの稼ぎ方は、八百屋さんや飲食店と同様の形態になります。
関連記事:フリーランスなら開業届は必ず提出した方が良い!その理由・おすすめツールを徹底解説
個人事業主との違い
個人事業主の場合、実際に会社を設立するわけではありません。
個人名義で案件を受注することになります。これに対して、起業の場合は、実際に会社を設立することになります。会社名義で仕事をとっていくのです。
また、起業して会社を設立した場合、設立者は社長という立場になります。社長になると、社員と同様に給料をとって働くことになります。「会社が得たお金=社長のお金」という訳ではないのです。
サロン経営にはリスクがある
フリーランスになると、サロンを開いて集客する人もいます。
たとえば、理学療法士のフリーランスの場合は、「理学療法士が教える効果的なリハビリ療法」などどテーマを決めてサロンを開きます。勉強会という形でサロンを展開するフリーランスもいます。
サロン経営では、サロン参加者から会費をもらって利益を得ます。
ただ、サロン経営にもリスクがあります。まず、サロン参加者の人数が増えるまで時間がかかる点です。よほど有名でない限り、いきなりサロンを開いても参加者はなかなか増えません。
考えてみてください、いきなり「無名の理学療法士がサロンを開く」と聞いていも、お金を払ってまで参加したいとはなかなか思えませんよね。
サロン経営の初期段階では、参加者を募るための無料でサロンを開くこともしばしばあります。無料でサロンを開いている間は、サロン収入はゼロになります。
フリーランスの理学療法士になる4つの理由
フリーランスの理学療法士になることで、以下の4つのメリットが得られます
- 勤め特有の人間関係から解放される
- 自分の努力と発想で収入が増える
- しっかりと働きつつ、しっかりと休める
- 自分のやりたいことを重視できる
それぞれ、詳細を確認していきましょう。
勤め人特有の人間関係から解放される
フリーランスの理学療法士になると、勤め人特有の人間関係から解放されます。
これはどのような組織でも同じことが言えるのですが、人が集めるところには必ず人間関係が生じます。仕事自体は楽しく、やりがいもあるにも関わらず、人間関係に悩んでストレスを抱えてしまう人も少なくありません。
フリーランスとして働くようになれば、組織に属することがなくなります。
自分一人で仕事を受注していくことにるので、職場に自分以外の人間は基本的にいません。自分のペースで働きたい人、自分の思ったように働きたい人にとって、フリーランスは天職と言えますね。
自分の努力と発想で収入が増える
フリーランスは、自分の努力と発想次第で収入がどんどん増えていきます。
フリーランスの場合、自分で仕事受注していくことになるので、自分で頑張った分が収入という形で還元されやすいのです。
企業に勤めている場合、仕事をいくら頑張っても基本給はすぐにはあがりません。毎月一定の給料で働くので、自分の頑張りが収入に反映されにくいのです。
もちろん、ボーナスという形で頑張りが評価されることもあります。ただ、ベースとなる給料が上がるわけではありません。
これに対して、フリーランスであれば、自分で売り上げた分がすべて自分の手元に入ってきます。自分の仕事がダイレクトに収入として返ってくるので、稼いでいる感覚がより明確に感じられます。
しっかりと働きつつ、しっかりと休める
フリーランスの理学療法士として働くと、働く時間や日数とすべて自分で決めることができます。がっつり働くこともできれば、休日を多く設定することも可能です。
フリーランスの中には、半年ほどは過密スケジュールで働き、残りの半年は旅行に出かけるといった生活を送る人もいます。
企業に勤めている場合、出勤時間から勤務日数、休日の設定まで企業側が行うことが大半です。有給休暇をとって休むこともできますが、それでも取得日数は限られてきます。
フリーランスになれば、自在にスケジュールを組めるので、ライフワークバランスをコントロールしやすいと言えます。
自分のやりたいことを重視できる
フリーランスとして働くと、自分のやりたいことを重視できます。やりたくない仕事は、無理に受注しなくてもよいのです。自分がやりたい仕事を中心に受注すれば、仕事に対するストレスはほとんどなくなります。
もちろん、駆け出しのフリーランスのときは、仕事を選ぶ余裕はないかもしれません。それでも、ある程度仕事をとれるようになれば、少しずつ自分の好きな仕事を増やしていけます。まさしく
ですね。
「好きなことを仕事にするのは難しいこと」と長らく日本社会で言われてきましたが、もうそれは古い話です。実際に、フリーランスとして活躍している人が増えてきている以上、好きなことをで稼ぐことは実現可能なことになっています。
理学療法士のフリーランスの働き方例
それでは、フリーランスの理学療法士とはどのような働き方になるのか、詳細を見ていきましょう。
契約形態
フリーランスの理学療法士の場合、所属する病院、クリニックを持ちません。
個人名義でクライアントと契約する形で、仕事を受注していきます。契約期間や金額は、クライアントと個別に交渉していくことになるので、フリーランスには交渉力も求められてきます。
病院
病院でフリーランスとして働く場合、通常勤務の理学療法士とは役割が異なってきます。
たとえば、病院に所属する理学療法士の合同研修などで講師として呼ばれたり、病院の研究会でゲストとして呼ばれるなど、外部者という位置づけになります。病院からは給料ではなく報酬という形でお金を受け取ることになります。
スポーツジム
スポーツジムでフリーランスとして働く場合は、スポーツジムの場所だけ借りて、セミナーを開いたりするケースが多いです。
スポーツジムで働くというわけではありません。セミナー会場がスポーツジムなだけであって、あくまでも個人として働くことになります。
また、スポーツジムの代表者や経営者と直接契約を結んで、運動療法の研究会を開くこともあります。
個人契約のトレーナー
最近、芸能人の間で流行っているのが個人契約のトレーナーです。個人契約のトレーナーはパーソナルトレーナーとも呼ばれています。
フリーランスの理学療法士の中には、運動療法の知識を生かして、パーソナルトレーナーの形態をとる人も少なくありません。パーソナルトレーナーは、自分名義で仕事を受注していくので、まさしくフリーランスとしての働き方に当てはまりますね。
他資格と組み合わせて週末起業するタイプも
フリーランスの理学療法士の中には、他の資格と組み合わせて週末起業をするタイプも存在します。
理学療法士の範疇に収まらず、多方面で活躍するために資格取得をする理学療法士も多いです。
それでは、代表的な資格を見ていきましょう。
柔道整復師
柔道整復師とは、柔術の技術を生かして、脱臼や骨折の治療にあたる医療職を指します。
接骨院、整骨院で働いている人たちは、この柔道整復師に当たります。理学療法士がリハビリテーションの専門家であるのに対して、柔道整復師はケガを治す専門家と言えます。
柔道整復師は、医師や歯科医師と同様に、自身で開業できる権利が認められています、柔道整復師の治療範疇であれば、診察することも可能です。
これに対して、理学療法士には開業権は認められていません。理学療法士はあくまでも医師の指示のもとで、リハビリテーションの療法を実施するのです。
よって、理学療法士は勝手に「リハビリの実施」をすることができないのです。疑似的なことは可能ではありますが、保険適用にして、医療行為としてリハビリテーションを実施することができないのです。よって、自身で医療施設をを開業したい理学療法士は、柔道整復師の資格をとる人が多いですね。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、指圧マッサージによって体の不調を改善する医療職です。柔道整復師と同様に、開業権が認められています。
指圧マッサージは、理学療法士の運動療法とも相性がよく、開業のためにあん摩マッサージ指圧師の資格を取得する理学療法士が多いです。
針きゅうし
針きゅう師は、針、きゅうを使って体の不調を改善する医療職を指します。
厳密にいうと、針きゅう師と呼ばれる国家資格は存在せず、「針師」と「きゅう師」の2つの国家資格を保有している人を「針きゅう師」と呼びます。針きゅう師も、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師と同様、開業して治療院を開くことが可能です。
講演・セミナーの開催
フリーランスの理学療法士の多くが行うのが、この講演、セミナーの実施です。
理学療法士の経験や知見を活かして、専門的な内容のセミナーを開催していきます。知名度が上がれば、一度の講演、セミナーの開催で数十万円以上の利益を出すことも可能です。
ただ、多くのフリーランスの理学療法士が講演、セミナーを開催するため、競争が激しくなってきているのが現状です。
講演、セミナーで集客するには、ほかの理学療法士とは一味違う内容を扱う必要があります。
執筆業
フリーランスの理学療法士が取り組む仕事として、執筆業も挙げられます。
リハビリテーションや運動療法などの本、記事を執筆して収入を得ます。
本の執筆となると、それなりの実績、知名度が必要になってきますが、雑誌やWeb媒体の1記事の場合は、知名度がそこまでなくても受注することができます。
クラウドソーシングを使って、記事執筆の案件を受注するフリーランスも多いですね。
医療関係の翻訳業務
理学療法士の世界でも、医師の世界と同様、最新の医療技術は海外から入ってきます。
よって、英語で書かれた論文を読む機会も頻繁にあります。この経験を活かして、医療関係の論文、書籍の翻訳業務に取り組むフリーランスの理学療法士も少なくありません。
医療系の翻訳業務は、専門用語が多いために、通常の翻訳者にとって手を付けづらい分野です。よって、受注先を見つけることができれば、比較的安定して案件を受注することが可能になります。
ライター
フリーランスの理学療法士が、ライターとして働くケースも増えてきています。リハビリに関すること以外にも、
「医療現場のリアル」
など、より広範な分野での記事を執筆して稼ぐ人が多いですね。
中には、自身でブログを開設して、そこから広告収入を得て稼いでいる理学療法士もいます。
理学療法士の平均年収は400万円【技術職のわりに安い現実】
理学療法士がフリーランスになるべき理由として、平均年収の低さが挙げられます。
世間的には、医療職業というと高給なイメージがあるかもしれません。
たしかに、医師や看護師は給料が高いのですが、理学療法士は平均年収が400万円ほどになっています。
理学療法士の場合、自身で開業することができないため、病院やクリニックに勤めている限りはなかなか年収が上がってきません。
家庭をもったり、家を購入するとなると、理学療法士としての給料だけでは生活が厳しくなるのが現状と言えます。
働き方の見直しでフリーランスの理学療法士は増加傾向
終身雇用の崩壊や年金制度の縮小を受けて、日本社会全体で働き方改革が実施されています。
この波は、理学療法士の世界にも来ていて、フリーランスという働き方を選択する理学療法士が増えてきています。
1つの所属先で勤め上げるという考え方は、もう古い考え方になってきています。複数の収入源を持つことが、今後の日本社会を生きていくうえで重要になってくると言えますね。
理学療法士のフリーランスは副業から始めることがおすすめ
需要が高まっているとはいえ理学療法士のフリーランスはまだまだマイナーな存在です。すでに取引先があったり、仕事の当てがある方なら良いのですがいきなりフリーランスになるにはまだまだハードルが高い現実があります。
当てがないのに仕事をやめてしまうと。
「仕事がない・・・」
なんてことにも。まずはクラウドソーシングサイトに登録して理学療法士の知識を生かすことができる仕事を受注してみてはいかがでしょうか?
などが有名なクラウドソーシングです。
このような形で、理学療法士として働いた経験をライターとして生かすことができます。
また、リハビリやトレーニング系のライターもあるので活躍できる範囲はたくさんあります。
また、あなたの知識を販売することのできるサイトもあり、「ココナラ」では、
リハビリ指導をしたり相談に乗ったりすることもできます。トレーニング指導の知ることができれば収入の範囲も広がります。
活動するためにはまず、今の職場に副業がOKか確認してから活動するようにしましょう。
まずは副業から実績作りをしておくことで、安心してフリーランスとして独立することができます。
理学療法士のフリーランス案件の探し方
上でもご説明しましたが、フリーランスになっても案件をなかなか探すことは難しいです。
フリーランスの案件はいわゆる「コネ」によって左右される部分も大きいので、コネがないと働き口がなくなるなんて場合も。
そんな時はサイトを使用して働くことができる場所を探すことも一つの手です。
を取り上げて、紹介していきます。
マイナビコメディカル
公式サイト:マイナビコメディカル
マイナビコメディカルは、老舗の求人サイトであるマイナビが運営する理学療法士のための求人検索サイトです。
掲載されている求人数は、業界内でもトップクラスで、職場環境を事前にチェックしたり、条件・給与の交渉をマイナビが代行してくれたり等、各種サービスが充実しています。
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PTOT人材バンク
公式サイト:PTOT人材バンク
PTOT人材バンクは、東証一部上場グループのSMSによって運営されている理学療法士、作業療法士向けの求人サイトです。
ハローワークに公開されていない求人を多数揃えており、中には会員限定の求人も掲載されています。すべてのサービスを無料で利用できるので、理学療法士の求人探しに最適なサイトです。
ジョブメドレー
公式サイト:ジョブメドレー
ジョブメドレーは、理学療法士をはじめとした各種医療職の求人を中心掲載している求人サイトです。
掲載されている求人の中には、実際にその現場で働いている職員の声や体験談が掲載されているものもあり、通常の求人情報のみでは見れない、細かい情報を知ることができます。
カイゴワーカー
公式サイト:カイゴワーカー
カイゴワーカーは、介護関連の職に特化した求人サイトです。理学療法士の求人も多数あり、医療現場というよりも介護現場での活躍を目指している理学療法士の方は、カイゴワーカーでフリーランスの求人を探すのがおすすめです。
地域から求人を探すこともできるので、自宅から近いエリアで働きたいと考えている方にもおすすめの求人サイトです。
コメディカルドットコム
公式サイト:コメディカルドットコム
コメディカルドットコムは、理学療法士などの医療関連の求人を中心に掲載している地域密着型の求人サイトです。
コメディカルドットコムに掲載されている求人に、直接応募することが可能になっています。応募先と交渉して、自身が納得のいく条件の獲得が目指せます。
PT.OT.STワーカー
公式サイト:PT.OT.STワーカー
PT.OT.STワーカーは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の求人に特化した転職サイトとなっています。
専門のアドバイザーが、自分の希望条件に合った求人を紹介してくれます。専門アドバイザーの利用は無料ですので、初めて転職サービスを利用する方でも安心です。運営グループは、長年医療関連職の転職サポートに従事してきた医療WORKERグループですので、実績と信頼性も兼ね備えています。
理学療法士のフリーランスに向いてる人、向いていない人
フリーランスの理学療法士は、病院・クリニック勤務の理学療法士と比べて求められることが多いです。
したがって、向いている人、向いていない人が明確に分かれてきます。フリーランスの理学療法士に向いている人、向いていない人の特徴をまとめていきましょう。
理学療法士のフリーランスに向いてる人
理学療法士のフリーランスに向いている人は、
- 売上・費用など金銭管理がしっかりできる人
- スケジュール管理ができる人
- 生活にメリハリが欲しい人
になります。
売上・費用など金銭管理がしっかりできる人
まず、フリーランスになる時点で、その人は個人事業主です。自分で仕事をとってきて、利益を出していくことになります。
よって、売上や費用などの金銭管理がしっかりできる人は、フリーランスとして成功しやすいです。金銭管理は、フリーランスに求められる能力の中で最も基本的な部分になりますので、フリーランスを目指してる方で、金銭管理があいまいな人は正すようにしましょう。
スケジュール管理ができる人
フリーランスになると、仕事のスケジュールもすべて自分で管理することになります。
スケジュールを細かく立てて、それを実行できる人もフリーランスに向いています。スケジュールを間違えてしまうと、クライアントからの信頼を一気に失ってしまうので、スケジュールの管理には細心の注意を払う必要があります。
生活にメリハリが欲しい人
「休む時は休む」「働くときは働く」というように、生活にメリハリをつけたい人も、フリーランス向きです。
勤め人のように、決まった時間、日にちで働くのが窮屈に感じる人は、フリーランスの働き方が心地よく感じるはずです。短期的に集中して稼いだ後、バカンスで海外旅行に行くフリーランスも少なくありません。
理学療法士のフリーランスに向いていない人
フリーランスに向いていない人は、
- コミュニケーションが苦手な人
- 事務を自分でやりたくない人
となります。
コミュニケーションが苦手な人
フリーランスの理学療法士になると、仕事をすべて自分でとってくることになります。
当然、仕事を受注する際は、クライアントとコミュニケーションをとります。
このときに、うまくコミュニケーションがとれないと、クライアントから信頼を得ることができません。
また、条件交渉の際もコミュニケーションをとることになるので、人と話すことが好きでない人は、フリーランスの理学療法士には向いていません。
事務を自分でやりたくない人
フリーランスは、経理などの事務仕事も、基本的に自分で行うことになります。
すべて自分で切り盛りするのがフリーランスですので、事務仕事をやりたくない人は、フリーランスでなく組織に所属して働く方が向いています。
やりたいことで生きていけるのが、フリーランスの最大のメリットですが、これを実現するためには、土台となる事務仕事も避けては通れません。
フリーランスの理学療法士に必要な5つのスキル
フリーランスの理学療法士に必要なスキルとして、
- コミュニケーションスキル
- 学び続ける心
- 臨機応変な対応力・注意力
- セルフマネジメント力
- 営業力
が挙げられます。それぞれ詳細を見ていきましょう。
コミュケーションスキル
コミュニケーションスキルは、案件獲得や継続の際に必須のスキルです。
クライアントと信頼関係を構築するには、密なコミュニケーションをとる必要があるので、普段から意識的にコミュニケーションをとる癖をつけておくことが肝要です。
一人で黙々と作業する方が好きな場合は、フリーランスの理学療法士として仕事をするのは少々厳しいです。
学び続ける心
フリーランスは、自分自身が商品となります。自分のサービスや技術が売り物になるので、常に学び続けて、技術向上を目指す姿勢は必須です。
フリーランスの理学療法士が、病院勤務の理学療法士とどのような面で違うのか、しっかりアピールするためには、まず自分のスキルを高めていかねばなりません。
臨機応変な対応力・注意力
フリーランスとして働く場合、ルーティーンワークをこなすこととは無縁となります。
クライアントによって、要望や仕事内容は変わってきますので、変化に合わせて対応していく力が必須です。
また、相手の些細な要望にも応えられるよう、常に意識を張る注意力も必要になってきます。自分が多数のクライアントを抱えていたとしても、相手からして見れば1人の依頼先になります。クライアント一人一人を大切にする姿勢を持つようにしましょう。
セルフマネジメント力
フリーランスとして働くと、基本的に自分のことは自分で管理する必要があります。組織に属していれば、上司や同僚が自分のスケジュールや仕事の進捗を見てくれますが、フリーランスの場合は、すべて自分で管理することになります。
よって、セルフマネジメント力がないと、フリーランスとして働き続けることは難しいです。また、自分が提供しているサービス内容も適宜見直していく必要があります。客観的に自分を見つめられる人が、フリーランスの理学療法士に向いていると言えます。
営業力
自分の技術やサービスを積極的に売っていく営業力もフリーランスには必須の力です。
押し付ける営業ではなく、自分の売りを明確に伝える営業が大切になってきます。「営業はしたくない」という考えでは、フリーランスとして成功することは難しいです。事務処理能力と並んで、営業して案件を獲得していく力も、フリーランスに求められる基本的な能力となります。
フリーランスの理学療法士になる注意点
理学療法士がフリーランスになるデメリットとして、
- すべて自分でやらなければならない
- 技術が高いことが当たり前だと思われる
の2点が挙げられます。
すべて自分でやらなかければならない
フリーランスの理学療法士になると、仕事の受注から管理まで、全部自分で行うことになります。
自分で動いて仕事を取りにいかなければ、収入はゼロになるので、これまで受動的に仕事をしてきた人にとっては少し大変な面もあります。
また、クライアントと条件交渉する機会が多くなるので、積極的に提案できる人でないと、フリーランスの理学療法士は向いていません。
技術が高いことが当たり前と思われる
フリーランスは、実力の有無に問わず、相手方から技術が高いとみなされます。独立して仕事を請け負っているわけですので、
という考えになるわけです。時には自分のスキル以上の成果を求められることもあります。
病院勤務の理学療法士であれば、先輩職員がフォローに回ってくれますが、フリーランスになるとすべて自分で解決していかないといけません。
まとめ:理学療法士はフリーランスになって稼ごう
フリーランスの理学療法士として働くことは、もはや珍しいことではありません。
自分で仕事をとって、独立して働く理学療法士が今後増えていくでしょう。本記事を参考にして頂き、フリーランスの理学療法士として働くことを検討してみてください。