格安SIM(ソフトバンク回線)の特徴とオススメSIMの選び方!サービス内容に注意が必要!

格安SIMはドコモ回線を使ったものがほとんどでした。
2014年になりケイ・オプティコムがau回線を使った格安SIM mineoのサービスを始めました。
その後UQモバイルなどがauの回線を使ったサービスに参入してきましたが、ソフトバンク回線の格安SIMは登場しなかったのです。

しかし、最近になってソフトバンク回線を使った格安SIMがどんどんと登場しています。

ソフトバンク回線の格安SIMも会社とサービスはどのようなものになっているのでしょうか。
格安SIM(ソフトバンク回線)の特徴とオススメのSIMは何かについて解説します。

ソフトバンク系格安SIMの会社は11社

これまで格安SIMの中でソフトバンク回線を扱ったものはありませんでした。しかし、b-mobileが初めてソフトバンク回線の格安SIMのサービスを始めてからどんどんと会社が増えてきました。現在は11社がソフトバンク回線の格安SIMを提供しています。

ソフトバンク系格安SIMの会社一覧

ソフトバンク回線を提供している格安SIMの会社は以下のようになります。

b-mobile S

日本で始めてソフトバンク回線の格安SIMを提供したのが日本通信株式会社です。その格安SIMがb-mobile Sです。MVNOの黎明期からドコモ系SIMのサービスを始めている老舗の会社です。

リペアSIM

iPhoneとiPad修理店「あいさぽ」の運営をしている株式会社ギアが提供する格安SIMです。

nuroモバイル

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供しているのがnuroモバイルの格安SIMです。2017年12月19日からソフトバンク回線を扱い始めました。

QT mobile

九州電力グループが提供している格安SIMです。ドコモ、au、ソフトバンクと3つの回線の格安SIMを扱っています。

スマモバ(S)

スマートモバイルコミュニケーションズ株式会社が提供するiPhone専用のソフトバンク回線の格安SIMです。

H.I.Sモバイル

旅行事業で有名なH.I.Sが提供するソフトバンク回線の格安SIMがH.I.Sモバイルです。

ワイモバイル

ソフトバンクが運営している通信サービスの会社がワイモバイルです。MVNOの会社ではないのですが、料金的に格安SIMと同じ価格帯になっていることとソフトバンク回線を使っているので11社の中にラインナップしています。

U-mobile S

株式会社U-NEXTが提供しているソフトバンク回線の格安SIMがU-mobile Sです。データ通信専用プランです。

U-mobile Super

U-mobile Sと同じく株式会社U-NEXTが提供しているソフトバンク回線の格安SIMです。かけ放題のプランがセットになったSIMです。しかし、ワイモバイルと同じようにSIMロックを解除していなければ使えません。

Hitスマホ

ケーブルテレビ「Hit net TV!」のエリア内である岐阜県高山地域にお住いの方のみ契約できる居住地限定の条件があるソフトバンク系格安SIMです。SIMロック解除が必要です。

ANA Phone

航空会社のANAが販売しているソフトバンク回線のSIMがセットとなった格安スマホです。販売している機種は「Xperia XZ1」と「AQUOS Xx3 mini」の2機種のみです。料金的には格安SIMの料金ではなくソフトバンクの料金と同じです。

LINEモバイル

ドコモ系のSIMに加えて2018年7月2日からソフトバンク回線のSIMの提供を始めました。料金はドコモ回線のものと同料金です。SIMロックを解除していなくてもiPhone 5s以降の機種であればそのまま使えます。Androidは2017年以降に発売された機種であればソフトバンクのSIMロックがそのままでも使えます。

ソフトバンク系格安SIMの特徴

ソフトバンク系の格安SIMはソフトバンクのロックがかかっている機種でもそのままSIMをさせば使えるというのが特徴です。ただし、全てではなくソフトバンクの回線を使っているけれどSIMフリーの機種、SIMロック解除をしていないと使えない回線もあります。料金的にはドコモやau回線の格安SIMに近づいてきました。

ソフトバンク回線を使っている

b-mobile Sが登場するまでソフトバンク回線を使った格安SIMはありませんでした。その後徐々に増えてきて、今ではLINEモバイルのようにSIMロックされた状態でもiPhoneやiPadで使えるものも登場し、格安SIMでソフトバンク回線を選ぶということができるようになりました。

ソフトバンクのSIMロックがかかっているiPhonが使える

ソフトバンクのiPhoneは6以前の機種はSIMロック解除ができないため、ドコモ系やau系の格安SIMを使うことができません。解約したソフトバンクのiPhone 6以前の機種はWi-Fiで使うしか使い道がありませんでした。しかし、ソフトバンク系格安SIMのおかげでソフトバンクのSIMロックがかかっているiPhoneでも格安SIMを使うことができるようになったのです。ソフトバンクのiPhoneを格安SIMで使えるようになったというのが最大のメリットであり特徴です。

ただし、ソフトバンクのSIMロックがかかったiPhoneで使える格安SIMはすべてのソフトバンク系格安SIMではないので契約前に確認が必要です。

データSIMと通話SIMは別契約の所が多い

ソフトバンク系の格安SIMもデータ通信専用SIMとデータ通信+音声通話のSIMは別プランになるので、契約は別契約になります。ドコモ系au系の格安SIMと同じ方式です。

ソフトバンク系格安SIMの料金

ソフトバンク系の格安SIMの料金プランは登場時には他の格安SIMに比べて割高でしたが、今はドコモ系の格安SIMと同レベルの料金体系に近づいてきました。

総合的に安いのはリペアSIM

ドコモ系au系の格安SIMは3GBの高速通信がついたデータ通信プランで900円が平均価格です。ソフトバンク系格安SIMは1GBか2GBで同程度の値段が多く、まだ少々高い感じです。しかし、リペアSIMはドコモ、ソフトバンク系のSIMともに同料金で3GBのデータ通信プランが900円(税抜)、3GBデータ通信+音声通話プランで1,780円です。データ通信では一番安く、3GBの音声通話プランはLINEモバイルがやや安いのですが、総合的にみるとリペアSIMが一番安いと言えます。

契約期間内の解約による違約金は8,000円~12,000円

データ通信プランは最低利用期間は設定されていない代わりに音声通話プランでは最低利用期間が各社設けられています。これはドコモ系au系の格安SIMでも同じです。違約金(解約手数料)はb-mobile Sの8,000円からnuroモバイルの最大12,000円と幅があります。

通信量を増やすにはオプション料金が必要

高速通信量は1GBか2GBが最も安いプランになるので、そのプランで契約すると月の途中で高速通信分を使い切ることが多くなります。その時は追加で通信量を増やすことができます。1GBの高速通信量を追加するときの料金は1,000円になっているSIMが多いです。

10分間の無料通話サービスがついている格安SIMもある

格安SIMでも定番となっている10分間の無料通話サービス。ソフトバンク系格安SIMも10分間の無料通話サービスがオプションでつけることができます。QTモバイル、スマモバ(S)、LINEモバイルなどが10分間の無料通話サービスに対応しています。オプション料金は850円です。5分間の無料通話はb-mobile S、リペアSIMがオプションサービスを提供しています。

テザリング可能なソフトバンク系格安SIM

ソフトバンク系の格安SIMはテザリングが可能なものと不可能なものがあります。テザリングを利用するのであれば利用可能な格安SIMを選びましょう。また、テザリングができてもオプション料金が必要なSIMもあるので料金もチェックする必要があります。

リペアSIM

リペアSIMでは、データ通信プランの「データSIM」と音声通話+データ通信プランの「音声SIM」ともにテザリングが利用可能です。iPhone、AndroidともにテザリングOKです。テザリングの利用に追加料金はいりません。

ワイモバイル

ワイモバイルもテザリングが可能です。しかし、ソフトバンクの機種を使う場合はSIMロック解除をしないとSIM自体が使えません。SIMロック解除をした機種であればSIMが使用可能となりテザリングも使えます。テザリングの利用に追加料金はいりません。

U-mobile/U-mobile Super

U-mobile SはiPhone、iPadともにテザリングに対応しています。テザリングの利用に追加料金はいりません。ソフトバンクのSIMロックがかかっているiPhoneでもテザリングが可能です。U-mobile Superは基本的にワイモバイルと同じ仕様なのでSIMロック解除したiOS、Androidの機種でテザリングが可能です。

Hitスマホ

HitスマホのSIMはiPhoneでは使えません。AndroidのSIMフリーの機種、またはSIMロック解除をした機種であればテザリングを使うことができます。

ANA Phone

Androidのスマホとセット販売のSIMです。テザリングはすべてのプランで使えますが、20GB以上のプランでは月額500円のオプション料金が必要です。5GBまでのプランはテザリングは無料です。

LINE モバイル

LINEモバイルのソフトバンク回線はテザリングのオプション料金はドコモの回線のプランと同じように無料で使うことができます。

特殊な契約の会社もあるので気を付けましょう

ソフトバンク回線の格安SIMはドコモ回線、au回線の格安SIMに比べて契約の条件が特殊なSIMがあります。契約条件が特殊であれば制約も多くなるのでできればドコモ系au系の格安SIMと同等の契約条件で使うことができるSIMを選ぶようにしてください。

iPhone本体とセットで契約する必要がある会社もある

ANA Phoneのように本体と格安SIMをセットでしか販売していないという珍しいソフトバンク系回線もあるのですが、他のソフトバンク系格安SIMの会社も独自にiPhoneやAndroidの機種をセットで販売しています。セット販売でiPhoneを購入しようと思っている方は注意してください。独自のSIMロックがかかっている会社があるのでセット契約は少し考えたほうがいいでしょう。

ワイモバイルはiPhone SEとiPhone 6sをSIMとセットで販売しています。セットで契約すると本体が割り引かれるので割安でiPhoneが購入できるメリットがあります。しかし、ワイモバイルで販売されているiPhoneはワイモバイルのSIMロックがかかっています。他のソフトバンク系格安SIMで使おうと思っても使えません。SIMロック解除はできますが、購入から100日たたないとロック解除できません。ワイモバイルでSIMセットのiPhoneを購入される場合はこの点に注意しないといけません。

契約できる地域が限定されている会社がある

Hitスマホはケーブルテレビ「Hit net TV!」契約できるエリアの岐阜県高山地域に住んでいる人だけが契約できる格安SIMです。居住地が限定される格安SIMは珍しいです。ケーブルテレビを契約しているからついでにということ以外では契約しづらいSIMです。

ソフトバンク系格安SIMに乗り換えるメリット

ソフトバンク系格安SIMを使うメリットは今使っているソフトバンクのiPhoneやAndroidをそのまま格安SIMに乗り換えることができる点です。プランを吟味することでソフトバンクの契約を維持するよりもかなり節約が可能です。

現在の契約より安くスマホが使える

ソフトバンクの回線を契約してスマホを契約すると本体代金込みの場合キャンペーンをいろいろと使っても月額7,000円程度は払わなければなりません。2年間の本体代金の支払いが終了しても5分間かけ放題の「スマ放題ライト」と1GBのプランで4,600円ほど毎月通信料金が必要です。

ソフトバンク系の格安SIMに乗り換えれば10分間のかけ放題に3GBのプランで月額2,550円ですからずいぶん節約することができます。

最低使用期間が短めである

ソフトバンクの契約は2年毎の更新が必要で2年を待たずにに解約する場合は解約手数料が必要になります。ソフトバンク系格安SIMは音声通話プランだと12ヶ月が最低利用期間に設定されているところが多いので、1年使ってみてまた別の格安SIMに乗り換えるということがしやすいです。

ソフトバンク系格安SIMのまとめ

ソフトバンク系の格安SIMはここ最近多くの会社から登場しています。今まではSIMロック解除ができないソフトバンクのiPhone 6以前の機種は使うことができる格安SIMがありませんでした。しかし、ソフトバンク系の格安SIMが出てきたので、SIMロックがかかった状態でも格安SIMをソフトバンクのiPhoneで使えるようになったのはユーザーにとってありがたいことです。また、料金的に他の格安SIMよりもやや高かった印象があったのですが、LINEモバイルのようにドコモ系のSIMと同じ料金体系になっている会社もあります。今後もケイ・オプティコムのmineoがソフトバンク回線のサービスを始める予定ですし、ソフトバンク系格安SIMは今後ますます注目されることになりそうです。