月ごとに従業員の勤務を管理するシフト表。無料で作成でき、紙ベースでの配布・管理が可能なExcelを使っている企業も多いでしょう。
ただ、Excelだと「計算式を組む必要があり負担が大きい」「ヒューマンエラーが起きやすい」などの課題がありますよね。
シフト管理システムならこうした課題が一気に解決できます。
「シフト管理システムってどんな観点で選べばいいの?」
本記事ではこんな疑問に答え、厳選おすすめのシフト管理システムをニーズ別に紹介します。
記事後半では、シフト管理システムの比較ポイントや導入時の注意点も解説するのでぜひ参考にしてくださいね。
シフト管理だけでなく勤怠管理も効率的に行いたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。
勤怠管理システムのおすすめ・比較12選!効率よく勤怠管理をしようおすすめのシフト管理システム一覧
本記事でご紹介するおすすめのシフト管理システムを一覧表にまとめました。
シフト管理システムは、勤怠管理ができるものや無料プランがあるものなど多種多様。
料金形態もそれぞれ異なります。
0円から使用できるシステムもありますが、システムによって機能も様々。
各シフト管理システムの機能や料金をひとつずつ詳しく紹介するので、自社にあったものを見つけてくださいね。
おすすめシフト管理システム~多様な業種・雇用形態に対応可能な3選~
それでは、ニーズ別に分けておすすめのシフト管理システムを詳しく紹介していきます。
- 多様な業種・雇用形態に対応可能な3選
- 勤怠管理も兼ねた2選
- 無料プランのある2選
まずは、業種や勤務形態に合わせたシフトが組めるシステムを2つ紹介します。
対象の業種が絞られている分、その業種に必要な機能が豊富にそろっているのが嬉しいポイントですよ。
①R Shift(アールシフト)| 小売業・サービス業に特化
公式サイト:R Shift
- 小売業・サービス業に必要な機能が過不足なく搭載
- 800種類以上の機能の中からオーダーメイドで選択可能
- 豊富なオプションから選んでさらに使いやすくカスタマイズ
「R Shift」は小売業・サービス業に特化したシフト管理システム。
多様な雇用形態に対応できるだけでなく、業種に合わせた機能を選択することもできます。
オーダーメイドで選べる標準機能は800種類以上。「飲食チェーン店だからピークタイム設定を付けたい」「ドラッグストアだから資格登録の設定を追加しよう」など、希望に合わせた選択が可能。
豊富なオプションを活用すれば、さらに企業ごとの理想に合わせたシフト作成が可能になります。
さらに勤怠システムやPOSシステムとの連携も可能で、シフト以外の業務もまとめて効率化できますよ。
料金体系
利用ユーザーが増えるほど1人あたりの料金が安くなります。
料金詳細は公式サイトからお問合せください。
- 初期費用:機能に応じて見積もり
- サポート費用:0円~
- 月額料金:300円 / 人 ※ユーザーごと課金システム
運営会社 | オーエムネットワーク株式会社 |
料金(参考) |
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サービス連携 | R Kintai |
無料トライアル | なし(デモ動画あり) ※有償で60日間体験可能 |
おすすめ企業 |
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②はたLuck | チェーン店・多店舗展開の企業に特化
公式サイト:はたLuck
- 店舗運営に役立つ細かい設定が可能
- 情報共有に便利な機能もあり
- 丁寧な導入サポート
「はたLuck」は店舗サービス業に特化しているシステム。店別や曜日別、時間別など細かく設定した上でシフトが作成できます。
従業員の名前だけでなく、「キッチン」などの役割まで登録できるのも便利なポイント。
従業員間の情報共有にも力を入れており、連絡ノート機能やトーク機能も搭載。コミュニケーション面に不安がある企業にもおすすめです。
導入時は企業ごとの課題に合わせたプランを提案してもらえるため、業務改善に直結します。
料金体系
要問合せ
運営会社 | 株式会社HataLuck and Person |
料金(参考) | 要問合せ |
サービス連携 | 情報なし |
無料トライアル | あり(詳細は要問合せ) |
おすすめ企業 |
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③幹部の右腕 | 複雑なシフトも高精度で自動作成
公式サイト:幹部の右腕
- とにかく精度の高いシフトを自動作成
- 多様な勤務形態、企業ごとの個別ルールに対応
- 企業に合わせた運用モデル・メニューを提案
「幹部の右腕」が自動作成するシフトは、とにかく精度が高いという特徴があります。
シフトの手直しがほとんど必要ないため、シフト作成にかける労力が大きく削減可能。
例えば、「正社員とアルバイト従業員が混在している」、「夜勤の翌日は休みにする」といったルールがある場合も安心。ルールを設定すれば、それに対応したシフトが自動で作成されます。
初期設定の際は、企業の運用モデルに合わせたサポートが受けられます。多機能なのに操作しやすいという点は魅力的ですが、必要のない機能はあらかじめ省くこともできますよ。
料金体系
要問合せ
運営会社 | タグジャパン株式会社 |
料金(参考) | 要問合せ |
サービス連携 | 勤怠管理システム、通勤管理システム |
無料トライアル | あり(30日間) |
おすすめ企業 |
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おすすめシフト管理システム~勤怠管理も兼ねた2選~
「勤怠管理システムも合わせて導入したい」という企業にぜひおすすめしたいシフト管理システムを3つ紹介します。
セット利用だけでなく、特定の機能を単独で利用することもできますよ。
①ジンジャー勤怠 | 細かな条件設定が可能で活用しやすい
公式サイト:ジンジャー勤怠
- 細かいシフトの調整が可能
- 英語をはじめ他言語にも対応
- 労働時間管理・有休管理などの勤怠管理と一体化
月単位はもちろん、日単位でのシフト作成もできる「ジンジャー勤怠」。
勤務パターンが複数作成できるため、人によって雇用形態が異なっていても問題ありません。
英語やタイ語などに対応しており、グローバルなチームにも使いやすいのが特徴。
勤怠管理を一体化したシステムなので、シフト業務以外にも広く活用できます。
料金体系
- 初期費用:100,000円~
- サポート費用:0円~
- 月額料金:400円 / 人 ※ユーザーごと課金システム
運営会社 | jinjer株式会社 |
料金(参考) |
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サービス連携 | jinjer給与、jinjer人事 |
無料トライアル | あり |
おすすめ企業 |
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②AirSHIFT | シンプルかつ十分な機能が魅力
公式サイト:AirSHIFT
- シフト収集から共有までの流れをシンプルに分かりやすく
- 専用アプリを使えばコミュニケーションツールとしても役立つ
- 勤怠管理も含んだワンプラン設定
画面が見やすく分かりやすいと評判の「AirSHIFT」。初めての方でも使いやすいシフト管理システムです。
スタッフ用アプリの「シフトボード」はシフト収集や共有ができるだけでなく、従業員間のコミュニケーションツールとしても活躍します。
タイムカードの打刻もでき、勤怠管理にも対応。
充実した機能が備わっていますが、料金体系は「月額 1人あたり110円」のワンプラン設定でシンプル。コストをおさえて運用できるのも嬉しいですね。
料金体系
ユーザー1人あたり月額110円。ユーザーごと課金システムになっています。
運営会社 | 株式会社リクルート |
料金(参考) |
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サービス連携 | シフトボード(専用アプリ)、freee人事労務、Airメイト |
無料トライアル | あり ※申込み月と翌月が無料 |
おすすめ企業 |
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おすすめシフト管理システム~無料プランのある2選~
最後に、無料プランのあるシフト管理システムを2つ紹介します。
「まずはシフト管理システムの使い勝手を知りたい」「導入してみて費用対効果が得られなかったら困る」という企業におすすめ。
試してみて使い勝手が良ければ、プランの変更やオプションの追加を検討すると良いでしょう。
①ジョブカン勤怠管理 | 無料プランでも満足の品質
公式サイト:ジョブカン勤怠管理
- 従業員、シフト担当者が共に使いやすい設計
- 細かい設定が可能で、多様な勤務形態に対応
- 出勤管理や休暇・管理との連携が可能
「ジョブカン勤怠管理」は、簡単な操作で充実した機能が活用できるシフト管理システム。
シフトの申請・作成・公開はすべてWeb上で行える上、LINEとも連携できます。従業員にとっても使いやすく、社内に浸透させやすいでしょう。
夜勤や変形労働制など、様々な勤務形態に対応しているため、シフトが複雑な企業でも問題なし。
出勤管理や休暇・申請管理との連携も容易ですが、単独で使うこともできます。
初期費用やサポート費用がかからない上、無料プランがあるのも大きな魅力です。
機能制限はついていますが、シフト管理システムの魅力を十分に感じられますよ。
料金体系
「ジョブカン勤怠管理」は利用ユーザーごとに課金される形式で、機能数によって料金が異なります。
500名以上の場合は別途お見積りが必要です。
- 初期費用・サポート費用:0円
- 無料プラン:月額料金 0円 / 人(機能制限あり)
- プラン1:月額200円 / 人(機能1つ)
- プラン2:月額300円 / 人(機能2つ)
- プラン3:月額400円 / 人(機能3つ)
- プラン4:月額500円 / 人(機能4つ)
運営会社 | 株式会社DONUTS |
料金(参考) |
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サービス連携 | LINE、ジョブカン労務HR、ジョブカン給与計算 他 |
無料トライアル | あり(30日間) |
おすすめ企業 |
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②oplus(オプラス) | シフト作成と情報共有を無料で実施
公式サイト:oplus
- 100人まで利用できる無料プラン
- シンプルで使いやすいけれど充実した機能
- 納得して導入できるデモツアー
「oplus」はユーザー数が100人以下であれば、完全に無料で使えるシステム。
シフト管理に関わる機能は一通りそろっている上、パソコンでもスマホでも利用可能。
メッセージを一斉送信する「メガホン機能」や、業務連絡ができる「掲示板」があるため、シフト作成だけでなく社内の情報共有にも役立ちます。
導入を検討している場合、事前に30分ほどのデモツアーで機能を確認できるのも安心ポイント。実際の使い方を確認することで、導入のメリットを具体的に感じられます。
機能の追加や勤怠管理システムの連携も、ローコストで対応可能です。
料金体系
「スタンダードプラン」は、100ユーザーまでなら月額料金0円で利用できます。
- 初期費用・サポート費用:0円
- スタンダードプラン:月額0円 / 人
- Proプラン :月額100円 / 人
- Pro+勤怠プラン :月額200円 / 人
※ユーザーごと課金システム
運営会社 | Oplus株式会社 |
料金体系 |
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サービス連携 | 要問合せ |
無料トライアル | ー(デモツアーあり) |
おすすめ企業 |
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シフト管理システムと勤怠管理システムの違い
シフト管理システムと勤怠管理システムは、どちらも従業員の就労に関わる管理システムですが、明確な違いがあります。
シフト管理システム | シフト作成をサポートする(予定を組む) |
勤怠管理システム | 従業員の出退勤を管理する(実態・実績を管理) |
シフト管理システムは、ITを使ってシフト作成をサポートするシステムで、文字通りシフトの管理を行います。シフトの申請から共有まで対応しているものが多いです。
システムによって特徴は異なりますが、従業員のシフト希望をWeb上で提出できるものや、Web上でシフトの共有ができるものは多いです。
そのため、シフト担当者はもちろん従業員側にとっても利便性が高いと言えます。
一方、勤怠管理システムでは、出退勤、遅刻や残業等の管理を行います。従業員が実際に働いた記録と言い換えても良いでしょう。
本記事でご紹介した「ジンジャー勤怠」や「AirSHIFT」のような、勤怠管理とシフト管理の両方の機能を兼ね備えたシステムもありますよ。
シフト管理システム導入の具体的メリット3つ
シフト管理システムを導入する具体的なメリットを3つ解説します。
1.効率的にシフト作成ができる
シフト作成には多くの段階があります。ざっくりあげただけでも下記の5段階。
- 従業員からシフト希望を集計する
- 希望をもとにシフト表を作成する
- 適宜修正を加える
- シフトを全従業員に共有する
- 急な欠勤や変更に対応する
シフト管理システムを使えば、①~⑤のすべてをWeb上で行うことができます。
紙とExcelを併用した場合と比べ、ぐっと効率が上がります。
また、シフト希望もとに自動でシフト表が作成されるツールであれば、①~②の段階を丸々省くことも可能ですよ。
2.正確にシフト作成ができる
Excelや紙ベースでシフト作成をする場合は手作業で行う工程が多く、ヒューマンエラーが起きやすくなります。
そのため、「シフト希望をExcelに転記する際に曜日がずれてしまった」「必要人数が揃っていなかった…」といったエラーが起きても、チェックが漏れてしまうことも。
一方で、シフト管理システムを使えばこうしたエラーが起きにくくなります。シフト担当者にとっては作成しやすくなり、従業員側としても安心です。
3.人件費の削減につながる
シフト管理システムを使うことで、
- シフト作成にかかる時間が少なくなる
- 無駄な人員配置がなくなる
という2つの観点で人件費削減につながります。
特にサービス業など複雑な勤務体系の企業では、時間帯によっては必要以上に人員が配置されていることも珍しくありません。
シフト管理システムを使うことで無駄な人員配置がなくなり、人件費の削減につながるのです。
シフト管理システムの比較ポイント4つ
近年では多くの種類がリリースされているシフト管理システム。それぞれ特色があるため、その中から企業に最も適したものを選びたいですよね。
ここではシフト管理システムの選び方を4つ解説します。
①勤務形態に合わせて活用できるか
土日祝日が休みの企業と土日出勤や夜勤もある企業では、シフトの形態が大きく異なります。また、企業によっては「3連勤後に1日休みを入れる」「夜勤が2日続かないようにする」など細かな条件もあるでしょう。
特に細かな条件がある企業は、自社の勤務形態に合わせて柔軟に活用できるシステムを選ぶことをおすすめします。
②雇用形態に合っているか
例えば全従業員が正社員の場合、比較的シフトの組み方は容易かもしれません。
一方でアルバイトやパートの従業員が多い、あるいは派遣社員がいる場合は、一人ひとりの雇用契約も異なるでしょう。多様な雇用形態に対応したシステムを選ぶ必要が出てきます。
また、アルバイトやパートの従業員が多い場合は、シフト変更も発生しがちです。その場合、シフト変更がしやすいという点も大切なポイントになります。
③他サービスとの連携の有無
従業員のほとんどが利用しているであろうLINE。シフト管理システムによってはLINEと連携しているものがあり、シフト希望の提出やシフトの共有をする際に役立ちます。
あるいは給与計算や勤怠管理のシステムをすでに導入している企業の場合、シフト管理システムとの連携ができると効率的です。できるだけサービスを一元化することで、業務全体の効率の良さにつながります。
④料金体系の違い
どれだけ良いシステムであっても、コストと成果が見合わなければ導入することはできません。
料金体系には、月額料金がユーザー数で決まるシステムと、1社単位で決まるシステムがあります。シフト管理システムごとのコストを実際に試算し、費用対効果を検討することも大切です。
シフト管理システム活用時の注意点
それではシフト管理システムを活用するにあたり、どういったことに注意したら良いのでしょうか。失敗があってはならないシフト管理だからこそ、事前準備が大切になります。
シフト担当者への教育が必要
新しいシフト管理システムを導入する前に、担当者が使い方を学ぶ機会を作ってください。いくら使いやすいシステムであっても、導入初月はある程度シフト作成に時間がかかることも考えられます。
シフト管理が上手くいかなければ、従業員全体の不満や不信感につながってしまいます。スムーズな導入ができるように準備しておきましょう。
サポート体制の確認
新たなシステムを導入する際には、イレギュラーも覚悟しておかなければなりません。そのため事前にサポート体制がどうなっているのか確認しておきましょう。
シフト担当者はもちろん従業員に対しても、困ったときはどうすれば良いのか伝えておくと安心です。
まとめ
シフト作成は全従業員に関わる大切な業務ですが、その分負担も大きくなりがちです。エラーがあってはならないものの、すべて人力では限界があるのも事実ですよね。
シフト管理作成システムを使えば、シフト作成に関わる労力が大きく削減できます。また、システムによっては、従業員側にとっても「スマホで希望が出せるから楽」「他の従業員とのコミュニケーションがとりやすくて嬉しい」などのメリットも生まれます。
企業によって抱えている課題や希望は様々。ぜひシフト担当者・従業員共にメリットを感じられる、自社に合ったシフト管理システムを選んで業務改善につなげてくださいね。