【比較】AI-OCRおすすめ5選!メリットや注意点も解説

AI-OCR おすすめサービス比較

AI技術を活用して書類の活字や手書き文字を認識し、テキストデータに変換するサービス「AI-OCR」。

AI-OCRを導入することで、

「OCRを利用しているが、認識率が悪く効率化につながらない」
「手書きの書類をデータ化する業務が大量にあり、効率化したい」

といった課題が解決できますが、「サービスの種類が多すぎてどれを選んだら良いか分からない…」とお悩みではないですか?

本記事では、creive編集部で厳選したおすすめのAI-OCRを特色別に5つ紹介します。

記事後半では、失敗しないための選び方や導入時の注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

特色別おすすめAI-OCR5選

特色別 おすすめAI-OCR比較それでは早速、creive編集部厳選のおすすめAI-OCRを5つ紹介します。

特色別に、

  • 活字文字に強いAI-OCR2選
  • 手書き文字に強いAI-OCR2選
  • 活字・手書き両方に強い1選

に分けて解説していきますね。

活字文字に強いAI-OCR 2選

まず最初に、活字文字の読み取りを得意としているAI-OCRを2つご紹介します。

どちらのサービスも多くの企業への導入実績があり、安心して利用できますよ。

smart OCR

公式:https://www.smartocr.jp/

おすすめポイント
  • スマートフォンアプリでも撮影できる
  • 使いやすい操作画面
  • 高性能な文字認識機能で文字の影や歪みを修正し正確にテキスト化

smart OCRは、株式会社インフォディオが提供しているAI-OCRサービス。

「高精度の文字認識機能」、「高度なデータ抽出機能」、「使いやすいインターフェース」に定評があります。

smart OCRにはAIによる自動文字列認識機能、インフォディオ独自開発の文字列単位認識、プロジェクションマッピング技術による文字のゆがみの修正機能が備わっており、活字文字の認識制度が非常に高いのが特徴です。

smart OCRの口コミ

実際にトライアルしてみたところ、圧倒的な読み取り精度に驚かされました。
表内の数字も確実に読み取れ、経理業務にも十分に対応できると感じました。

引用:導入事例(株式会社JTBビジネス)

smart OCRの料金プラン

5つのプランが用意されており、無料トライアルも可能です。

プラン名 料金
クラウドサービス 初期費用: 10万円〜
月額/費用:
【3ユーザー】300枚まで3万円/月
【5ユーザー】600枚まで5.4万円/月
【7ユーザー】1,000枚まで5.7万円/月
専用クラウドサービス 初期費用: 45万円〜
月額/費用:【5ユーザー】10,000枚まで35万円〜/月
プライベートクラウド
(ライセンス)
初期費用: 60万円〜
月額/費用:【5ユーザ】10,000枚まで10万円〜/月
オンプレミス
(ライセンス)
初期費用: 100万円〜
月額/費用:【5ユーザ】10,000枚まで10万円〜/月
オンプレミス
(機器貸し出サブスクリプション)
初期費用: 年額費用込
月額/費用:【5ユーザ】10,000枚まで300万円~/年

※料金詳細は公式HPをご確認ください

AIスキャンロボ

公式HP:https://aiocr.ai/

おすすめポイント
  • トライアルは月額3万円~でお得に開始できる
  • 帳票設定を代行してくれるサービスがある
  • 複雑な帳票や多種類の帳票も読み取りが可能

AIスキャンロボは、ネットスマイル株式会社が提供しているAI-OCRサービスです。

AIスキャンロボは独自のAI-OCRによる高い認識率を誇っており、継続的な文字の認識精度の向上が期待できます。

日本語の他に、英語・中国語(繁体字・簡体字)・韓国語・タイ語の5ヵ国語に対応。
事前設定すれば、作業負担がかかる帳票設定の代行も行ってくれます。

AIスキャンロボの口コミ

イニシャルコストとランニングコストを見たときに、リーズナブルな価格で満足の結果が得られる。費用対効果を考えたらネットスマイルだと思いました。あとは、やはりレスポンスの速さですね。先ほど触れたお問い合わせへの回答だけではなく、事前評価のため無料の読取りテストをお願いし、その結果が出るのもスピーディーでした。

引用:お客様の声(ネスレ日本株式会社)

AIスキャンロボの料金

トライアルプランは月額3万円から利用可能。費用詳細については公式HPから別途お問合せください。

2022年2月現在、無料読み取りテスト実施中です。サンプル画像を添付してフォームから申し込めば文字認識の精度を確認することができますよ。

手書き文字に強いAI-OCR 2選

続いては、手書き文字の読み取りを得意とするAI-OCRを2つご紹介します。

Tegaki

公式HP:https://www.tegaki.ai/

おすすめポイント
  • 手書き文字の認識率が99.22%
  • チェックボックスや、丸囲み文字なども認識可能
  • 直感的に操作できる使いやすい画面

株式会社コージェントラボが提供しているTegakiは、AIを活用した独自開発のアルゴリズムにより認識率99.22%を実現しました。

クラウド・オンプレミスどちらにも対応しており、顧客のニーズに合わせてカスタマイズが可能です。

ひらがな、カタカナ、漢字、数字、アルファベット、記号に加えて、識別が難しいと言われるチェックボックスのチェックの有無、丸囲み文字の読み取りも可能なため、幅広いニーズに対応しています。

Tegakiの口コミ

OCR結果と請求書類を照合しやすく画面表示させることで、OCRで読みとれなかった情報も簡単に補正でき、手入力によるミスも減少。
また、請求案件の管理を画面上で行えるようになり、ペーパーレス化の推進にもつながりました。
総合的に、査定票の入力に関しては作業効率が20%以上向上いたしました。

引用:導入事例(朝日生命保険相互会社)

Tegakiの料金

具体的な費用については、公式HPから別途お問合わせください。

DEEP READ

公式:https://doubleyard.com/deepread/jp/

おすすめポイント
  • 手書き文字の認識精度は9割以上の業界トップクラスの水準
  • カスタマイズ機能が充実しており、様々な帳票に対応可能
  • 便利な帳票分類ツール

DEEP READは株式会社EduLabが提供しているAI-OCRサービスです。

DEEP READは、独自の研究開発により手書き文字の認識精度が9割以上の業界トップ水準を誇り、様々な企業や、医療機関、学校法人などへの導入実績があります。

また「帳票分類ツール」を活用すれば、バラバラの書式をスキャンしても自動で正しいフォーマットを判別し文字の読み取りを開始するので、スキャン前の書類整理の手間も省くことができます。

DEEP READの料金

具体的な費用については、問合せが必要です。
2週間の無料トライアルが用意されているので、気軽に使い心地を試すことができますよ。

活字・手書き両方に強いAI-OCR 1選

最後に、活字・手書きの両方に強みがあるAI-OCRを1つご紹介します。

DX Suite

公式HP:https://dx-suite.com/

おすすめポイント
  • AI-OCR市場シェアNo1を獲得しているため、安心して利用できる
  • 料金プランが明確で分かりやすい
  • 手書き、活字、FAX、写真撮影した書類の文字をデータ化できる

DX Suiteは、AI inside株式会社が提供するAI-OCRサービスです。

DX Suiteは、デロイトトーマツミック経済研究所が2021年3月発刊した市場調査において、AI-OCR市場シェアNo.1を獲得しています。

圧倒的なシェアを誇っている理由には、「あらゆる種類の書類をデータ化できる」「バラバラにアップロードした書類もAIにより自動仕分けが可能」「充実したサポート」などが挙げられるでしょう。

また有償トライアルでは、専任の担当者により業務の選定サポート、操作のレクチャー、効果検証など効果的な導入に向けてのサポートを1ヶ月間受けられるので、安心して運用をスタートできます。

DX Suiteの口コミ(株式会社ジェーシービー)

当社では、従来から2名のキーパンチャーが別々に入力するエントリー・ベリファイ方式を採用していました。
今はそのうちの1名分をAI-OCRで行っています。

単純計算で1名分のリソースが空いたこと、さらにRPAとの連携を行うなどして、全体としては50%〜60%の効率化を実現しました。

引用:お客様の声(株式会社ジェーシービー)

DX Suiteの料金プラン

無料トライアルはありませんが、有償トライアルが用意されています(2022年2月時点)。

プラン名 料金
DX Suite Lite 初期費用: 0円
月額/費用:30,000円~
DX Suite Standard 初期費用: 200,000円
月額/費用:100,000円〜
DX Suite Pro 初期費用:200,000円
月額/費用:200,000円〜

※料金詳細は公式HPをご確認ください

そもそもAI-OCRとは:OCRとの違いって?

AI-OCRとは?AIとは「人工知能」OCRとは「光学文字認識」の意味で、OCRの文字認識機能に、AIの人工知能をかけ合わせてより高度な文字認識を行うためのサービスです。

具体的には、請求書や申込書などの書類をスキャナーで画像として取り込み、入力されている文字を認識させ、テキストデータ(CSV)へ変換させます。

請求書や申込書の内容を手入力でシステムに入力する作業がなくなるので、大幅な業務効率化につながります。

OCRとの違い

先ほどOCRを「光学文字認識」とご説明しましたが、OCRとAI-OCRとの大きな違いは文字の識字率です。

文字認識の精度
OCR 人が事前に設定した文字の特徴から文字を判別する(「オ」や「才」など似た文字を誤認識することがある)
AI-OCR 文字の規則性や関連性を見つけて自動的に文字を判断する(OCRよりも文字認識率が高い)

OCRは、人間が設定したパターンでしか文字を認識できません。
例えば、カタカナの「オ」と漢字の「才」は、人間ならば前後の文字や入力されている場所によって規則性や関連性を見つけてどちらか判別できます。

しかしOCRの場合は、事前に設定した文字の特徴でどちらかを判別するので、正しいのは漢字の「才」であるのに、カタカナの「オ」と認識してしまうことが少なくありません。

特に、手書きの文字を読み取る場合は、人によって文字のクセや特徴が異なるため、全てのパターンをOCRで人が設定するには膨大な時間がかかります。

一方で、AI-OCRは文字の規則性や関連性を見つけて判断するため、OCRに比べ認識率が高いのが特徴です。

AI-OCR導入のメリット

AI-OCR導入のメリットAI-OCR導入のメリットは大きく分けて3つあります。

  1. 手書き文字の認識率が高い
  2. 誤認識を学習し、文字の認識率が向上
  3. 非定型の帳票に対応可能

その他、OCRと同様に業務効率化やペーパーレス化にもつながるというメリットももちろんあります。

各メリットについて詳しく説明しますね。

①手書き文字の認識率が高い

AI-OCRは、文字の規則性や関連性を見つけ出して総合的に判断するので、人によってクセのある手書き文字でも高い認識率を維持できます。

②誤認識を学習し、文字の認識率が向上

学習機能が搭載されているAI-OCRは、誤認識した文字を認識し学習します。
手書き文字の癖クセのデータが蓄積されればその分対応できる文字が多くなり、認識率が継続的に向上します。

③非定型の帳票に対応可能

OCRはあらかじめ設定した帳票の文字しか読み取れず、非定型の帳票を読み取る際は新たに帳票設定をする必要があります。
このため、読み取りたい帳票が多ければ多いほど帳票の設定に手間がかかります。

一方、AI-OCRは非定型の帳票を設定していなくても、自動で任意の文字列の判別が可能です。
ただし対応していないサービスもあるため非定型の帳票が社内でどれだけあるか、事前に確認しておく必要があります。

AI-OCR導入の注意点

AI-OCR導入の注意点AI-OCRを導入する際には、

  1. 人による入力やチェック作業は残る
  2. 運用体制が整っているか確認する
  3. 導入コストが高い
  4. 現行業務の見直しを行う

といった点に注意が必要です。それぞれについて詳しく説明します。

①人による入力やチェック作業は残る

一般的なAI-OCRの文字の認識率は90%以上ではありますが、100%のAI-OCRはありません。
特に、誤登録が許されないデータについては、人によるダブルチェックの作業は残ると考えておきましょう。

また帳票によってはAI-OCRで読み取れないものもあるので、自社で扱っている書類がAI-OCRで対応できるか導入時に確認しましょう。

②運用体制が整っているか確認する

AI-OCRは導入時の要件定義や、帳票の設定、業務フローの作成、運用管理、メンテナンス、効果測定などに対応する人員を確保する必要があります。

より効果的にAI-OCRを活用するためには、人員を確保できるか確認しておきましょう。

③導入コストが高い

AI-OCRはOCRに比べて機能が充実しているため、コストが高くなる傾向があります。
そのため費用対効果を概算しておくことも重要です。

自社で読み取る帳票の種類が少なく、活字のものが多い場合は、あえてAI-OCRを導入する必要はないでしょう。

④現行業務の見直しを行う

業務によっては、現行業務の見直しを行うことでAI-OCRを活用せずに業務効率化を目指せる場合もあります。

「手書きの申込書を縮小し、Web上での申込みを促すことが可能か」、「Web口振を導入し、手書きの口座振替依頼書を減らせないか」「アンケートは全てWeb上で回答してもらうことができないか」などAI-OCRを導入する前に業務フローの見直しを行うことも必要です。
デジタル化が推奨されているので、業務変更を行うほうが社内申請が通りやすい場合もあります。

また、紙の業務を廃止することでペーパーレスにも繋がるため、AI-OCRを導入するより効果的なコスト削減が見込める場合もあります。

AI-OCRに向いている業務

AI-OCRの活用が向いている業務は以下の通りです。

  • 手書き申込書のデータ化
  • アンケートのデータ化
  • 口座振替依頼書のデータ化
  • 発注依頼書・納品書のデータ化

主に向いている業務は、日常的な業務で大量かつデータ化する文字数が多いものです。
イレギュラー業務やデータ化する文字数が少ないものだと、運用が定着しにくく費用対効果が見込めません。

失敗しないためのAI-OCRの選定ポイント

AI-OCRにも様々な種類があるので、自社での利用目的を整理したうえで目的に合ったサービスを導入しましょう。

AI-OCRの選定ポイントは以下の通りです。

AI-OCRの選定ポイント
  1. 読み取らせたい文字は手書き、活字どちらが多いか
  2. 読み取らせたい帳票は定型、非定型どちらが多いか
  3. RPAと連携可能か

①読み取らせたい文字は手書き、活字どちらが多いか

AI-OCRによっては、手書き文字の認識率が低いものもあります。
手書きに強いAI-OCRは費用が高い傾向もありますので、自社で読み取らせたい文字は手書き、活字どちらが多いか確認しましょう。

②読み取らせたい帳票は定型、非定型どちらが多いか

サービスによっては、非定型帳票を認識できないAI-OCRもあります。
文字の種類と同様に、自社で読み取らせる帳票の種類も確認しておきましょう。

③RPAと連携可能か

AI-OCRでテキスト化したデータをシステムに入力する場合、RPAと連携しさらなる効率化を目指すことが可能です。
既にRPAを活用しているのであれば、連携が可能か確認しておくようにしましょう。

まとめ

以上、AI-OCRの導入のメリットや注意点について解説し、おすすめのAI-OCR5選をご紹介しました。

AI-OCRの導入のメリットと注意点は以下の通りです。

【AI-OCR導入のメリット】

  1. 手書き文字の認識率が高い
  2. 誤認識を学習し、文字の認識率が向上
  3. 非定型の帳票に対応可能

【AI-OCRの選定ポイント】

  1. 読み取らせたい文字は手書き、活字どちらが多いか
  2. 読み取らせたい帳票は定型、非定型どちらが多いか
  3. RPAと連携可能か

AI-OCRを上手く活用すれば、データの入力作業の大幅な効率化につながり、浮いたリソースを新たなビジネスチャンスに活用することができます。

ぜひ導入の注意点や選定ポイントを参考にし、自社に最適なAI-OCRを検討してください。