みなさん、早速ですが「ヒートマップ」という言葉は知っていますか?ヒートマップはもともと、「多くのデータを整理し、一目見ただけでわかるように色を使って可視化する」ために使われてきました。最近はヒートマップツールと呼ばれる便利なサービスの登場により、ヒートマップ=WEBサイト解析というようなイメージを持っている方が大多数ではないでしょうか?
今回は、WEBを解析するのに便利なヒートマップツールの概要から使い方・おすすめのツールまで徹底的にご紹介致します。
ヒートマップツールとは?(仕組み)
ヒートマップツールは、ページのクリックや見られているところをサーモグラフィックで表示してくれるツールです。サイトの状態を可視化してくれるので、「バナーがどれくらい見られているか」「自分の書いた文章がどれくらい読まれているか」などを調べる事ができます。可視化する事で、数値が苦手な人にもわかりやすい、便利なツールです。
ツールによって機能は様々ですが、基本的には以下の機能が使えます。
- サイトのどこをクリックしたか確認する
- サイト内でどのようなマウスが動いたか確認する
- どこをよく見られているか確認する
マウスの動きは、視線と同じ動きをすると言われており、そのためマウスのスクロールなどを可視化して「いちばん見てほしいところがあまり見られていない」「熟読している人が少ない」などと判断する際に役立ちます。
ヒートマップツールを使う方法
ヒートマップツールの使い方は基本的にどのツールでも同じです。タグをサイト内に埋め込む事でツールがデータを取得してきますのであとは、管理画面にログインしデータを確認するだけです。タグを設置する際は、以下の流れで行ってください。
- 1.対象となるページを確認する。
- 2.タグの設置場所を確認する。(head,bodyなど)
- 3.タグの頭に、と入れて、タグを外す際にわかりやすくしておく(基本的に事前についているものがほとんど。◯◯は自分でわかりやすものでOK)
- 4.対象ページにタグを実装し完了
なお、タグは様々なパターンがありますが、独自のCMSや無料BLOGでは実装できない場合がありますので申し込む際は事前に対応しているか必ず確認を行ってください。
管理画面にデータが反映されるためには、ある程度のアクセス数がないとヒートマップはうまく作動しないためアクセスの少ないサイトの場合は1週間-1ヶ月ほどまってから分析すると正しいデータで分析が行なえます。
ヒートマップツールを使うメリット
ヒートマップはアクセス解析と違い、マウスの動向を追うことが出来るため、「見てもらえているつもりだったが見られていない要素」「予想より見られているところ」がデータで見ることができます。そのためユーザーの興味関心をサーモグラフィーで判断し、次のコンテンツ改善に当てる事がわかるようになります。
このデータを取れるのはヒートマップだけです。GoogleAnalyticsなどのクリック数だけでは、「見られている要素」はわかりますが「見られていない要素」は分かりません。ユーザー行動を分析するにはヒートマップは必須といえます。
おすすめヒートマップツール一覧
ヒートマップツールは国内・国外様々ありますが、管理画面が英語だったり、マニュアルが日本語不対応という事が頻繁にあるため国内のツールをおすすめ致します。
有料のツール
1.クリックテール
https://www.ctale.jp
世界10万社以上の利用実績があるのがこの「クリックテール」です。国産では無いですが、ギャプライズのコンサルタント・アナリストが密接にサポートしてくれるのが強みのツールです。
2.Ptengine
https://www.ptengine.jp/
irepやベンツ、microsoftなどが利用しているのがPtengineです。株式会社Ptengineが運営元となり、サポートも徹底されています。
3.UserInsight
https://ui.userlocal.jp/functions/heatmap/
資生堂、サントリー、カルチュア・コンビニエンス・クラブなど上場企業を中心に多く実績があるのが、UserInsightです。国産のツールとなり管理画面もしっかりとしています。
無料のツール
1.User Heat
http://userheat.com/
解析の大手UserLocalが運営するのが、この「User Heat」です。月間30万PVまで無料で使用できます。PC・SPに対応しているので、完全に無料の域を超えています。
2.mieruca
https://mieru-ca.com/heatmap/
SEOで有名なFaber Companyが運営するツールです。上限は10,000PVまでです。ヒートマップだけでなくさまざまなツールを提供しているのでSEOを今後はやっていきたい方はmierucaのお申込みもいいかもしれません。
3.brick
https://www.brick.tools/applications/heatmap/
A/Bテストツール「Optimizely」との連携も可能なのがこのbrickです。運営会社はATOMなどを運営しているテクロコです。無料なのに、使用期間無制限なのが売りです。
上記でおすすめしているツールはすべて国産もしくは日本語に対応しているツールなので、使う上で不便に感じる事は無いはずです。無料ツールは制限が多いため、正式に使う際には有料版を申し込む事をおすすめします。ただいきなり有料に申し込むのは難しいと思いますので、まず無料ツールや無料期間があるツールをいろいろ試してみて自分が使いやすいツールを利用してみてください。
注意!ヒートマップツールでわからない事
ヒートマップツールを利用してもすべてが分かるわけではありません。
例えば、
- コンテンツに対して情報が少ないかどうか
- なぜこのバナーやボタンが見られているか(明確な理由)
- ポジティブorネガティブ、どういった感情を抱いているか
は、ヒートマップツールでは分かりません。ツールでサイト内のすべてのデータが取れるわけではないので注意が必要です。
まとめ
さらに深掘りしたいときには、ユーザーによるテストを行い、「どういったところがわかりづらいか」などをヒアリングして情報を分析しましょう。ヒートマップはザックリとした指標を見るのには大変優秀ですが、コンテンツのインパクトを測るには力不足です。
逆に、オウンドメディアなどですべての記事をユーザーテストすると費用が莫大にかかり、費用対効果が合わない可能性が高いです。分析したいコンテンツが多すぎる場合はヒートマップでざっくりとした指標をみるようにしましょう。マーケティングにおいて、費用対効果を考えることはなにより大切だからです。
今回はヒートマップツールについてご説明しましたが、結論「どれだけ、なにをみたいか」によって最適なツールは違います。
どの程度検証したいか事前に明確にさせて、「ヒットマップツール」か「ユーザーテスト」、または「サイトのアクセス解析」で選ぶようにしましょう。