帳票業務の効率化ならびにペーパーレス化などのエコの観点から、電子帳票システムを利用する企業が増えています。また、2005年に施行されたe-文書法や2016年から徐々に規制緩和が進む電子帳簿保存法によって、電子帳票の需要はさらに高まりつつあります。
しかし、電子帳票システムは豊富にあり、特徴もそれぞれ異なるため、どのシステムが自社の業態にふさわしいのかわからないという方も多いでしょう。
今回は、電子帳票システムの概要と主要な機能、選ぶ際のポイントなどをわかりやすくまとめました。おすすめのシステムも紹介していますので、導入を検討する際の参考にしてください。
電子帳票システムとは?
電子帳票システムとは、契約書や請求書、納品書などの会計業務に関わる書類を、電子データとして管理するシステムです。
電子帳票システムを活用すると、PCからいつでも帳票を作成・参照できるという利便性や、一元管理によってセキュリティ面の安全性が高まるなどのメリットが生まれます。
加えて、帳簿を紙に出力する作業をカットできるため、会計業務を効率的に進められるようになります。
電子帳票システムの機能
電子帳票システムの役割は、帳票の電子データ化です。
中でも特に重要な機能は以下の通りです。
- 帳票作成機能
- 帳票配信機能
- 帳票管理機能
ひとつずつ確認していきます。
帳票作成機能
電子帳票システムでは、外部システムやデータベースと連携して必要なデータを取得し、CSVやPDFで抽出。レイアウト設計やグラフの作成を行い、帳票を自動的に作成します。
ただし、使用するシステムによって取り扱えるデータの形式やデータの方法が異なるため、注意が必要です。
また、業務内容によって必要なファイル形式の種類も異なります。PDFやExcel、HTMLなど、各種フォーマットへ出力できるかどうかの確認は怠らないようにしましょう。
帳票配信機能
帳票配信機能とは、上記機能で作成された帳票をさまざまな手段を用いて、取引先に配信・送信する機能を指します。
配信作業は、PCだけではなくタブレットやスマートフォンからも行えるシステムを使うと大変便利です。
メールを利用した配信では、URL付きのメールを送信して先方にダウンロードしてもらう方法と、帳票を添付ファイルとして直接送信する方法があります。
そのほか、帳簿の印刷を行うことなく、クラウドシステムを利用してFAX送信したり、従来通り、紙へ印刷したものを送付したりすることも可能です。
帳票管理機能
帳票を紙で管理する場合、保管場所の確保や経年劣化の心配、必要書類の検索に膨大な時間がかるなどのデメリットがあります。
その点、電子帳票システムに帳票の保管場所は不要。必要になった帳票は検索機能を使えばすばやく探せます。また、細かい分類や仕分け、整理が簡単にできるため、帳票管理にかかる負担を大きく減らせます。
電子帳票システムの選定ポイント
電子帳票システムを選ぶ際に大切なポイントは以下の3点です。
- 自社の業種に対応した帳簿管理ができるか
- 過去データの取り込みやすさ
- 検索機能の利便性
こちらもひとつずつ解説していきます。
自社の業種に対応した帳簿管理ができるか
業種によって、管理する情報はさまざま。また、企業によってはデータを取り扱うフォーマットも異なります。
電子帳票システムは、CSVやPDFなどのフォーマットに対応しているものが一般的です。しかし、自社がそれ以外の形式でデータを扱っている場合には、いざシステムを導入しても利用できない可能性があります。
また、他の部門でも帳票を活用する予定があれば、社内での共有や既存システムとの連携ができるのかといった確認も大切です。
社外でも情報を利用する場合には、セキュリティ面の安全性やモバイルに対応しているかどうかといった点のチェックも必要でしょう。
過去データの取り込みやすさ
過去の帳票を紙媒体で歴代管理してきた企業も多いでしょう。業種や会社の規模によっては取引先の数が多く、帳票の数が膨大になっている場合もあります。
今後、電子帳簿システムを導入する場合は、紙媒体で管理された過去の帳票を電子データとして取り込み、活用していかねばなりません。
そのためには、紙媒体を簡単な作業で読み込み、データ化および移行できる機能を有したシステムを選択する必要が出てきます。
帳簿を電子データ化して長期保存および活用できるのが、電子帳票システムを活用する大きなメリット。過去データの移行の可否は、導入前にしっかり確認しておきましょう。
検索機能の利便性
大量の帳票データの中から、必要な情報をすばやく選択するためには、検索機能にも注目する必要があります。
帳簿の検索には「取引先」「日付」「商品」など、企業それぞれによく利用する単位が決まっている場合がほとんど。そのため、自社がよく使う検索方法に適したデータ管理機能を搭載したシステムを導入しましょう。
また、検索後は情報をスムーズに利用できる機能が備わっていると、より効率的に業務が行えます。たとえば、プレビュー機能が充実しているものや、QRコードを付与できるものなど、普段の会計業務にマッチする機能を有しているシステムを選ぶとよいでしょう。
電子帳票システムのおすすめ12選!
LinkPrint CLOUD
公式サイト: https://www.printform.jp/linkprintcloud/
LinkPrint CLOUDの特徴とメリット
LinkPrint CLOUDは、簡単な操作でパターン豊富な帳票を出力できる電子帳票システムです。見積書や請求書など、100種類以上のテンプレートフォームをあらかじめ収録。用意された各種テンプレートはそのまま使用できるほか、アレンジを施して活用することも可能です。
1から開発する必要がないため、工数の削減に貢献。作業効率を高めます。
LinkPrint CLOUDの用意するプランには、ユーザ版と開発版の2種類があります。
開発版は、プログラミングなしでフォームカテゴリとテンプレートフォームの作成を行い、ユーザ版へ各ファイルを配布する機能を備えています。また、ユーザ版でWEB APIを利用するための各種準備も開発版を利用して行います。
ユーザ版では、開発版と連携して基幹システムからWEB APIで伝票を自動作成できるほか、単体での利用も可能。テンプレートフォームと印刷データを選んでの差し込み印刷や、帳票画面を起動して手描きするような感覚で必要な情報を入力および印刷できます。
伝票の発行は、PDFのダウンロードURLをメールなどに添付して配信できるので、コストカットの面で効果を発揮します。
取引先から伝票の指定がある場合には、印刷制御ツール「LPC Direct」を利用して専用伝票の自動印刷を行うなど、柔軟性の高いツールです。
LinkPrint CLOUDの料金
LinkPrint CLOUDの料金は以下の通りです。
項目 | 月額料金 | 備考 |
LinkPrint CLOUD
開発版 |
¥15,000~ | 連携利用する開発会社や利用企業のシステム管理者用プラン。
Web APIの設定と利用、フォームカテゴリやテンプレートフォームの作成およびユーザ版への配布・管理を行うための開発・管理用ツール。 |
LinkPrint CLOUD
ユーザ版 |
¥20,000~ | 印刷業務を実行するユーザ用プラン。
Web APIからの利用とユーザ版単体での利用が可能。 |
収録テンプレートフォームの利用制限はありません。
オプションの追加および導入支援、出張サポートの利用には別途見積もりが必要です。
LinkPrint CLOUDの口コミ
プログラムレスで指定帳票フォーム作成が出でき、同時に印字位置あわせも行えるのであとは印字したいデータの引渡しを行って呼び出すだけ、これがデータ処理(プログラム)と印刷部分(指定帳票開発)の切り分けをスムーズにしデバッグ効率を上げ、開発効率を上げるということに成功しました。
引用:https://www.printform.jp/linkprint/jirei.htm
Tradeshift Pay
公式サイト: https://tradeshift.com/ja/pay/
Tradeshift Payの特徴とメリット
Tradeshift Payは、電子請求書の作成や、決済・承認フローを手軽に行える、支払い業務に特化した電子帳票システムです。
取引先から届く請求書などを電子化できるため、見積もりから注文、請求までのすべてのプロセスをオンライン上で完結。完全ペーパーレス化を目指せます。
各取引先と銀行口座の番号の紐付けができるため、入金管理や消し込み作業もスムーズ。入金や支払いを見える化することで、売掛金や買掛金などの状況を正確に把握できるようになります。
クライアントの動きも確認できるため、フォローやリマインドもシステム上から行えるとあって効率的です。
Tradeshift Payでは、上記機能を含む電子請求書に関する機能をすべて無料で利用できます。そのほかにも、モバイル環境下でのスムーズな利用、ビジネスアプリとの連携で機能をカスタマイズできるなど、たくさんのメリットも。
各国の通貨や税にも対応しており、また世界150万社で利用されている実績があることからも、信頼性や安全性の高さが伺えるでしょう。
Tradeshift Payの料金
電子請求書の基本機能はすべて無料で利用できます。
Tradeshift Payの口コミ
TradeShiftはインターフェースに優れており、初心者でもとても使いやすいツールです。複雑な書式設定は不要。また、帳票のテンプレートやレイアウトを細かくカスタマイズできる点も気に入っています。無料で活用できるため、予算をあまり割けない企業におすすめです。
Concur Invoice
公式サイト: https://www.concur.co.jp/invoice-management
Concur Invoiceの特徴とメリット
Concur Invoiceは、操作性に優れたグローバル対応の電子帳票システムです。モバイル対応、かつ多言語・他通貨に対応しているので、支店や支社が海外にある場合でも安心して利用できます。
特に便利なのが、Concurの提供するモバイルアプリです。専用モバイルアプリから請求書や支払処理を申請するだけで、すべての情報が集約され、請求書の処理状況を一目で確認できるようになります。
従来の方法と比べて、支払い状況のチェックにかかる時間を大幅に短縮。社内の生産性アップ、さらには取引先への支払い遅延の防止にも期待できます。
また、業務改善のためのワークフローの設定にも柔軟な対応を実現しています。
規定に違反があれば、アラートが出るため、現場での請求書処理や発注申請などを総合的にサポートします。時間や場所を選ばず、正確な請求書申処理ができるので、出張の多い企業にもおすすめです。
Concur Invoiceでは、データの入力時間の削減にも力を入れています。
紙媒体の請求書データを入力する方法は2つ。
1つはORCで情報を読み取り、申請に必要な情報を自動入力する方法。もう1つは、Concur Partnerを通じて電子請求書を受け取り、そのままシステムに取り込む方法です。どちらの方法を選択しても、迅速かつ正確なデータ入力が可能で、人為的なミスを最小限に抑えます。
Concur Invoiceの料金
Concur Invoiceの料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
Concur Invoiceの口コミ
導入時は、専用マニュアルを参照しながら自分たちで設定を行いました。説明通りに情報を入力するだけで完了しましたが、わからないことがあれば、担当者に電話で説明を受けることもできて安心です。
導入後のサポートもしっかりしており、自社のIT部門のサポートを受けることがなくなりました。請求書業務はもちろん、IT部門のスタッフに対する時間的な節約にも貢献しています。
FAX自動帳票サービス AUTO帳票
公式サイト: https://fax-lnet.jp/auto/
FAX自動帳票サービス AUTO帳票の特徴とメリット
自社が完全ペーパーレス化を目指していても、取引先が帳票の電子化に対応していない場合、FAXで書類を送ってほしいと依頼されることもあるでしょう。そのような悩みを抱える企業におすすめの電子帳票システムが、AUTO帳票EXです。
AUTO帳票EXは、インターネット環境下で利用できるクラウド型の帳票FAX配信サービスです。自社にFAX機がなくても、簡単・確実に取引先へFAXを送信できます。また、「ASP・SaaS安全・信頼性情報開示認定」を取得しているため、セキュリティ面でも安心です。
FAX送信の手順は、管理システム内の帳票データをPDFなどのイメージファイルやCSVに出力し、メールやWEB APIなどを経由してアップロードするだけ。簡単な操作で、指定した相手にFAXが自動配信されるため誤送信の心配もなく、煩雑な業務を大幅にカットできます。
相手の都合でFAXが送信できなかった場合には、不達通知が届く以外にも管理画面から送信結果を検索することもできます。不達だった相手を検索で絞り込んでの一括再送も可能です。
FAX自動帳票サービス AUTO帳票の料金
FAX自動帳票サービス AUTO帳票の料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
また、FAX・メールの送信数に応じた従量課金制を採用しています。
FAX自動帳票サービス AUTO帳票の口コミ
これまでは、すべての顧客に1件ずつFAX送信しており、担当者の業務負担が大きく毎月残業していました。しかし、AUTO帳票EXを利用してからは、対象の宛先に送信予定の書類をセットするだけで、一括で送信できるように。業務時間を大幅にカットできたほか、各種コストの削減にも効果がありました。
FiBridgeII
公式サイト: https://www.jfe-systems.com/products/fibridge/fibridge.html
FiBridgeIIの特徴とメリット
FiBridgeIIは、幅広い業種で導入実績のあるハイパフォーマンスな電子帳票システムです。
基本的な機能が充実しており、複数条件を掛け合わせた詳細検索や、表計算ソフトとの連携なども簡単に行えます。データ量が小さいため、大量かつ長期に渡ってデータを保管しても動作速度が落ちず、利用者にストレスを与えません。
さらに、FiBridgeIIはセキュリティ面での安全性が高く、帳票ごとの参照権や機能制限などの細かい権限設定が可能です。不正なアクセスや操作を防止・抑制。
また、サーバ監視体制も整っており、帳票の閲覧履歴および操作履歴などの詳細はリアルタイムで表示できます。
システムの運用・管理を集中的に行えるので、保守にかかるコストを抑えたり、ハードウェアのトラブルリスクを抑えたりといった効果にも期待できるでしょう。
豊富に用意されたオプション機能を組み合わせれば、利便性をさらに高められます。たとえば、帳票の回覧・承認を電子データ上で行う帳票ワークフロー機能や、タブレットから帳票業務を行える帳票タブレット機能は、業務の効率化に最適。
データを暗号化して保管・送信できる機能を活用すれば、より強固なセキュリティシステムを構築できるでしょう。
FiBridgeIIの料金
FiBridgeIIの料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
FiBridgeIIの口コミ
FiBridgeIIを導入する前は、保険データを処理しているメインフレームだけで、年間で約数千万ページの帳票を紙で出力していました。
FiBridgeIIの導入により、全出力の7割を削減できました。
これにより、大量出力用に設置されていた大型プリンタも必要台数に絞り、機器のスペックダウンを行う等、コスト削減にも寄与しました。また、紙帳票の印刷・輸送・保管・廃棄に要する諸経費もそれぞれ削減でき、それに付随する事務作業も大幅に効率化できました。
引用:https://www.jfe-systems.com/technology/dai-ichi-life/dai-ichi-life.html
Pandora-AX
公式サイト: http://pandora-ax.jp/
Pandora-AXの特徴とメリット
Pandora-AXは厳重なセキュリティ管理で安心して利用できる電子帳票システムです。
電子データの利用権は、利用者ごとに詳細設定できるほか、閲覧・印刷・検索・二次加工などの機能ごとの利用権も設定可能。万全な個人情報保護法対策がなされています。
また、データの閲覧や印刷などの操作ログはすべて記録され、曜日や時間帯、利用できるPCの指定にも対応。データの改ざん防止機能も搭載されています。
もちろん、ペーパーレス化をはじめとしたコストの削減にも効果的です。帳票は最大2,000,000ページを1枚のDVD内に収録可能。用紙やトナー代、プリンタ台数の節約、仕分けや配布・配送作業不要のほか、書庫や倉庫などの空間の無駄も省けます。
サーバ内の帳票は、一定の世代数や保存期間に該当すると自動的に削除。帳票の溶解にかかる費用や廃棄委託費にかかるコストも不要です。
Pandora-AXの料金
Pandora-AXの料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
Pandora-AXの口コミ
高いセキュリティ環境下で、データ管理できます。細かく利用権限を設定できる点も安心です。また優れた検索機能が備わっており、さまざまな形式の検索に対応しており使いやすいです。これまで保管していた紙帳票を電子データ化できたため、社内スペースを有効活用できるようにもなりました。印刷コストも大幅にカットできています。
FileVolante
公式サイト: https://www.jfe-systems.com/products/filevolante/filevolante.html
FileVolanteの特徴とメリット
FileVolanteは、オープンシステムやオフコンから出力されるPDFデータとの親和性に特化した電子帳票システムです。出力されたPDFファイルは、FileVolante内で独自のデータベースへと高速変換されるため、データ容量をコンパクトに管理可能。
また、オプション機能を使えば暗号化もできるので、長期的な保管やネットワーク経由での配信の際にも安心です。
FileVolanteには、より便利に活用するためのさまざまなオプション機能が用意されています。その中でも帳票合成機能は、日次や週次といった短期サイクルで作成される帳票の管理に悩まされている企業におすすめです。
帳票合成機能では、同じ種類の複数帳票を日付ごとに1つのファイルにまとめることができます。日付ごとにまとめられた帳票は、各月の最終日の日次帳票が作成された時点で、1ヶ月分の月次ファイルとして合成処理。1つのファイルとして管理されます。
毎日発生する帳票を抜け漏れなく、月次ファイルとしてまとめておけるので、検索時の選択漏れを防げるほか、長期的な保管も簡単になるでしょう。
FileVolanteの料金
FileVolanteの料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
FileVolanteの口コミ
FileVolanteでは、複数の大量帳票からでも素早く該当した帳票を検索し、表示することができるようになりました。これにより、仕事のスピードが上がり、業務改善が図れました。
基幹システムのスプールデータは、UT/400を介してPDFファイルにすることで、電子保管、FAX/メール、出力などと連携できるようになりました。結果として運用がシンプルなものとなり、システムの安定性・信頼性も向上しました。現在は、私ひとりで 運用・管理業務を行っていますが、ほとんどトラブルはありません。
引用:https://www.jfe-systems.com/technology/oji_engineering/oji_engineering.html?p=4
OZ Report
公式サイト: http://www.forcs.com/jp/oz-report/
OZ Reportの特徴とメリット
OZ Reportは高度なレポーティング機能を搭載した帳票作成ツールです。
日常業務で使う帳票はもちろん、企業内で使用されるグラフィカルなレポートのデザインの作成も可能。レイアウトは自由に作成できます。
さらに、レポートの配布・運用・管理などに関わるすべての作業をサポートする機能も搭載されています。
OZ Reportの最大の強みは、その拡張性です。
標準機能として、JDBC・ODBC・OLEDB・ADO・複数ローカルファイルや、HTTP・HTTPS・SOAP・SAPなどを含む、さまざまなデータ接続形式をサポートしています。
オプションを追加すれば、そのほかの通信規格でも接続できるようになるため、実質、接続先の制限はありません。
また、海外の支店や得意先へ帳票を配信する場合に便利なのが、多言語レポート機能でしょう。
デザイン時に、あらかじめ言語テーブルを設定しておけば、利用者のOSにある言語情報を読み取って自動的に該当言語のレポートを表示します。
また、作成されたレポートはPCだけではなく、スマートフォンやタブレットからの利用も可能です。
OZ Reportの料金
OZ Reportの料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
OZ Reportの口コミ
拡張性に優れているので、既存システムに合ったカスタマイズが可能です。導入後は、業務効率が格段にアップしました。また、PCだけでなく、モバイルからの操作性もよく、高度なレポーティング機能が備わっています。
FILIST SYSTEM
公式サイト: http://www.exp-corp.com/business_domain/pdf_solution.html
FILIST SYSTEMの特徴とメリット
FILIST SYSTEMはさまざまな帳票や文章をPDF化して管理・利活用できる、電子帳票システムです。主に「FILIST+ FIND」と「FILIST+ BANK」もしくは「FILIST+ MANAGE」で構成されています。
「FILIST+ MANAGE」では、膨大な電子データ文書、帳票などを仕分けしてPDF化したのちに、指定した複数の場所へファイルを配信。
「FILIST+ BANK」では、PDF化されたデータを指定の監視フォルダに登録し、事前に設定した情報をもとにファイルを仕分け・リネームして、指定フォルダに自動的に振り分けします。
そのほかにも、マージ機能やPDF内のデータ条件によってPDFを分割する機能、分割されたキー情報にファイル名を付与する機能なども備わっています。
「FILIST+ FIND」には、「FILIST+ MANAGE」および「FILIST+ BANK」から登録されたPDFファイルの管理をWEB環境下で行うための機能を搭載。優れた検索機能やユーザ管理、ステータス管理などもすべてWEB環境で利用可能です。
もちろん、情報漏えいへの対策も万全で、利用の際も安心です。
FILIST SYSTEMの料金
FILIST SYSTEMの料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
FILIST SYSTEMの口コミ
フォーマットが異なるデータであっても、PDFファイルへの変換や仕分け作業を自動で行ってくれます。難しい操作を必要としないので助かっています。また、PDFファイルへの変換後は再編集不可となるため、機密性が高い書類の管理や他社ソリューションとの連携も安全に行えます。
Paples
公式サイト: https://www.nhs.co.jp/package/paples/
Paplesの特徴とメリット
Paplesは帳票作成・出力・電子保存の一連の業務をワンパッケージで提供している電子帳票システムです。それぞれの業務を別々に運用した場合と比較して、大幅なコストダウンとスムーズな運用をサポートします。
Paplesは統合的な帳票基盤として活用できるための機能を複数搭載しています。中でも、各種ERPからメインフレーム、オフコン、帳票ツールなどのあらゆるシステムと連携できる利便性の高さは魅力的です。そのほか、FAX送信やPDF化などのさまざまな出力方式もサポートしています。
導入後は、専門家から電子帳票保存法申請のサポートを受けられるのも大きなメリットです。帳票管理の電子化や活用について、疑問や不安が生じた際にも、安心して相談できるでしょう。
また、Paplesのライセンス体系は、使用ピーク時に同時にログインできるユーザ数をライセンス数としています。クライアントの数だけ費用が発生するわけではないため、経済的に活用できます。
Paplesの料金
Paplesの料金はパッケージの標準価格が100万円となっています。ただし、導入時の作業費用や保守費用は、別途見積もりが必要です。
Paplesの口コミ
既存の請求書レイアウトがそのまま利用できるほか、ステータスをチェックする事で、従来出来なかった送達確認が出来るようになった。長期間請求書がダウンロードされていない取引先に個別にご案内を送ることで取得漏れを防止し、顧客サービスの向上にもつながった。
引用:https://www.nhs.co.jp/package/paples/cases/nissanchemical_case.html
OCRデザイナー
公式サイト: https://www.utc-net.co.jp/package/lineup/odtop/
OCRデザイナーの特徴とメリット
OCRデザイナーは、手書きのアンケート調査票や問診票などの紙媒体をスキャナで簡単に読み取り、電子データ化できる電子帳票システムです。
金融システムでも使用されているOCRエンジンを搭載しており、高い識字率を誇ります。手書き文字のほか、チェックマークやバーコードの読み取りやVASにも対応しています。
スキャンされた書類はCSVへと変換されるため、編集作業や他システムへの連携もスムーズに行えます。主要業務にデータ分析を含む職場には、特におすすめです。
OCRデザイナーのスキャン機能は、複数ファイルの連続読み取りや両面印刷の読み取り、読み取り箇所の設定にも対応しています。複数データを読み取った場合には、グループ保存ができるようになっており、手作業での仕分けは不要です。
また、電子化されたデータを確認する際、あらかじめ登録キーを設定しておけば、関連文書を一覧表示させることもできるなど、検索機能も充実。作業効率を大幅に向上させます。
OCRデザイナーの料金
OCRデザイナーの料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
OCRデザイナーの口コミ
専用の機材を新たに設置する必要がなかったため、導入が簡単でした。
また、スキャンできるデータの種類が豊富で、日本語や英語はもちろん、バーコードやVASのデータ化も行えます。数値やアルファベットの認識率が特に高いため、 これまで入力時間や入力ミスに悩まされていた数字の羅列などのデータ入力には欠かせない存在です。
OpenText Content Suite
公式サイト: https://www.opentext.jp/
OpenText Content Suiteの特徴とメリット
OpenText Content Suiteは、拡張性の高さと豊富な機能を備えた、WEBベースのコンテンツ管理システムです。企業の保有するコンテンツを、安全性の高い単一レポジトリで一元管理します。
ビジネスコンテンツのキャプチャ・作成・保存・利活用・廃棄・受け渡しといった煩雑な作業から生まれる、一連の業務プロセスを自動化するワークフローを構築。業務の整合性と正確性を確保します。
OpenText Content Suiteの強みは、コンテンツを簡単かつ直感的に操作できるユーザインターフェイスを採用している点です。モバイル環境からのアクセスはもちろん、アプリから直接、コンテンツの操作を行うこともできるので、社内の生産性が向上します。
また、コンテンツの管理を効率的に行えるよう、重要度を踏まえた上で適切なタイミングでデータを廃棄するリテンション管理機能も搭載。膨れ上がるストレージコストの無駄を削減します。
社内コンテンツの適切な識別・管理は、企業や組織のリスク管理にも直結する重要な作業とも言えるでしょう。
OpenText Content Suiteの料金
OpenText Content Suiteの料金は個別見積もりとなるため、問い合わせが必要です。
OpenText Content Suite口コミ
シンプルで直感的な操作ができる、使いやすいインターフェースを備えています。
また、堅牢なセキュリティで信頼性が高いため、会社間での情報のやり取りも安心して行えます。 PCのほか、スマートフォンからも情報を取得できるため、便利です。
電子帳票システムを導入すべき企業
電子帳票システムを導入すべき企業は、以下の通りです。
- 帳票業務で発生するコストを削減したい企業
- 業務の効率化を進めたい企業
- セキュリティを強化したい企業
ひとつずつ解説していきます。
帳票業務で発生するコストを削減したい企業
紙媒体で帳票を管理する場合、用紙代やインク代、コピー機代などの費用が発生します。また、印刷や帳票を作成・管理するためにかかる時間や、保存のための書庫や倉庫などの場所の確保も必要です。
電子帳票システムでは、帳票を電子データとして取り扱えるようになるので、ペーパーレス化によってさまざまなコストの削減が可能。また、オフィスのスリム化にも貢献します。
さらに、日々の帳票業務の大半はシステムが行ってくれるため、時間的および人的コストのカットも実現可能です。
業務の効率化を進めたい企業
必要書類を郵送する場合、取引先へ配達されるまでのタイムロスが発生し、その間の業務が滞ってしまうケースもあるでしょう。
その点、電子帳票システムを活用すれば、必要な請求書や納品書を電子化して、その場ですぐに取引先へ送信できます。書類の受け渡しをリアルタイムで行えるので、確認待ちの時間が短縮され、その後に発生する業務もスムーズに運ぶようになるでしょう。
また、紙の帳票をスキャンして電子データ化できるだけではなく、既存のデータベースとの連携によって、自動入力することも可能。各種データを手入力する必要がなくなります。
空いた時間を有効活用できれば、企業全体の業務効率の向上につながります。
セキュリティを強化したい企業
紙媒体で書類を長期保管しなければならない場合、紛失のリスクや事故・災害による消失のリスクが発生します。また、書類は日々蓄積されていくため、適切なセキュリティ管理が困難になる可能性も。
一方、電子帳票システムには、データのバックアップ機能が備わっているため、紛失・消失を回避できます。また、帳票類を一元的に管理できるため、そのセキュリティは厳重。帳票の暗号化やパスワード付与機能を利用すれば、モバイル端末紛失時などの情報漏えいリスクも払拭できます。
電子帳票システムを導入するときの注意点
電子帳票システムを導入するときの注意点は以下の通りです。
- オプション機能の取捨選択
- 費用対効果の検証
こちらもひとつずつ解説していきます。
オプション機能の取捨選択
電子帳票システムは幅広い業種の帳簿に対応できるように設計されています。そのため、基本的な機能に必要なオプションを追加し、カスタマイズしながら活用するケースが一般的。どの機能をプラスするかで、利用料金も大きく異なるでしょう。
また、電子帳票システムは取り扱うデータ量によっても費用が異なるので、運営会社から見積もりを出してもらう必要があります。
システム導入前に、自社の帳票の管理や利活用の現状を把握したうえで、どの機能が必要なのかをしっかり確認しておくことが大切です。
費用対効果の検証
電子帳票システムには高度な検索機能や堅牢なセキュリティなど、帳票業務をより効率的かつ安全に行う機能が充実しています。しかし、魅力的な機能を豊富に搭載している分、導入にかかる費用も高額になりやすいというデメリットも。
取り扱う帳票の種類や量によっては、自社PC内でOCRソフトを活用して書類を読み込んだり、クラウドサーバ上でデータのバックアップを取ってデータ損失を防いだりといった作業で十分に対応できる場合もあります。
費用面と得られるメリットについて、十分に考えておく必要があるでしょう。
まとめ
電子帳票システムは、帳票業務のペーパーレス化や業務の効率化を強力に推進する、利便性の高いツールです。
しかし、運営会社によって各サービスの特徴や強みはさまざま。自社の業務や業態に最適な機能を備えたシステムを選ぶことが重要です。
業務の効率化と作業負担の軽減を目指して、この記事を参考に検討して活用しましょう。