飲食店や美容院をはじめ、予約を台帳で管理している企業は多いでしょう。ただ、顧客によって予約媒体は様々。電話やメールのほか、近年ではSNSからの予約も増えています。
そんな背景もあり
- 予約台帳への転記が大変…
- 予約の管理に人手がとられる…
予約台帳アプリ(システム)を使えば、予約を一元管理することができる上、ヒューマンエラーの減少や予約の効率化にもつながります。
予約台帳アプリ・システムには様々なものがあるので、本記事ではニーズ別におすすめを紹介します。
記事後半では比較ポイントや注意点も解説するので、導入を検討している方はぜひ参考にしてくださいね。
おすすめの予約台帳アプリ・システム一覧
本記事で紹介するおすすめの予約台帳アプリ・システムをまとめました。
アプリ・システムによって、対応しているサイトやSNSがそれぞれ異なるので自社に合ったものをチェックしてくださいね。
名称 | 対応しているサイト・SNS | 特徴 |
---|---|---|
epica | ぐるなび、食べログ、ホットペッパーグルメ、一休com、Ozmallなど | AI搭載で電話予約対応も自動化 |
TORETA | OZmall、PayPayグルメ、ヒトサラ、食べタイム、LINE@など | 豊富なこだわり機能で予約管理を万全にサポート |
レストランボード | ホットペッパーグルメ | シンプルな使いやすさが魅力 |
L Message | LINE | LINEに絞った活用で集客数UPも叶える |
Mico Cloud | LINE | 「ファンにする」ための仕組みを構築 |
Square予約 | Instagram、Facebook | 場所を選ばずいつでも使えて便利 |
MakeShop | Instagram、LINE | 豊富なテンプレートでデザイン作成も楽々 |
ヨヤクノート | 食べログ | アプリ感覚で使えるシンプル機能が搭載 |
RESERVA | Facebook、LINE、アメブロ | 企業に合わせて機能のカスタマイズが可能 |
ニーズ別に分けてひとつずつ紹介していきますね。
レストラン・飲食店におすすめの予約台帳アプリ・システム3選
それではまず、レストラン・飲食店におすすめの予約台帳アプリ・システムを3つ紹介します。
インターネットには「ぐるなび」「食べログ」など様々なグルメサイトがあり、多くのレストランや飲食店が活用しています。複数のサイトに掲載している場合も多く、その場合はサイト間の連携がポイントとなります。
①epica | AI搭載で電話予約対応も自動化
- 「AIスタッフさゆり」が電話予約にも自動対応
- ネット予約を一元管理できるので効率的
- 予約台帳の機能に加え、顧客管理や分析にも対応
epicaの大きな特徴は、「AIスタッフさゆり」がいること。「AIスタッフさゆり」によって24時間365日の対応が可能なので、営業時間外であっても電話予約が受け付けられます。
空席情報は複数のグルメサイトで共有されており、ダブルブッキングや無駄な空席を作ることもありません。
予約情報はデータベース化され、顧客台帳としての利用も可能。CSV出力して分析やサービスの改善に役立てることもできます。
運営会社 | 株式会社エビソル |
料金 | 要問合せ |
対応サイト | ぐるなび、食べログ、ホットペッパーグルメ、一休com、Ozmallなど |
外部連携 | Googleで予約、LINEで予約、Facebook、Instagram |
こんな企業におすすめ |
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②TORETA | 豊富なこだわり機能で予約管理を万全にサポート
- あると便利な機能が豊富で予約時の手間やトラブルを削減
- Web予約を取り入れて予約しやすい・管理しやすい体制を整える
- 外部サービスと連携して、さらに業務を効率化
TORETAは音声録音や手書きも可能なメモ機能など、便利な機能が豊富な予約台帳システム。ダブルブッキングや予約ミス、データ消失を防ぐための仕組みも整っているので、安心して利用できます。
Web予約ページを作成すれば、ホームページやSNSからの予約も可能。グルメサイトとの連携もでき、機会損失を防げます。POSサービスなど外部サービスと連携すれば、さらに業務効率がアップ。その分おもてなしに力を注ぐことができます。
運営会社 | 株式会社トレタ |
料金 | 要問合せ |
対応サイト | OZmall、PayPayグルメ、ヒトサラ、食べタイム、LINE@など |
外部連携 | Googleで予約、POS連携(※詳細は要問合せ) |
こんな企業におすすめ |
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③レストランボード | シンプルな使いやすさが魅力
- シンプルで使いやすいので、初めてでも安心
- 無料プランが充実していてお試し利用にもぴったり
- POSレジと連携すれば、顧客台帳がさらに充実
操作方法がシンプルで分かりやすいため、使う人を選ばないレストランボード。新人職員などが初めて使う場合も、安心して任せられます。基本的な機能は0円で利用できる上、アカウントの作成数にも制限がありません。
合わせてPOSレジアプリである「Airレジ」と連携するのもおすすめ。顧客情報と会計情報を結び付けて記録することができますよ。他にも連携できる外部サービスが豊富なので、レジや会計、決済などの課題もまとめて解決できます。
運営会社 | 株式会社リクルート |
料金 | 月額料金 0円~ |
対応サイト | ホットペッパーグルメ |
外部連携 | Airレジ、Airペイなど |
こんな企業におすすめ |
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SNSを活用したい企業におすすめの予約台帳アプリ・システム4選
続いて、SNSを活用したい企業におすすめの予約台帳アプリ・システムを4つ紹介します。
近年、SNSの普及に伴ってSNSを運用している企業が増えています。そのような企業には、SNSを通して予約受付や集客ができるなど、SNSの力を活かした予約台帳アプリ・システムがおすすめです。
①L Message(エルメ) | LINEに絞った活用で集客数UPも叶える
- LINEを活用して集客効果もアップ
- チャットポットが設置できるので、質問への対応を自動化可能
- 予約台帳機能はもちろん、顧客管理機能も万全
L Message(エルメ)はLINEの公式アカウントを使った予約台帳システム。集客や販促にもつなげられるので、様々な媒体に広告費を出さなくても売り上げアップが見込めます。
チャットポットを設置すれば、よくある質問に対して自動応答ですばやいレスポンスが可能になり顧客満足度がアップ。LINEの「友達」はタグを使ってグルーピングやカテゴリ分けが可能なので、顧客の分析や特定層に向けた発信など多くの場面で役立ちますよ。
運営会社 | 株式会社ミショナ |
料金 | 初期費用 0円 月額料金 0円~ |
対応しているSNS | LINE |
外部連携 | Chatwork、Stripe |
こんな企業におすすめ |
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②Mico Cloud | 「ファンにする」ための仕組みを構築
- LINEを使った緻密な戦略で顧客をファン化
- 手軽にできるLINE予約で予約数アップ
- 手厚いサポート体制があり安心
Mico CloudはLINEを活用して顧客管理や集客まで行うシステムです。
Mico Cloudの大きな特徴は、顧客を企業のファンにする仕組みができていること。顧客情報の分析やアンケート情報などをもとに、顧客のニーズをくみとります。
LINEを通して来店予約ができるだけでなく、セグメント配信を使ったクーポン発行やアンケートの実施も可能です。その効果は高く、来館予約数が1.5倍に増加したブライダル企業もあるほど。
市場の分析から企画、運営後の改善案までしっかりサポートしてくれるので、これからLINEを立ち上げる場合にもおすすめですよ。
運営会社 | Micoworks株式会社 |
料金 | 要問合せ |
対応しているSNS | LINE |
外部連携 | 要問合せ |
こんな企業におすすめ |
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③Square予約 | 場所を選ばずいつでも使えて便利
- iPadはもちろんAndroid端末にも対応している
- 多くの外部サービスとの連携が可能
- 業種を問わずに役立つ機能が豊富
Webブラウザを開けば、どこからでも利用できるSquare予約。パソコンやタブレットだけでなく、iPhoneやAndroidなどマルチデバイスに対応しているのが嬉しいところです。
提携しているアプリも多いため、合わせて使うと情報の集約やデータの共有もよりスムーズ。さらにリマインダー機能や顧客メモ、レジ連携など、どの業種にとってもあると嬉しい機能が豊富です。
運営会社 | Square株式会社 |
料金 | 月額料金 0円~ |
対応しているSNS | Instagram、Facebook |
外部連携 | Wix、MailChimp、freee会計など |
こんな企業におすすめ |
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④MakeShop | 豊富なテンプレートでデザイン作成も楽々
- 初心者でも使いやすいテンプレートが豊富
- 決済方法が多様なので利便性が高い
- 予約販売を使えば先行販売の受付も可能
MakeShopはネットショップの立ち上げや運営、予約販売をサポートしてくれるシステムです。
特に初めてネットショップを立ち上げる人にとっては、173種類という豊富なテンプレートがデザインの味方となってくれます。後払い決済やコンビニ決済、PayPayなど多様な決済方法があるので、顧客にとっても便利ですよ。
さらに予約販売機能が付いているため、「〇月ごろ」のように発売日がはっきりしていない商品も販売可能。受発注の管理も楽になります。
運営会社 | GMOメイクショップ株式会社 |
料金 | 初期費用 11,000円~ 月額料金 11,000円~ ※無料お試し期間(15日間)あり |
対応しているサイト・SNS | Instagram、LINE |
外部連携 | Amazon出品サービス、Yahoo!ショッピングなど |
こんな企業におすすめ |
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導入が初めての企業におすすめの予約台帳アプリ・システム2選
最後に、導入が初めての企業におすすめの予約台帳アプリ・システムを2つ紹介します。
「多機能なものは使いこなす自信がない」「まず予約台帳アプリ・システムがどういうものか試したい」という企業におすすめ。初めての利用でも、無理なく使えて高い効果を得られますよ。
①ヨヤクノート | アプリ感覚で使えるシンプル機能が搭載
- アプリのように感覚的な操作が可能
- 初期設定が少なく導入しやすい
- シンプルでありながら便利な機能が充実
ヨヤクノートの1番の魅力は、使いやすさ。マニュアルがなくとも感覚で操作が可能です。初期設定の項目が少ないので、コストや時間をかけることなく導入できるのもポイント。
シンプルなのに機能は充実しており、顧客台帳が自動で更新される上、複数店舗で共有が可能。食べログやネット予約と連携しておけば、空席情報も自動で共有されます。
運営会社 | 株式会社カカクコム |
料金 | 月額料金 10,000円~ ※無料お試し期間あり (食べログ店舗会員は1年間、会員以外は1カ月間) |
対応しているサイト | 食べログ |
外部連携 | 要問合せ |
こんな企業におすすめ |
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②RESERVA(レゼルバ)| 企業に合わせて機能のカスタマイズが可能
- 業種や企業規模を問わない使いやすさ
- 機能もプランも豊富なので、ぴったりのものが選べる
- 外部サービスとの連携も多様
3分ほどで登録が完了し、予約を受ける準備が整うRESERVA。決済や顧客管理、集客も含めた一連の流れをすべてサポートしてくれるシステムです。
料金プランは5種類と豊富で、企業規模や求める機能に合ったものから選べます。プラン内でも予約タイプやメニュー設定など、細かい調整が可能。連携できる外部サービスも多いので、より使いやすいサービスの提供に役立つでしょう。
運営会社 | 株式会社コントロールテクノロジー |
料金 | 0円~ |
対応しているサイト・SNS | Facebook、LINE、アメブロ |
外部連携 | Googleカレンダー、スマートロック、Zoomなど |
こんな企業におすすめ |
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予約台帳アプリ・システムを導入するメリット3つ
予約台帳アプリ・システムが広まっているのは、「紙で管理するよりも楽」という理由だけではありません。実は予約台帳システムを導入することで、他にも大きく3つのメリットが得られます。
①顧客情報が一元管理できる
サービスの改善や新たな戦略の構想にあたって、顧客情報を参考にしている企業は多いでしょう。ただ顧客情報をまとめるには、かなり労力がかかっていたはず。ところが予約台帳アプリ・システムを使えば、予約の際に必要な顧客情報を自動でまとめてくれるものが多いのです。
売り上げアップには欠かせない顧客情報が自動でデータ化され、管理しやすくなるというのは大きなメリットといえます。
②機会損失が避けられる
例えば飲食店でこのような状況はないでしょうか。
- 混雑がピークの際、電話が鳴ったけれど取れる人がいない
- グルメサイト間での連携がうまくいかず、空席が反映されない
これでは新規顧客がいても、「電話がつながらないからいいや」「空席がないから他の店にしよう」と予約をあきらめてしまうでしょう。
予約台帳アプリ・システムを使えば、このような機会損失を極限まで減らすことができます。機会損失を減らすために、電話対応をAIに任せる、他サイトと連携して効率よく空席を埋めるなど、システムごとに工夫が施されています。
③無断キャンセル対策ができる
「予約が入っていたから準備したけれど、結局お客様が来ず無駄になってしまった」という経験をお持ちの方は多いかもしれません。無断キャンセルはかなりの痛手になるので、なるべく減らしたいですよね。
予約台帳アプリ・システムによっては、事前決済が可能のものやリマインド機能が付いているものがあります。無断キャンセルに悩んでいる企業にとって、大きな解決策となるでしょう。
予約台帳アプリ・システムの比較ポイント3つ
数ある予約台帳アプリ・システムの中から、自社に合ったものをどのように選ぶのが良いのでしょうか。
口コミやコストももちろん大切ですが、ここでは機能面で比較すべきポイントを3つ解説します。
①業種・業界に合った機能がついているか
例えば飲食店で人気の予約台帳アプリ・システムを美容院に導入しても、うまくいくとは限りません。アプリ・システムごとに特徴があるので、それが業界に合っているか確認しておきましょう。
公開されている導入実績を見れば、どういう業界で使われているか分かります。同じ業界の導入例がいくつかあれば、使いやすさの目安になりますね。
②事前決済機能がついているか
事前決済は、顧客と企業どちらにとってもメリットのある機能です。
顧客にとっては当日に支払いをする必要がないので、会計を待つ必要もなく気持ちよく過ごせます。企業にとってはキャンセル防止や現金受け渡し時の人的ミス防止につながります。
キャッシュレスの普及によって事前決済のシステムも増えてきました。システム選びで悩んだ際は、事前決済機能の有無を比較してみましょう。
③顧客情報をどのように管理するか
予約台帳アプリ・システムを使うと、予約時に名前や電話番号、あるいは「リピーター or 新規」「男性 or 女性」といった顧客情報も蓄積されます。
さらにシステムによっては、顧客情報を分析してくれるものやCSV形式で出力できるものもあります。
顧客情報がまとめられれば良いのか、タグ付けやグループ分けができた方が良いのか、分析機能は必要なのか…
顧客情報をどんな形で管理するのが自社にとってベストなのかしっかり検討した上で、必要な管理機能がついているシステムを選びましょう。
予約台帳アプリ・システム活用時の注意点
メリットの多い予約台帳アプリ・システムですが、活用にあたっては注意点もあります。
注意点を考慮した上で導入を検討してください。
顧客層を分析しておく
まずはどういう層が顧客となっているのか分析してください。例えば顧客の年齢層が高く現金払いがメインの企業では、決済機能付きの予約台帳アプリ・システムを導入しても効果は見込めないでしょう。
一方で若年層などスマートフォンをよく使う人が多ければ、SNSを活用した集客システムがついていると良いかもしれません。
予約台帳アプリ・システム導入の目的をはっきりさせるためには、事前に顧客層を分析しておく必要があります。
集客システムではないことを認識する
本記事で紹介した予約台帳アプリ・システムには、集客システムとしての機能があるものも多いです。
しかし集客システムではないため、「使っていれば自然と顧客が集まる」という誤った認識をしないようにしましょう。
紙の予約台帳に代わって手間を減らし効率を上げるものが予約台帳アプリ・システムであり、集客システムはプラスアルファの機能です。
まとめ
紙の予約台帳に比べ、予約管理にかける労力を削減してくれる予約台帳アプリ・システム。
効率的に予約を入れることができる上、SNSとの連携やキャッシュレスなど、時代の流れに合った機能もたくさんあります。
新システムを導入するのは労力がかかりますが、導入コストが低いシステムや、事前の設定が少なく簡単に始められるシステムも多数。長い目で見れば、早いうちに予約台帳アプリ・システムの導入を検討するのも良いでしょう。
ぜひ企業に合った予約台帳アプリ・システムを見つけ、カットできる労力は削いで、その分サービスの充実や企業の発展に力を入れていってくださいね。