企業が保有するPCやサーバー、ソフトウェアといったIT資産を一元管理する「IT資産管理ツール」。
IT資産管理ツールは、IT資産を可視化し、有効活用するために必須のツールです。
しかし、IT資産管理ツールに関して疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
- IT資産を管理できていないとどういう問題があるの?
- IT資産管理ツールって何があるの?
- IT資産管理ツールを比較するときに見るべきポイントは?
本記事では、上記のような悩みに答えながらおすすめのIT資産管理ツールを厳選して8つご紹介します。
ぜひ自社に合ったIT資産管理ツール選びの参考にしてくださいね。
【比較】IT資産管理ツールおすすめ一覧
最初に、今回ご紹介するIT資産ツールを一覧でご紹介します。
費用や機能を比較しながらチェックしてみてくださいね。
製品名 | 提供形態 | 特徴 | 料金 | 無料トライアル |
マネーフォワードIT管理クラウド | クラウド | 140以上のSaaSを一元管理 | 50IDまで無料、51ID以上 月額300円/ID | あり |
AssetView | オンプレミス/クラウド | 資産管理だけでなくセキュリティ対策も可能な統合ITソリューション | 要問合せ | あり |
MCore | オンプレミス | 高い可用性とスケーラビリティで数百台~数万台規模も対応可能 | 要問合せ | なし |
SKYSEA Client View | オンプレミス | 毎年バージョンアップを続け、わかりやすさと使いやすさが特長 | 要問合せ | あり |
PalletControl | オンプレミス/クラウド | IT資産の全ライフサイクルをトータルサポート | 要問合せ | あり |
SystemSupportbest1 | クラウド | IT資産管理だけでなく運用支援、サポートも充実 | 1ライセンス5,000円~ | あり |
e-Survey+ | オンプレミス | エージェントレスでIT資産管理可能 | 要問合せ | あり |
Snipe-IT | オンプレミス | IT資産管理のために開発されたオープンソースソフトウェア | 無料(OSS) | なし |
【比較】IT資産管理ツールおすすめ8選
ここからは、おすすめのIT資産管理ツールをそれぞれ詳しく紹介していきます。
導入済企業の口コミも載せているので、ぜひ参考にしてくださいね。
マネーフォワード IT管理クラウド| 140以上のSaaSを一元管理
公式サイト:マネーフォワードIT管理クラウド
- 140以上のSaaSと連携し情報を一元管理
- Google Workspaceと連携して認証情報からSaaSへの利用状況を自動検出
- 自動化処理で業務を大幅に効率化。ライセンス管理やアカウント管理も自動化可能
「マネーフォワードIT管理クラウド」は、Microsoft 365などの社内で利用しているSaaSと連携し、ログイン情報や利用状況を可視化・一元管理するIT資産管理ツールです。
多数のSaaSを利用しているがために、都度ログインしないといけないことに不便を感じる人もいるのではないでしょうか。
また、アカウント管理が煩雑になり、整合性がとれなくなることもあります。
マネーフォワードIT管理クラウドを利用すれば、複数のSaaSを一元管理できます。
アカウント検出も自動化できるため、それまでのアカウント管理業務負荷を大幅に低減します。
マネーフォワード IT管理クラウドの口コミ
以前は、各SaaSのログインURLをまとめたスプレッドシートがあり、漏れがないかとか都度確認していて、かなりの時間が掛かっていました。
SaaSの画面の仕様が変わっていたりすると、都度SaaSにログインをし、確認を実施せねばならず、生産性の無い無駄な作業だと感じていました。その点、IT管理クラウドは、管理画面上でSaaS単位で利用しているユーザーを確認できます。
あと、退職者のアラート機能により、退職者のアカウントの残存状況をアラートとして表示してくれたり、またSlackにも通知可能であったりと、削除漏れの防止にも役立っています。
IT管理クラウドの利用により以前のスプレッドシート管理と比べて10分の1程度にまで管理工数が削減できました。
ミクステンド株式会社では、「マネーフォワードIT管理クラウド」の導入後、管理工数が以前の10分の1程度に削減できたようですね。
各SaaSに都度ログインすることなく、管理画面上でSaaS単位で利用しているユーザーを確認できるのは便利ですね。
提供企業 | マネーフォワードi 株式会社 |
提供形態 | クラウド |
料金 | 50IDまで無料、51ID以上 月額300円/ID |
無料トライアル | あり(14日間) |
おすすめ | SaaSを多数利用しており、一元管理したい企業向け |
AssetView|資産管理だけでなくセキュリティ対策も可能
公式サイト:AssetView
- 必要な機能・サービスのみ購入可能、低コストで導入できる
- ライセンス数の追加も柔軟に対応
- オンプレミス、クラウド両方に対応
「AssetView」はIT資産管理だけでなく、PC操作ログ管理、不正PC遮断など、情報漏洩や外部からの攻撃も守る統合ITセキュリティソリューションです。
資産管理だけでなくログやセキュリティ面でも統合管理できるため、トータルコストの削減が期待できます。
また、豊富な機能を備えているだけでなく、必ニーズにあわせて必要な機能のみ導入できるため、スモールスタートが可能、低コストかつ柔軟な導入が実現できます。
提供形態もオンプレミスの「AssetView」、クラウドの「AssetView CLOUD」があり、料金体系も異なりますので、自社にあわせて選択しましょう。
AssetViewの口コミ
ソフトウェアの利用申請が上がってきた際、その内容に利用者のIDやホスト名など、資産管理のキーになる項目が表示されるため、利用者の把握や利用資格確認の際に非常に役に立っています。
確認後、申請のあったソフトウェアが利用できる場合は、通常なら配信タスクを作成もしくは修正すべきところを AssetView の「ユーザー追加列」機能を利用し、既存の配信タスクに対象PCを自動追加させる運用をしています。
この運用により、スムーズに該当者のPCに対してソフトウェアがタスクランチャーで配信されるようになり、非常に少ない手間で利用開始までが完結するようになりました。
「ユーザー追加列」機能によって該当者のPCに対してソフトウェアがタスクランチャーで配信され、利用開始までの手間がぐっと削減されたようですね。
提供企業 | 株式会社ハンモック |
提供形態 | オンプレミス/クラウド |
料金 | 要問合せ |
無料トライアル | あり |
おすすめ | 段階的に機能を導入したい企業向け |
MCore|高い可用性とスケーラビリティ、数百台~数万台規模も対応可能
公式サイト:MCore
- 大規模環境でも対応する高い信頼性とスケーラビリティ
- IT資産管理からセキュリティ対策、コンプライアンス推進までこれ1つで対応可能
- 専用サポートデスク、専用サイトなど充実のサポート
「MCore」は、開発元である住友電工グループが自ら使用するために開発された、IT資産管理・セキュリティ管理統合システムです。
国内外に拠点を持つ住友電工グループ各社で利用されている高い信頼性と、数百台~数万台まで対応できる高いスケーラビリティを備えています。
IT資産管理だけでなく、セキュリティ対策やコンプライアンス推進の機能も備えており、必要な機能をオールインワンで実現。
MCore専用のサポートデスクや情報提供用の専用サイトもあるため、各種サポートも万全です。
MCoreの口コミ
大手物流会社では従来、他社のIT資産管理ツールをオンプレミス環境で全国規模で使用、運用していた。
ソフトウェアの配信やパッチの配信のためにサーバを100台近く必要とする構成で、運用は煩雑になりがちで、サーバのメンテナンスコストなどの運用コストも嵩み、また、ネットワーク負荷のトラブルも多く、大きな課題であった。
そこで、MCoreを導入し、10年以上大きなトラブルも無く1サーバで安定稼働させることに成功している。
さらにデバイス管理を追加し、情報漏洩対策を強化。また、環境をAWSへ移設し、安定して運用されている。今後、操作ログ管理を追加するべく、検討いただいている。
大手物流業の事例では、MCoreの導入後10年以上も大きなトラブル無く1サーバでの安定稼働が可能になっているようですね。
提供企業 | 住友電工情報システム株式会社 |
提供形態 | オンプレミス |
料金 | 要問合せ |
無料トライアル | なし |
おすすめ | IT資産管理からセキュリティ対策、コンプライアンス推進まで一元管理したい企業向け |
SKYSEA Client View| 毎年バージョンアップ、わかりやすさと使いやすさが特長
公式サイト:SKYSEA Client View
- IT資産管理、セキュリティ管理などIT資産を守る機能が充実
- 毎年バージョンアップされており、わかりやすく使いやすい
- 他社製品との連携も豊富
「SKYSEA Client View」は、組織のデータおよびIT資産を守るため、情報セキュリティ対策の強化およびIT資産管理を支援するソフトウェアです。
毎年バージョンアップされており、常に機能追加、性能改善が図られており進化を続けているため、わかりやすく画面構成と使いやすさが特長です。
機能はIT資産管理の他、セキュリティ管理、デバイス管理など日々のIT資産運用を行うための機能が揃っています。
他社製品との連携も豊富にあり、サイバー攻撃対策やウイルス対策などのソフトと連携し、セキュリティをさらに高めることが可能です。
SKYSEA Client Viewの口コミ
「SKYSEA Client View」の効果をもっとも感じるのは、リモート操作を始めるまでの時間の短縮です。
これまでは、PCのIPアドレスを教えてもらい、管理台帳上で検索を行った上でリモート接続するという手順を踏んでいたため、作業開始までに時間がかかっていました。
「SKYSEA Client View」では管理画面上で当該PCがすぐに見つけられ、リモート操作が開始できるので、手早く作業に取りかかれます。
それに加えて、PCの状態を一目で確認できるようになったことも大きいです。
Windowsの更新プログラムはどのバージョンが適用されているのか、導入されているソフトウェアの構成はどうなっているのかといったことが管理機側で確認できるので、原因調査に必要な情報をすぐに入手できます。
「SKYSEA Client View」の導入により、リモート操作を始めるまでの時間短縮に大きな効果を感じているようですね。
これまでの管理台帳による検索と比較すると、非常にスムーズな原因調査が可能になったとのことです。
提供企業 | SKY株式会社 |
提供形態 | オンプレミス |
料金 | 要問合せ |
無料トライアル | あり |
おすすめ | わかりやすさ、使いやすさを重視したい企業向け |
PalletControl|IT資産の全ライフサイクルをトータルサポート
公式サイト:PalletControl
- PCやスマートデバイスなどのIT資産を導入から廃棄までトータルサポート
- 「資産管理」「配布管理」「セキュリティ」「ユーザーサポート」を標準搭載
- オンプレミス、サブスクリプション、クラウドと複数の利用モデルから選択可能。
「PalletControl」は、PCライフサイクルをトータルサポートするIT資産管理ツールです。
「資産管理」はPCの調達から導入・運用、そして廃棄に至るまでまとめて管理。リアルタイム収集機能でPCの状況を常に監視できます。
また、「配布機能」はクライアント端末の環境を自動判別し、ネットワーク負荷を考慮したP2P配信機能や再配布機能など、柔軟性の高さが特長です。
オンプレミス、クラウド両方選べるだけでなく、オンプレミスも買い切りだけでなく利用期間を決めて使えるサブスクリプションも選択可能。企業の利用目的にあわせて選べます。
PalletControlの口コミ
PC管理面については、「PalletControl」の台帳作成やプログラム配布の機能を活用しています。
用途に応じて管理項目をカスタマイズしたオリジナル台帳を作成することもできるので、これまで半日程度費やしていた作業も数分で終わるようになりました。
また、職員一人ひとりのPCにインストールされているソフトウエアやそのバージョン情報を確認する棚卸業務の際にも大いに役立っています。
次に、デバイス管理に関しては、USBメモリの利用に関し、この機に一定のルールが導入されたおかげで、情報漏えい対策やセキュリティ強化の面において、職員のセキュリティ意識向上といった点で確実に効果が出ていると感じています。
引用:導入事例(新潟県)
「PalletControl」の導入後、作業の効率化だけでなく職員のセキュリティ意識向上の面でも効果が出ているようですね。
提供企業 | 株式会社JALインフォテック |
提供形態 | オンプレミス/クラウド |
料金 | 要問合せ |
無料トライアル | あり(30日間) |
おすすめ | IT資産を導入から廃棄までまとめて管理したい企業向け |
System Support best1| IT資産管理だけでなく運用支援、サポートも充実
公式サイト:SystemSupportbest1
- IT資産管理を基本とし、必要なオプションを組み合わせて導入可能
- ワークフローやインシデント管理、ActiveDirectory連携など、運用支援オプションも充実
- 導入前、導入後関わらず専門スタッフが徹底サポート
「System Support best1」(SS1)は、Excel調の画面でIT機器を一元管理するIT資産管理ツールです。
IT資産管理機能だけでなく、ログ収集やデバイス制御などの機能も備えており、必要な機能のみ追加して利用することで導入コスト削減も可能です。
また、PCやデバイスの利用申請・承認に利用できるワークフローや、ActiveDirectoryに登録されているアカウント情報の連携が可能など、運用に役立つオプションがあるのも見逃せません。
導入前から導入後も専用スタッフからのサポートが得られるため、ITリテラシーに詳しくない担当者でも安心です。
SystemSupportbest1の口コミ
年4回ほど更新する必要がある業務用ソフトウェアについて、従来は各拠点の担当者がそれぞれ直接インストール作業をおこなっていたが、SS1のファイル配布機能により離れたところにある端末に対して遠隔で自動インストールできるようになった。
LANに接続されていない持ち出し端末についてはポップアップのみを表示させ、LANにつながったタイミングでインストールを開始させるなど、現場の状況にあった運用もおこなえている。
以前ブラウザが立ち上がらないという障害への対応としてレジストリの設定変更をおこなったときには、従来なら2週間ほどかかっていた作業を、現場担当者の手を借りることなく2日ほどで完了させることができた。
またSS1であれば設定変更対象をグループ・部署単位で簡単に指定できるので、細かな運用をおこなう場合にも役立っている。
これらの作業に対し省力化できたことは、非常に貢献度が高いと感じた。
「System Support best1」導入後、業務用ソフトウェアの定期的な更新や、ブラウザが立ち上がらない障害への対応にかかる時間や労力が特に省略化できたようですね。
提供企業 | 株式会社ディー・オー・エス |
提供形態 | オンプレミス |
料金 | 1ライセンス 5,000円~ |
無料トライアル | あり(30日間) |
おすすめ | 使いやすさとサポート体制を重視したい企業向け |
e-Survey+|エージェントレスでIT資産管理
公式サイト:e-Survey+
- エージェントレス(管理対象端末へのエージェントインストールが不要)
- IT資産管理に特化した機能。シンプルな構成。
- 導入から運用までサポート体制あり
「e-Survey+」は、エージェントレス、非常駐型のIT資産管理ツールです。
各クライアントPCにエージェントをインストールする必要がなく、管理サーバへのインストールのみで運用できる導入のしやすさが特徴です。
主な収集情報はハードウェア情報およびソフトウェア情報であり、ライセンス管理も可能。
無料体験版も利用できるだけでなく、導入から運用までサポートが得られるので安心です。
e-Surver+の口コミ
調達~廃棄まで各部門で入力・管理しているデータベースからe-Survey+にデータを取込むことで、今までの運用を変えることなく、PCライフサイクルに沿った一元管理をe-Survey+で実現。
各パソコンへのソフトウェアインストール情報をスケジューリングすることで自動収集。なにもしなくても正確なソフトウェアライセンス管理が行えるようになった。
人海戦術で行っていたハード・ソフトなどの棚卸業務に掛かっていた人件費が大幅に削減できた。
こちらの企業では、「e-Survey+」の導入によって、ハード・ソフトなどの棚卸業務にかかっていた人件費が大幅削減できたとのことです。
提供企業 | 株式会社ニッポンダイナミックシステムズ |
提供形態 | オンプレミス |
料金 | 要問合せ |
無料トライアル | あり(1か月) |
おすすめ | クライアントPCにエージェントを導入したくない企業向け |
Snipe-IT|IT資産管理のために開発されたオープンソースソフトウェア
公式サイト:Snipe-IT
- 無料のOSS(オープンソースソフトウェア)として公開されている
- 登録できる情報の自由度が高く、IT資産に限らず様々な情報を登録可能
- Webベースのソフトウェアで操作が簡単
「Snipe-IT」は、IT資産管理のために開発されたオープンソースソフトウェアであり、無料で利用できるのが大きな特長です。
登録可能な情報の自由度が高く、プリンタ用紙やインク、ペンなどIT資産限らず事務用品や消耗品なども含めて管理できます。
文字による情報だけでなく画像をアップロードしたり、QRコードを印刷して資産に貼り付けたりできるなど、資産管理しやすい機能が充実しています。
海外製品であるため日本語対応が不十分な箇所はありますが、デージーネット社が独自に作成した日本語のマニュアルも公開されています。
提供企業 | Grokability, Inc |
提供形態 | オンプレミス(オープンソースソフトウェア) |
料金 | 無料 |
無料トライアル | なし |
おすすめ | 導入費用を抑えてIT資産管理ツールを利用したい企業向け |
管理対象となるIT資産は大きく3種類
IT資産に関する情報を収集し、一元管理できるIT資産管理ツール。
IT資産には次のようなものがあります。
種類 | IT資産 | |
1 | OS・ソフトウェア |
|
2 | ハードウェア |
|
3 | 外付けデバイス |
|
これらの情報を管理することにより、IT資産の利用状況が適切に把握できるようになります。
IT資産がきちんと管理できていないと、以下のようなトラブルが起こる可能性があります。
- 誰も使用していないPCがあるにも関わらず、気づかない
- 企業のPCに勝手に使用禁止ソフトウェアがインストールされていた
- 個人所有のUSBメモリが持ち込まれて利用されていた
このような状況をなくしたいなら、IT資産管理ツールの導入がおすすめです。
IT資産管理ツール導入のメリット3つ
IT資産管理ツールを導入してIT資産を一元管理することにより、大きく3つのメリットが得られます。
1.IT資産管理業務の効率化
IT資産管理ツールを導入すれば、IT資産管理業務における以下の作業を効率よく実施できます。
- PCやサーバー、ソフトウェアの情報を自動で収集、一元管理
- PC設定の一括変更
- ソフトウェアアップデートの一括実施
- メンテナンスが必要なPCの自動判別
- ソフトウェアライセンス期限切れのアラート表示
これらの作業を手動で行うと、膨大な手間やコストがかかります。
さらに、企業内で利用するPCが多ければ多いほど負担は増大します。
このように、IT資産管理ツールは、IT資産の管理業務負荷を大幅に低減できます。
2.過剰な資産購入の抑制
IT資産管理ツールによって、企業内のPCやサーバーなどのハードウェア、ソフトウェアの使用状況や所持数を一元管理し、過不足が正確に把握できます。
これにより、適切なタイミングでソフトウェアの購入やライセンスの見直しが可能です。
例えば、ソフトウェアの使用状況がわからず必要以上に購入したり、使用されていないPCをそのままにして放置したり、という状況を防げます。
3.セキュリティ対策
セキュリティ対策は、外部からの脅威から守るだけではありません。
導入しているPCの脆弱性対策や、リスクのあるソフトウェアの起動やUSBメモリなどの外部デバイス制御もセキュリティ対策です。
IT資産管理ツールによって、セキュリティパッチを即座に一括適用したり、リスクのあるソフトウェアの起動を制御したりできます。
さらに、ソフトウェアの不正コピーやライセンス契約違反など、コンプライアンスの順守にも役立ちます。
IT資産管理ツールの比較ポイント4つ
IT資産管理ツールは多種多様にあるため、どれを選べばよいかわからないと思う人も少なくありません。
ここでは、IT資産管理ツールを選ぶ際に見るべきポイントを4つご紹介します。
1.提供形態
IT資産管理ツールの提供形態は主に「オンプレミス型」と「クラウド型」があります。
それぞれのメリット・デメリットは以下のとおりです。
提供形態 | 特徴 | メリット | デメリット |
オンプレミス | 自社にサーバーを置いて運用 |
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クラウド | クラウドサービスを利用 |
|
|
オンプレミスの中には、有料のパッケージソフトの他、無料で公開されているOSSもあります。
オンプレミス、クラウドどちらもメリット、デメリットがあるため、自社にあわせて提供形態を選択しましょう。
2.機能
IT資産管理ツールの主な機能として、以下のようなものがあります。
機能 | 内容 |
台帳管理 | 収集したIT資産情報を一元管理 |
自動情報収集 | ネットワーク上に接続された機器を検索、情報を自動収集 |
ライセンス管理 | ソフトウェアのライセンス利用状況、有効期間などを管理 |
リース・レンタル管理 | ハードウェアのリースやレンタル機器を管理 |
アラート機能 | ライセンス期限切れ、古いバージョンのソフトウェア利用など異常時にアラートメールを送付 |
IT資産管理ツールに備わっている機能の有無は製品によって異なりますので、自社が必要とする機能が備わっているかどうかを確認しておきましょう。
3.対応ソフトウェアやデバイスの範囲
IT資産管理ツールが対応するOSやソフトウェア、デバイスの範囲は異なります。
例えば、見るべきところはPCであればWindowsだけでなくMacも管理可能か、デバイスであればタブレットやスマートフォンも管理可能か、という点です。
企業で複数のハードウェア、デバイスを利用しており、それらも一元管理したい場合は、対応範囲も確認しておく必要があります。
4.サポート体制
IT資産管理ツールを導入したものの、うまく利用できないようでは意味がありません。
特にクラウドサービスの場合は、ベンダーに問い合わせて操作方法やトラブル対応を支援してもらう必要もあります。
OSSの場合は、無料で利用できる代わりに、十分なサポートが得られないというデメリットがあります。
利用するツールに十分なサポートが得られることを確認しておきましょう。
まとめ:IT資産管理ツールを活用してセキュリティを強化しよう
IT資産管理ツールを活用することで、企業がもつIT資産の管理を効率化し、無駄なコストを削減することができます。
IT資産管理ツールにはセキュリティ対策機能が備わっているものもあり、ソフトウェアの脆弱性対応や情報漏洩対策にも有効です。
ツールによって提供形態や費用が異なるので、本記事で違いをしっかり確認しておきましょう。
機能、特徴を比較しながら自社に合ったIT資産管理ツールを選んでくださいね。