予算管理のために必要となる膨大なデータをエクセルで管理していると、
「前任から引き継いだデータを何から整理すればいいか見当がつかない…」
「数値をタイムリーに把握したいのにキャッチアップできない…」
などと、手を煩わせている方も多いのではないでしょうか。
こうしたお悩みを解決するには「予算管理システム」の導入がおすすめ。
本記事では、おすすめの予算管理システムを各特徴を比較しながら6つ紹介します。
導入メリットや選定ポイントも詳しく解説するので、予算管理に悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。
【比較】おすすめの予算管理システム6選
ここからは、おすすめの予算管理システムを厳選して6つ紹介します。
各システムの特徴を比較しながら、どんな企業に特におすすめかも解説するのでぜひ参考にしてみてください。
BizForecast | システムとエクセルの「いいとこ取り」ができる
公式HP:BizForecast
- エクセルとシステムのいいとこ取り
- 外部システムとのデータ連携
- 海外拠点からの情報入力・集計も可能
「BizForecast」は、「活Excel」をテーマにエクセルとシステムの長所を融合した運用ができる予算管理システムです。
エクセルでのメリットである入力操作の容易性やワークシート関数、グラフチャートなどの機能を搭載しています。
エクセルのメリットを活かしつつ、データベースによる一元管理、他システムからの連携機能を利用したデータ反映ができ属人化を防げます。
多言語対応なので、海外拠点からの情報収集が必要な場合にも対応できます。
グローバル展開をしている企業、今後グローバル展開を検討している企業でも導入可能でしょう。
エクセルからシステムへの移行による、操作性の違いに不安のある企業に特におすすめです。
提供企業 | プライマル株式会社 |
料金プラン | 3ユーザー50,000円〜/月額(年額払いプランの場合) |
無料トライアル | 要問合せ |
特におすすめ | エクセルとシステムのメリットをいいとこ取りしたい企業 |
Sactona(サクトナ)| Automation機能で生産性アップ
公式HP:Sactona
- データ送信と同時に各種データが自動生成される「Automation機能」が標準装備
- 小規模から大規模まで対応可能
- Microsoft製品との高い親和性
「Sactona(サクトナ)」は、「Automation機能」が標準装備されている点が大きな魅力。
Automation機能により、入力フォームからのデータ送信と同時に外貨換算、単純合算データなどが自動生成されます。
単純定型業務が自動化されるため、原因分析などのクリエイティブ作業に時間を使うことができます。
単純作業を脱することで、従業員のモチベーションアップにもつながりますね。
また、10ユーザーの小規模利用から1000ユーザーを超える大規模利用まで柔軟に対応可能です。
導入後の事業規模拡大にも柔軟に対応できるのは大きな魅力のひとつです。
システムを導入したからには、効率を上げたいという企業に特におすすめです。
提供企業 | アウトルックコンサルティング株式会社 |
料金プラン | 要問合せ |
無料トライアル | 要問合せ |
特におすすめ | 単純提携業務を排除し効率を上げたい企業 |
Loglass | タイムマシン機能でミスも怖くない
公式HP:Loglass
- 「タイムマシン機能」搭載で変更点が可視化
- コメント機能で円滑なコミュニケーション可能
- 意思決定に必要な情報をすべて一元管理
「Loglass」は、2019年設立の株式会社ログラスが提供している予算管理システム。
フレキシブルで手厚いサポートと優れた操作性が強みです。
Loglassには「タイムマシン機能」が備わっており、各部門から提出されたデータに対しての変更点が可視化されます。
これにより、いつ、どこでミスが発生したのかも瞬時に判別することができ、スピーディーな対応が可能です。
ひとつの入力ミスが全体に大きな影響を与えてしまうので、ミスを早くリカバリーできるのは安心ですね。
また、Loglass上でコメントのやり取り・保管が可能で円滑なコミュニケーションがはかれます。
簡単な操作でマスタ管理が可能なのも魅力のひとつ。
突発的な組織再編や、管理会計のルール変更にもフレキシブルに対応できます。
さらに、代理店ではなく同社が直接サポート体制を整えている点もおすすめポイントです。
導入後に使用者のストレス軽減へつながるでしょう。
先手を打つためにスピーディーな業績分析をしたい企業に特におすすめです。
提供企業 | 株式会社ログラス |
料金プラン | 要問合せ |
無料トライアル | 要問合せ |
特におすすめ | スピーディーな業績分析をしたい企業 |
fusion_place | ユーザー目線で安心・安全に運用可能
公式HP:fusion_place
- 監視やバックアップなどの安全な運用管理
- ライセンスフリーで運用スタート可能
- ユーザー設計に優れメンテナンスフリー
「fucion_place」は、予算管理システムには珍しく、無料版や1か月試用版のラインナップを搭載。
実際に使用して納得してから本格導入できます。
クラウドとオンプレミス双方に対応しており、クラウド基盤はAWSを採用しておりセキュリティも万全。
運用監視、リカバリー、バージョンアップ対応などに対応し情報システム部門の負荷も軽減されます。
部署や勘定科目の追廃に伴う修正は、エクセル作成すると修正作業の時間が奪われてしまいがちです。
しかし「fucion_place」では部署や勘定科目の追廃が、レイアウトに自動的に反映されメンテナンスフリーです。
ユーザー目線で設計されており、導入後に安心して使用することができそうですね。
安心・堅実にシステムを導入したい企業に特におすすめです。
提供企業 | 株式会社フュージョンズ |
料金プラン |
|
無料トライアル | あり |
特におすすめ | ライセンスフリーで運用開始し、安心・堅実にシステムを導入したい企業 |
Manageboard | クラウド会計とワンクリックで連携可能
公式HP:Manageboard
- 複式簿記の原理からPL/BS/CFが自動連動
- クラウド会計ソフトとの相性◎
- タグによる多軸分析が可能
会計システムのマネーフォワードグループにジョインした、株式会社ナレッジラボが提供しているシステム。
API連携に優れ、マネーフォワードクラウド会計やfreee会計などのクラウド会計とワンクリックで連携可能です。
財務部分の会計連携だけではなく、非財務データにおいての業績分析機能も充実しています。
例えば、部門、取引先、商品、プロジェクトなどの集計軸をタグとして設定し、事業ごとに分析したい軸が違っていても多角的に業績分析を実施できます。
周辺システムと連携ができると分析の幅が広がりますね。
既存システムと連動させながら業績分析を実施したい企業に特におすすめです。
提供企業 | 株式会社ナレッジラボ |
料金プラン | 要問合せ |
無料トライアル | 要問合せ |
特におすすめ | 既存システムと連動させながら業績分析を実施したい企業 |
BOARD(ボード)| モバイル対応でどこでも作業可能
公式HP:BOARD(ボード)
- リーズナブルな料金設定
- モバイル対応で場所を問わず作業可能
- 優れたUIで簡単操作
月額980円から導入可能で無料トライアルも用意がされている「BOARD(ボード)」。
UIに優れ、直感的に操作・分析が可能なので専門家に頼らず自社内の担当者でスピーディーな対応ができます。
モバイルなど様々なデバイスから操作可能なのでリモートワークも活用しやすいのもメリット。
予算管理にかかる費用を抑えたいベンチャー企業や中小企業に特におすすめです。
提供企業 | BOARD Japan株式会社 |
料金プラン | 980円〜/月 |
無料トライアル | あり(30日間) |
特におすすめ | 予算管理にかかる費用を抑えたいベンチャー企業や中小企業 |
そもそも予算管理システムとは
予算管理システムとは、企業・部署が設定した予算と実績を効率的に管理・分析できるシステム。
数値目標のプロセス管理や時代に合ったスピーディーな経営戦略のために予算管理は重要な役割を担っています。
しかし予算管理をいまだエクセルで行っている企業が多いのも現状。
エクセルで予算管理をしていると、データ収集に人的工数が割かれ手作業も多くなり、ヒューマンエラーが多々生じてしまいます。
また、部署ごとの予算編成や日々の業績の数値管理など、現状把握だけでも膨大な時間を要します。
予算管理システムを活用すれば、タイムリーに必要数値や項目が可視化され、業績分析にリソースを割けるようになります。
予算編成のプランニングやKPI設定、重要指標のモニタリングなど予算管理に必要な業務を一元管理できるのが予算管理システムです。
予算管理システムの導入メリット4つ
予算管理システムを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的には以下の4つです。
- 情報収集・分析の効率化
- リアルタイムのモニタリング
- 予算の精度向上
- セキュリティの強化
それぞれ詳しく解説しますね。
1.情報収集・分析の効率化
予算管理システムを導入すると、在庫数値や売上げ数値、研究開発費といった各部門の必要数値を統一されたデータベースで情報収集することができます。
営業や開発部門など各部門のデータをエクセルで収集する場合、配布や回収、統合作業が必要になります。
さらに未提出部門の把握や催促、統合も担当者が属人的に業務を行うので、統合漏れや誤ったデータの上書きなどヒューマンエラーも起きてしまいます。
しかし、予算管理システムを導入すると、データの一元管理により「未提出部門の把握」や「予実の部署・組織ごとの状況」などを簡単に管理できます。
会計システムなどの周辺データへの入力を自動化させ、属人化を防ぐことで業務効率化もはかれます。
2.リアルタイムのモニタリング
予算管理システムを導入すると、リアルタイムのモニタリングにより、スピーディーな経営判断を下すことが可能です。
経営判断に必要なデータは、多様な軸での収集・分析が必要となります。
エクセルでの管理だと収集や数値の更新に時間を要し、リアルタイムに必要数値を可視化させることができません。
一方で、予算管理システムではデータの入力をすると、実績レポートなどがリアルタイムに更新されます。
データの集計・処理をしなくても都度情報がアップデートされるので、スピーディーな経営判断をすることが可能になります。
また、世界情勢の変化による原材料高騰や、新型コロナウイルスなどの要因で予算の再編成が必要なこともあるでしょう。
予算管理システムを活用すれば、期中の予算再編成もスピーディーに実施できますよ。
3.予算の精度向上
事業部が更新した見込み値を自動収集し、着地予測の精度を向上できるのも予算管理システムのメリット。
予算と実績の着地予測を行うには、ヒト・モノ・カネの経営資源の様々な数値指標から判断しなければなりません。
予算管理システムでは、多様な目標値の数値が共有され、現状が可視化されるのでどの数値が重要指標なのかリアルタイムで分析することができます。
適切なKPIを設定し、注力数値を把握することで着地予測の精度向上につながります。
4.セキュリティの強化
予算管理システムを導入することで、セキュリティの強化がはかれます。
情報共有をエクセルで管理すると、部門ごとの管理体制、メールでの情報の受け渡しにより情報漏洩のリスクがあります。
共有フォルダやクラウドで情報管理する場合でも、権限の設定ミスや不正持ち出しといったリスクがあります。
予算管理においては、機密性の高い情報を扱うため、より強固なセキュリティ対策が必要です。
予算管理システムでは、サービス提供事業者であるベンダーが、システムのアップデート、サーバーの管理を行うことで、統一的なセキュリティ対策が可能です。
予算管理システムの選定ポイント3つ
それではどのような予算管理システムを導入すればいいのでしょうか。
予算管理システムの選定にあたっては
- 現在の運用からの移行がスムーズにできるか
- 複数の予算編成やシミュレーション機能が備わっているか
- サポート体制が整っているか
の3つが大切です。それぞれ解説していきます。
1.現在の運用からの移行がスムーズにできるか
予算管理システムを導入していない企業の場合、予算管理に関するこれまでのデータがエクセルに蓄積されているケースが多いでしょう。
このため既存のデータをシステムにスムーズに移行できるのかは重要なポイントです。
エクセルファイルのインポート機能など、スムーズにデータ移行できる機能があるか確認しましょう。
会計データなど既存の周辺システムとの連携が可能なサービスもあります。
どのシステムで連携が必要かを事前にチェックしておくと良いですね。
また、システム導入後に運用・定着しやすいかも重要な選定基準となります。
入力手順や運用フローを新たに覚える手間が軽減できる、エクセルでの使い勝手に近しい予算管理システムもありますよ。
2.複数の予算編成やシミュレーション機能が備わっているか
予算管理の分析では、売上や費用、設備投資、人的資源など、総合的な情報から見極める必要があります。
単一の予算編成で様々な要因を分析することは非常に困難です。
材料費や為替の変動などの外部要因でも日々数値は変化するので、複数のシミュレーションが実施できるかは必ずチェックしましょう。
3.サポート体制が整っているか
システム導入前後のサポート体制を確認しておきましょう。
予算管理システムの導入時には提案依頼書の作成や要件定義を行う必要があります。
管理部門、営業部門、生産部門など多数の項目や数値を要件定義するため、範囲も広く情報も複雑です。
予算管理システムの中には導入コンサルタントがサポートしてくれるサービスもあり、導入に不安のある企業も安心です。ただ、
- ベンダーではなく代理店が導入やサポートを実施するため、代理店によってサポートの質にばらつきがある
- 導入コンサルタントの熟練度によってサポート内容に差が出てしまう
といった場合もあるので注意しましょう。
サポートの手法、範囲、期間、誰が実施するのかなどを確認しておくとより安心です。
まとめ:予算管理システム導入で最適な経営判断を!
予算管理においては、ヒト・モノ・カネなど多岐に渡る要因を収集、分析する必要があります。
世界情勢や新型コロナウイルスなどの外部要因も日々変化が激しく、適切な予算管理を行うことは容易ではありません。
予算管理システムの導入は、変化の激しい時代において適切な経営判断の大きな手助けとなります。
本記事を参考にぜひ自社に合った予算管理システムを導入してくださいね。