働き方改革が推奨されている今、業務効率化や生産性向上の観点からも「生産管理システム」を導入する企業が増えています。
しかし、導入にあたって
「生産管理システムって具体的にはどんなシステム?」
「生産管理システムを導入するメリットは?」
こんな疑問をお持ちではないですか?
本記事では、creive編集部で厳選したおすすめの生産管理システムを6つ紹介します。
記事後半では、生産管理システムのメリットや注意点、失敗しない選び方も解説するので、導入を検討している方はぜひ参考にしてくださいね。
【比較】おすすめの生産管理システム6選
多数のシステムを徹底比較した上で厳選した、おすすめの生産管理システムを6つご紹介します。
生産管理システムと一口にいっても、特徴、導入形態、料金など様々。
違いを比較しながら紹介するので、ぜひ自社の導入目的に合ったシステムを検討してください。
TECHS-S
(公式HP:https://techs-s.com/product)
- 個別受注型の製造業向けに開発されたシステム
- 部品マスタの事前登録なしで運用でき、短期間で導入可能
- 事務作業の負担を軽減し、利益体質強化を目指せる
TECHS-Sは個別受注型の機械や装置を扱っている、中小企業向けに開発された生産管理システムです。
データを一元化することで、正確な原価予測が可能となり、見積精度の向上がアップします。さらに過去の類似原価を参照し、スピーディーに正確な見積の作成ができ、競合他社に営業力で差を付けることができます。
TECHS-Sの口コミ
資材の受入の効率化を図るため、バーコードリーダーも導入しました。
従来、部品の入荷は、1人が型番を読み上げ、もう1人がチェックするという2人体制で行っており、大変工数がかかっていました。現在は、仕入先から届いた現品票をバーコードリーダーでスキャンするだけで、即座に『TECHS-S』に反映されるため、1人で簡単に処理が行えるようになりました。その結果、1か月あたり60時間もの工数を削減できました。
その他基本情報
提供企業 | 株式会社テクノア |
料金プラン | 要問合せ |
主な機能 |
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おすすめユーザー層 | 個別受注を行っている中小企業 |
TECHS-BK
(公式HP:https://www.techs-s.com/product-bk)
- 多品種少量型の製造業向けに開発されたシステム
- 図面検索機能で、スピーディーに過去図面を参照できる
- 事務作業の負担を軽減し、利益体質強化を目指せる
TECHS-BKは多品種少量型の部品を扱っている中小企業に向けて開発された生産管理システムです。
受注から売上までの情報を一元管理し、誰でも進捗状況をリアルタイムに把握できます。
煩雑な事務作業の負担を軽減し、新規顧客の獲得や製品開発などの業務に集中できる環境を構築することで、利益率改善につながります。
TECHS-BKの口コミ
TECHSによる情報の一元管理で、工場間での情報共有が実現できました。
進捗の見える化で、年100時間の進捗確認工数を削減できました。
以前は、進捗確認のために現場を走り回っていましたが、今は事務所にいながら進捗が確認できます。さらに、お客様からの納期の問合せにもすぐに回答できるようになり、納期の繰り上げや仕様変更などのご要望にも対応できるようになりました。
(引用:導入事例(熊谷工業株式会社))
その他基本情報
提供企業 | 株式会社テクノア |
料金プラン | 要問合せ |
主な機能 |
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おすすめユーザー層 | 多品種、少量型の部品を扱っている中小企業 |
iDempiere(アイデンピエレ)
(公式HP:https://www.compiere-distribution-lab.net/idempiere-lab/)
- 指定環境で利用すればライセンス料が無料
- 多言語対応、多通貨対応
- 必要な機能を組み合わせ、自社に最適なシステムを構築することが可能
iDempiere(アイデンピエレ)は生産業務に関する機能(購買管理、在庫管理、販売管理、生産管理、会計管理、顧客管理)が実装されているオープンソース(※)のERP。
オープンソースのためライセンス料は無料で、低コストで導入したい企業にも最適です。
無料の出張セミナーや相談会、さらに有償で基本操作やカスタマイズ方法を学べるトレーニング講座も行っているため、ITスキルに不安がある企業でも安心して導入できます。
(※)オープンソースとはソフトウェアを構成しているソースコードを無償で一般公開すること。誰でも自由にソフトウェアの改良・再配布ができる。
その他基本情報
提供企業 | 株式会社ネオシステム |
料金プラン | 0円 |
主な機能 |
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おすすめユーザー層 | 低コストかつ多言語多通貨のシステムを導入したい企業 |
FutureStage
(公式HP:https://www.hitachi-systems.com/ind/fs/)
- 製造業、卸売業、小売業に特化した生産管理システム
- 外部システムとの連携を柔軟に対応
- 導入から運用まで充実したサポートを受けられる
FutureStageは、生産管理と販売管理に特化した生産管理システムです。
「製造業向け」「卸売業向け」「小売業向け」の3業種ごとのパッケージが用意されているため、自社に最適なシステムを選ぶことができます。
FutureStageの口コミ
まず、システム内部に一元管理されたデータをユーザーが自由に出力できるようになったことで、JISなどの標準化団体に提出する証憑作成は、2日から半日に短縮されました。
売り上げや受注残、在庫などの経営数字もタイムリーに把握できるようになり、営業所の営業進捗状況の正確な把握や、顧客問い合わせへの迅速な対応を実現しています。
(引用:導入事例(株式会社藤井合⾦製作所))
その他基本情報
提供企業 | 株式会社日立システムズ |
料金プラン | 要問合せ |
主な機能 |
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おすすめユーザー層 | 製造、卸売、小売、それぞれにフィットするパッケージを使いたい企業 |
GoQSystem
(公式HP:https://goqsystem.com/)
- 通販店舗運営に特化した生産管理システム
- 直感的に操作できるシンプルなデザイン
- 月額15,000円から低コストで導入可能
GoQSystemは通販業務に特化した、生産管理システムです。
楽天市場をはじめAmazon、Yahoo!ショッピング、PayPayモールなど多数のモールに対応。
各モールの受注管理、在庫管理、売上管理を1つのシステムで行うことができます。
単純作業になりがちな受注業務の80%を自動化し、人為的ミスの削減、クレームの減少、人件費の削減を実現できます。
GoQSystemの口コミ
楽天、Yahoo!、Amazonを運営するなかで、一元管理を導入していませんでした。それぞれのモールで受注、出荷、在庫管理の業務をしていました。
GoQSystemを導入し一元管理することでこれまで煩雑だった業務が効率化できました。更に、弊社用にカスタマイズをしていただき、プロダクトキーをEメールで送れるようになったので出荷業務、在庫管理がゼロになりました。
受注、出荷業務にかかる時間を半分以上カットすることができ助かっています。
(引用:導入事例(freee株式会社))
その他基本情報
提供企業 | 株式会社GoQSystem |
料金プラン |
※追加オプションは公式HP参照 |
主な機能 |
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おすすめユーザー層 | 通販業務を効率化し、売上アップにつなげたい企業 |
AMMIC/Net
(公式HP:https://www.ammic.co.jp/product/netp/)
- 製造業に必要な機能(生産管理・原価管理・販売管理・購買管理)を備えたシステム
- 導入後も製造業の実務経験があるコンサルタントよりサポートが受けられる
- 取引先との連携も可能で、生産活動全体の効率化が可能
AMMICは日本製の製造業に特化したERPパッケージです。
小中規模の企業から大企業まで多くの製造業への導入実績があります。
導入支援はもちろん、保守運用メンテナンスや、バージョンアップ対応などのアフターフォローが充実しており安心して導入することができます。
定期的にユーザー向けに開催される懇親会を通して、最新の業界動向や同業他社との情報交換ができるのもメリットです。
AMMICの口コミ
現在は生産計画に対する進捗がリアルタイムで把握できます。営業部門と生産管理部門の間でも円滑に業務が回るようになりました。
生産量は1.5倍に増え、1日当たりの生産品目も増えましたが、逆に業務のミスは減り非常に効果があったと思います。
(引用:導入事例(株式会社タイカ))
その他基本情報
提供企業 | 株式会社 アミック |
料金プラン | 要問合せ |
主な機能 |
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おすすめユーザー層 | 複数工場の購買・製造・搬送・品質を1つのシステムで管理したい企業 |
そもそも生産管理システムとは?分かりやすく解説
生産管理システムとは、製造業における納期・在庫・工程・原価などを一元管理するシステム。
生産管理システムを導入していない企業では、納期や在庫、原価の面で下記のような課題が発生します。
【製造業で発生する様々な課題】
- 納期の問い合わせ対応に時間を有する
- 営業と製造現場の情報共有が不十分で現在の進捗状況がリアルタイムで把握できず在庫管理がうまくいかない
- 生産・在庫管理がリアルタイムで確認できずに余剰在庫もしくは在庫不足が多発してしまう
- 原価計算が複雑で正確な原価管理ができず、見積精度が悪くなり利益率が向上しない
これらの課題は、生産管理システムを導入して必要な情報を1つのシステムで一元管理することで解決できますよ。
続いて、生産管理システム導入のメリットについて詳しく説明しますね。
生産管理システム導入のメリット5つ
生産管理システム導入のメリットは大きく分けて5つあります。
- 納期の短縮
- 不良率の改善
- 生産・在庫の過不足の改善
- 現場の業務効率化
- 利益率の改善
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.納期の短縮
生産管理システムで情報を一元管理することで、案件の進捗状況がリアルタイムで把握できます。
在庫や人員の過不足も可視化され、納期遅れを防げるだけでなく納期の短縮にもつながります。
2.品質の向上
生産管理システムを活用すると、不良率(生産過程において欠陥品が生じてしまう割合)を細かな工程ごとに可視化できます。
これによって不良品が発生した原因を究明しやすくなります。
不良品発生の原因が明確になれば再発防止策が立てられるので、不良率が改善されて品質の向上につながります。
3.生産・在庫の過不足の改善
生産や在庫の過不足を改善できるのも、生産管理システム導入の大きなメリット。
在庫不足になると品切れや急な注文に対応できなくなる一方、過剰在庫になると維持費用の増加や、廉価販売や廃棄となり収益悪化の原因になります。
生産管理システムでは、リアルタイムに正確な生産や在庫の情報を把握できるため、適切な在庫を保有できます。
4.現場の業務効率化
生産管理システムによっては、煩雑な事務作業を自動化できる機能を備えています。
また情報を1つのシステムで一元管理すれば、二重入力の手間が省け、業務効率化や人為的ミス防止につながります。
5.利益率の改善
生産管理システムでは、製造原価をリアルタイムで正確に把握することができます。
製造業の赤字の原因の1つに、見積精度の低さがあります。
正確な原価把握によってスピーディーに正確な見積もりを算出することが可能になり、利益率の改善につながります。
生産管理システム導入の注意点2つ
生産管理システム導入には注意点もあります。注意点も把握した上で導入を検討しましょう。
導入の注意点は主に下記の2点です。
- 導入目的を明確にしないと費用対効果が得られない
- 社員への教育が必要
1.導入目的を明確にしないと費用対効果が得られない
生産管理システムを導入しただけでは効果を得られません。
導入を検討する際は、以下のポイントを確認してください。
- 自社の解決したい課題を洗い出す
- 課題解決のためにどのような機能を使うか明確にする
- ランニングコストが費用対効果に見合うか
生産管理システムは費用や機能も様々なため、目的に合ったシステムを選べるよう事前にシステム導入の目的を明確にしましょう。
2.社員への教育が必要
生産管理システムを導入したあと、運用を定着させるためには社員への教育が必要です。
具体的には業務フローの変更、マニュアル整備、システムの操作説明などを行い、システムを利用できる環境を整えます。
生産管理システムの導入が特におすすめな企業
メリットや注意点を解説しましたが、具体的にどのような企業が生産管理システムを導入すべきかご紹介します。
生産・在庫管理ができてきない企業
生産・在庫管理ができていないと利益に直接影響します。
生産量は昨年の販売実績や需要の予測などに基づいて販売計画を立てた上で、決定されます。
しかし、情報の共有ができていないと正確な販売計画が立てられず在庫の過不足が生じます。
生産管理システムではリアルタイムで正確なデータを把握できるため、生産・在庫管理の助けとなります。
生産・在庫管理に問題を抱えている場合には、なるべく早めに生産管理システムを導入した方が良いでしょう。
不良品の特定ができていない企業
不良品は顧客の満足度を下げ、利益率の改悪にもつながります。
しかし複雑な工程であればあるほど、その原因究明が難しく根本改善になっていない場合が多くあります。
不良率がなかなか改善しない場合は生産管理システムを導入し、不良品の発生原因を分析することで利益改善を目指せます。
事務作業に時間をとられ人手不足な企業
手作業での原価計算、発注依頼、作業指示、見積作成などの事務作業は非効率かつ人為的ミスにつながります。
また繁忙期や人手不足の企業では、事務員だけでなくベテラン社員も手伝い、本業である営業活動や製品開発に力を入れられないという問題も発生します。
生産管理システムでは事務作業の効率化が見込めるため、人手不足が大きな課題になっている場合にも導入を強くおすすめしたいです。
まとめ
生産管理システムの導入によって、情報を二重で入力する手間が省け、リアルタイムのデータを把握できるようになり、生産性向上や業務効率化につながります。
生産管理システムを上手く活用することで収益アップも十分見込めます。
ぜひこの記事を参考にして、自社に最適な生産管理システムを導入してくださいね!