「動画配信」は、YouTubeをはじめ趣味で楽しむツールとしても人気が高いですが、ビジネスにおいても様々な場面で活用することができます。
企業における動画配信システム導入事例は増え続けており、現在では様々な動画配信システムが販売されています。
企業で動画配信を検討する際に知ってほしいのは、動画配信システム=YouTubeとは限らないということ。
YouTubeは確かに広い意味で動画配信システムの1つと言えますが、
「限られた視聴者だけに届けたい」
「動画配信後のデータ解析をしたい」
といった要望に応えるためには、法人向けの動画配信システムがおすすめです。
そこで本記事では、多数のシステムを徹底比較した上で厳選したおすすめの動画配信システムを紹介します。
「動画配信システムとYouTubeの違い」や「失敗しない動画配信システムの選び方」も解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
【比較】おすすめ動画配信システム5選
creive編集部で厳選したおすすめの動画配信システムを5つご紹介します。
各特徴を比較しながら紹介するのでぜひ導入時の参考にしてくださいね!
①UIshare(ユーアイシェア)|豊富な機能と手厚いサポート
公式サイト:UIshare
- スムーズな導入
- 充実の機能
- サポート体制の手厚さ
UIshareは、コンテンツ配信はもちろん、ライブ配信やデータの共有も可能という多機能な動画配信システムです。
テストやアンケート機能も付いているため、研修の振り返りやセミナー時のフィードバックも簡単。企業に合わせて様々な使い方が可能です。
初期費用0円かつ即日導入可能のため、導入のハードルが低いのも魅力。
運用後までサポート体制が整っている上、マニュアルも準備されていますよ。
運営会社 | 株式会社ユイコモンズ |
料金体系 |
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配信形態 |
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無料トライアル | あり(7日間) |
特徴 | 豊富な機能と手厚いサポート |
②One Stream|使いやすく初心者におすすめ
公式サイト:One Stream
- 専門知識は必要なし
- 様々な機能がオールインワン
- シンプルな操作性
One Streamは、初心者にも使いやすい動画配信システム。
動画をアップロードするだけでサイトができるため、専門知識がなくても大丈夫です。
もちろん導入時のサポートもあるので安心ですね。
使い方は簡単なのに、機能が豊富なのも嬉しいポイント。
動画のプレイリスト管理やコメント機能、さらに視聴状況の分析データも標準搭載で、動画管理がしやすいのが大きなメリットです。
運営会社 | 株式会社ルートチーム |
料金体系 |
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配信形態 | オンデマンド配信 |
無料トライアル | あり(30日間) |
特徴 | 初心者におすすめの使いやすさ |
③millvi(ミルビィ)|必要な機能を過不足なくカスタマイズ可能
公式サイト:millvi
- カスタマイズのしやすさ
- セキリュティの高さ
- 成果が出るまでサポート
millviは700社以上の企業で導入されている動画配信システム。
多様な機能の中から企業ごとに必要なものをカスタマイズして使うことができます。
いずれもセキリュティ面がしっかりしているので安心です。
サポート体制が充実しているのも大きなポイント。
成果が出るまでサポートを受けられる体制が整っているだけでなく、動画の作成やライブ配信についてなど、細かなサポートも受けられます。
運営会社 | 株式会社エビリー |
料金体系 |
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配信形態 |
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無料トライアル | あり(30日間) |
特徴 | 必要な機能を過不足なくカスタマイズ可能 |
④メガDOGA|視聴会員数に制限なし
- 企業に合わせた柔軟なプラン
- 導入後も万全なサポート体制
- 視聴会員数は無制限
メガDOGAには、企業に合わせたプランニングができるという大きな特徴があります。
動画配信だけでなくWebサイトの構築やシステム開発まで対応しているので、必要なサポートをまとめて受けることができますよ。
会員限定で動画を配信するシステムですが、この視聴会員数に制限がないのもメガDOGAならでは。
疑問点が出てきたら、いつでもチャットで質問できるサポート体制も整っています。
運営会社 | 株式会社カテノイド |
料金体系 |
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配信形態 | オンデマンド配信 ※ライブ配信はKollus Liveを使用 |
無料トライアル | あり(30日間) |
特徴 | 視聴会員数に制限なし |
⑤BizLive(ビズライブ)|クオリティの高いライブ配信を実現できる
- 初心者にも使いやすい
- 行き届いた演出
- 万全の配信サポート
企業が準備するものは資料と構想のみで、配信に関わる全てを担う「BizLive」。
基本パックには配信に必要な機材やその設営、台本作成や当日のオペレーション等のきめ細かなサポートが含まれています。
初めてライブ配信を行う場合も安心ですね。
事前の打ち合わせをしっかり行うので、配信のイメージに合わせた演出も可能。
配信後のアクセス状況解析やアンケート回収にも対応しています。
クオリティの高いライブ配信を実現したい企業におすすめですよ。
運営会社 | 木村情報技術株式会社 |
料金体系 | 要問合せ |
配信形態 | ライブ配信 ※アーカイブ配信あり |
無料トライアル | なし |
特徴 | クオリティの高いライブ配信を実現 |
動画配信システムの配信方法:オンデマンド配信・ライブ配信
動画配信システムとは、その名の通りインターネットを通して動画を配信するシステムのことです。
多くは特定の組織内で使われる動画、あるいは特定の視聴者を対象とした動画に関するシステムを指し、YouTubeなど不特定多数が見るものとは区別されることが多いです。
動画の配信方法には、大きく分けてオンデマンド配信(コンテンツ配信)とライブ配信の2種類があります。違いを詳しく解説していきますね。
オンデマンド配信(コンテンツ配信)
オンデマンド配信(コンテンツ配信)とは、あらかじめ動画コンテンツをインターネット上にアップロードしておき、視聴者がインターネットに接続して視聴する形式です。
- 事前に撮影できるため、撮り直しが可能
- 好きな場所、好きな時間に再生できる
という点がメリットです。
オンデマンド配信(コンテンツ配信)には、視聴者が端末に動画をダウンロードする「ダウンロード形式」と端末には動画が残らない「ストリーミング形式」があります。
ライブ配信
ライブ配信とは、インターネットを通じ、リアルタイムで動画配信を行う形式です。視聴者は決まった時間に参加しなければなりませんが、
- 双方向のコミュニケーションがとれる
- 事前の編集作業が不要
というメリットがあります。
動画配信システムには「オンデマンド配信(コンテンツ配信)」と「ライブ配信」どちらかに特化したものや、両方に対応しているものがあるので、用途に合わせて選んでください。
動画配信システムとYouTubeの違い3つ
子どもから大人まで多くの人になじみがある動画配信サービス「YouTube」。
YouTubeと動画配信システムは厳密には区別されることが多いですが、その大きな違いは
- コスト
- セキュリティ面
- 権限がどこにあるか
の3点です。
1.コスト | 2.セキュリティ面 | 3.ルール設定の権限 | |
YouTube | 無料 | 不安あり (機密情報の公開はNG) |
YouTubeにある |
法人向け動画配信システム | 有料 | 安全性が高い (暗号化配信やストリーミング配信が可能) |
企業側にある |
それぞれについて詳しく説明しますね。
①コストの違い
YouTubeは個人で利用する場合はもちろん、企業が利用する場合であっても無料で使用できます。
それに対して、動画配信システムはほとんどの場合有料です。
選ぶシステムによって値段は大きく変わりますが、導入費用や月額費用がかかるケースが多いです。
②セキュリティ面の違い
動画配信システムとYouTubeでは、セキュリティ面にも大きな違いがあります。
YouTubeは不特定多数が自由に視聴できるシステムであるため、機密情報を載せることはできません。
例え限定公開の機能を付けたとしても、公開用のURLを知っていれば誰でも動画を視聴できてしまいます。このため、社内での情報共有や対象者を絞った動画配信を目的とする場合には向いていません。
一方で動画配信システムの場合はセキュリティ面の安全性が高いです。
動画を暗号化して配信したり、端末にデータが残らないストリーミング形式の配信ができたりと様々な機能が備わっています。
③権限の違い
YouTubeを利用する場合、ルール設定の権限はYouTubeにあります。
対象者を限定した動画配信や有料動画の配信はできませんし、広告の有無を設定することもできません。
あくまでも「YouTubeのコンテンツの1つ」という位置づけであり、自社サイトの1つとして扱うことはできません。
しかし動画配信システムの場合、作成したサイトは企業ごとに細かいルール設定が可能です。
自社サイトの1つとして運営できるため、選ぶシステム次第では独自に広告の設定方法を決めることもできますし、有料での動画配信も可能です。
ビジネス利用にはどちらが向いている?
動画配信システムとYouTubeの性質の違いを踏まえると、社外へのPR用にはYouTube、社内での情報共有には動画配信システムが向いていると言えます。
ビジネスの目的に応じて使い分けや併用をしていくのが良いでしょう。
例えば、不特定多数の人に広く知ってほしい情報の発信にはYouTubeが適切です。
製品CMなどは多くの人の目に留まり、SNSなどで拡散されることが望ましいですね。
一方、社内での情報共有や限定された対象向けの情報発信には動画配信システムが適しています。
セキュリティ面に不安なく使うことができる上、動画視聴後のアクセスログが解析できる、ライブ配信後のアンケートを取ることができるなどシステムごとに付加機能も様々。
企業の目的に合わせた柔軟な使い方ができます。
ビジネス利用に適したケース | 利用例 | 特徴 | |
YouTube | 不特定多数の人に広く知ってほしい情報発信 | 製品CMなど | SNSなどで拡散されやすい |
動画配信システム | 社内での情報共有や限定された対象向けの情報発信 | 社内研修、企業セミナーなど | アクセスログ解析など様々な付加機能あり |
動画配信システムの導入メリット3つ
動画配信システムの導入によって3つのメリットが生まれます。
①より伝わりやすくなる
動画を使って説明をする場合、文書よりも短時間で多くの情報を伝えることができます。例えば製品の使い方を長い文章で説明されるよりも、実際に使っている様子を見る方がすぐに理解できますよね。
また、視覚と聴覚を通して伝えることで、文字のみで伝えた場合と比べて人々の記憶にも残りやすくなります。
②コストダウンが見込める
例えば会場を借りてそこに人を集める場合、会場費や移動にかかる交通費などが必要となります。会場設営に関わる人件費もかかってくるかもしれません。
一方で動画配信システムを使うと、1つの会場に集まる必要がないため会場費や交通費を抑えることができます。費用はもちろん移動時間や手間なども減るので、コストダウンが期待できるはずです。
③リアルタイムの参加にこだわらなくて良い
例えば研修やセミナーを1つの会場で実施する場合、決まった場所かつ決まった時間に参加する必要がありました。都合がつかなければ、不参加を選ぶしかなかったのです。
ですが動画配信システムの場合は、アーカイブ機能を使って後から見ることも可能になります。また、オンライン上で配信されるため、遠方からの参加も容易です。
失敗しない動画配信システムの選び方 3ポイント
失敗しない動画配信システムを選ぶ際のポイントは下記の3つです。
- オンプレミス型かクラウド型か
- 外部システムとの連携
- サポート体制の充実度
上記3点を軸に選んでいくのですが、そのためには動画配信システムを使う目的がはっきりしていなければなりません。
あらかじめ社内での使用イメージを固めておきましょう。
①オンプレミス型かクラウド型か
オンプレミス型は、自社にシステム環境を作り上げるもの。
自社のシステムやセキリュティに合わせてカスタマイズすることができる上、高いセキリュティを保つことができます。一方で導入コストが高い、メンテナンスやトラブル時の対応は社内でしなければならない、という懸念点もあります。
それに対してクラウド型は、インターネット上でサービスを利用するシステムです。
コストは比較的安く済みますし、トラブル時に社内で対応する必要がないので安心です。ただ、カスタマイズできる範囲は限られていますし、自社システムとの連携ができるとも限りません。
オンプレミス型 | コストや運用の難易度は高いが、カスタマイズしやすい |
クラウド型 | カスタマイズ幅は狭いが、コストは低く、運用しやすい |
こうした特性があるため、オンプレミス型は企業内でシステムの構築が可能な環境で、社内のシステムや機能と統合したい場合におすすめです。
クラウド型は、カスタマイズする必要がほとんどなく、システム構築やコストの負担を下げたい場合におすすめと言えます。
現在はクラウド型を導入している企業が多くなっています。
②外部システムとの連携
システムによってはAPI(Application Programming Interface)を公開しているものもあるため、事前に社内で使っているシステムと連携できるかどうかが分かります。
既存の社内システムと連携できれば導入時の負担も少なくなるので、一度確認しておきましょう。
③サポート体制の充実度
特に初めて動画配信システムを導入する場合は、分からないことも多いはず。
いざという時にどういうサポートが受けられるのか、事前に調べておくと安心です。
使い方はもちろん、効果の出し方までサポートしてくれるシステムもあります。
導入後の運用までサポートを受けられるのは安心感がありますよね。
動画配信システム活用時の注意点
メリットの多い動画配信システムですが、導入前に考えておくべき注意点もあります。
費用対効果を考える
まず、コストに見合った効果が出せるのかということ。
毎月支払う利用料だけでなく、動画を作成する際にかかるコストも見落としてはいけません。
かかるコストに対し、「月にいくらの利益が出せるか」「どのくらいのコストダウンにつながるのか」などの点を明確にしておく必要があります。
回線環境を整える
既存の通信回線を通じて大量の動画を扱うようになると、回線速度が遅くなって通常業務に影響が出てしまう可能性もあります。
別回線を使う、画質の調整をするなどの対策も考えておきましょう。
まとめ
昨今の情勢上、1つの場所に多くの人を集めるのは難しいこともありますが、動画配信システムを使えば研修やセミナーも開催しやすいですね。
動画配信システムはそれぞれに特徴があるので、選ぶ際は「どういった目的で使うのか」という点を明確にしておくのがおすすめです。
必要な機能を取り入れつつ無駄を除くことで、費用対効果を最大限に高めることができます。
適切な動画配信システムを選び、動画の持つ力を生かしていきましょう。