映像に関わる仕事をしたい人必見!映像制作の仕事内容をご紹介

Web制作

c2e9769351af583160f37cd69e054392_s

近年、動画作成ソフトが手軽な金額になり映像作品を作りやすい環境になってきました。更にはパソコンを使わずにスマートフォンやSNSなどで簡単に動画が作れるようになりました。

手軽に映像作品が作れるようになり、映像制作の仕事に興味がある方も多いのではないでしょうか?

  • 映像制作の仕事ってどんなのだろう?
  • 映像はどのくらいの人数で作るの?
  • 企画からやってみたけど映像制作会社に入ればいい?

自分がやりたいことが、一体どこでできるのかご存知でない方もいるかと思います。今回は大まかな映像の分野と、ワークフローを紹介して行きたいと思います。

映像制作の仕事とは

camera-775487_1280
一口に“映像”といっても、TVから劇映画、展示物、イベント映像まで多種多様な分野があります。

映像制作は、映画会社やテレビ局、企業などで企画を立てた後、映像制作会社に発注されることがほとんどです。企画に携わりたいのであれば、テレビ局、映画会社、企業などに所属、編集やCGに携わりたいのであれば、ポスプロ(「2-5ポストプロダクションとは」参照)やCGプロダクションなどに所属することになります。

制作環境を構成する要素

映像には多種多様な分野が含まれ、それに応じた多種多様な制作現場で作られています。これらの映像が制作されていく環境を見ていくと、おおむね下記の4つの要素で構成されています。

クライアント

6721656127_e6c5b537ff_o

クライアントとは、その映像作品を必要とする人(企業)のこと。依頼主です。

テレビ局の場合もあれば一般企業の場合もあり、ソフトのメーカーや映画の配給会社など様々です。

クライアントは、映像作品を人に見せることによって得られる”効果”を狙っています。その”効果”とは視聴率であったり、新商品や企業のイメージ訴求であったり、商品の売り上げや興行収益であったりと多岐に渡ります。

仕事における映像制作とは”効果”を得るためです。そのために企画が生まれ、制作費が発生します。

しっかりとした”効果”を出すためにクライアントの目的をしっかりと汲み取る必要があります。

代理店

Small_World_Social_Teamwork
ほとんどの仕事においては、クライアントと制作会社との仲立ちをして、企画や演出、そして制作予算の管理をする第三者、代理店が介在します。

広告代理店以外にも、マーケティング会社やWeb制作会社、大手の映像制作会社が代理店的に介在する場合もあります。

テレビ番組の制作でも、テレビ局から制作を受注したプロダクションがまた別のプロダクションに外注するのであれば、局から直接受注したプロダクションは代理店として機能します。また、複数の代理店が絡んで下請け、孫請け、ひ孫受けといった状態になる場合もあります。

制作会社

6336149505_d82b5e4308_b
制作会社に直接関わるスタッフが所属するのが制作会社です。

それぞれの制作会社によって得意分野に関するノウハウを深めて他者との差別化を図っています。(「演出、撮影が得意」「CG、合成が得意」など)

また制作会社は、撮影・照明など技術パートを自社でまかなうケースと、それらを外注に出しているケースがあります。

制作会社とパートナーシップを組むスタッフ(会社)

Newark-film-production
実際に台本を書いたり、撮影、編集をして映像を形にするのはディレクターや、技術スタッフたちです。

制作会社は自社が持っていない機能を外部にいるフリーランスのスタッフや、専門の会社に外注してパートナーシップを組み、映像を制作しています。

パートナーには、構成や演出をするディレクター、シナリオを書くライター、撮影や照明を行う技術会社、撮影用の美術を作る美術会社、ヘアメイクやスタイリスト、コンピューターグラフィックスを制作するCGプロダクションがフリーランスのCGデザイナーを起用したりと、さまざまな形で外部スタッフを抱えて仕事をしています。

このように、制作会社を中心にさまざまな専門スタッフが集まって仕事をしている、ということが一般的な映像制作の姿です。しかし、最近のデジタル化された映像制作では、一人のスタッフが何役もこなす、作業の集約も起こってきています。

映像・CG業界の仕組み

Editor_in_linear_suite

映像業界におけるステップアップ

stepup

助監督→監督/演出
監督を目指すならこのコース。助監督は担当領域が分かれていて、3rdは美術、2ndはメイク・衣装、1stになると撮影当日のスケジュール組みなどを担当しながら、演出に関する経験を積んでいきます。

制作/AD→プロデューサー
制作進行→主任→担当とキャリアアップしながら、撮影までの進行と予算に関わるのが制作/AD(アシスタントディレクター)。経験を積んだ後プロデューサーになれれば、企画を立案し、制作予算全般を管理する立場に。テレビ業界の場合は、AP(アシスタントプロデューサー)の段階でタレント周りの業務を担当します。

映像制作フロー

映像制作の流れを料理に例えてみると、次のように考えることができます。
1.「企画・構成・シナリオ作成」=レシピや調理法の考案…プリプロダクション
2.「撮影・録音・素材制作」=野菜や肉といった食材を集めてくる作業…プロダクション
3.「編集」…レシピに従って食材を調理する工程…ポストプロダクション
production
カラコレ(テレシネ)
映像作品において、映像の色彩を補正する作業

キネコ
テレビ受像機、映像またはビデオ映像をフィルムに変換・逆変換を行う作業。

MA(マルチオーディオ)
音声編集作業。背景音楽や効果音の選定、台詞のアフレコ等を行い、演出意図に合わせて挿入する。その他、編集後の映像素材のノイズ除去なども行うことがある。

ME(ミュージックエフェクト)
短いスポット用の楽曲。コーナー区切りやアイキャッチ等で使用するもの。
効果別分類からBGMとは区別される。

SE(サウンドエフェクト)
効果音。

エンコード
ファイルの圧縮(高効率符号化)や暗号化(エンクリプト)、これを行う機能を持ったソフトウェアやハードウェアを「エンコーダー」と呼ぶ。

プリプロダクション

制作会社に発注があった瞬間からプリプロダクション(プリプロ)がはじまります。プリプロは、企画、構成、シナリオ作成、コンテ作成、各種の打ち合わせ、美術作成、全体のスケジューリングなど、撮影に入るまでの全ての作業が含まれます。この段階で作業のクオリティが、作品の質ばかりか制作会社ひいてはスタッフ一人一人の収益をも左右するのです。

プロダクション

このフェイズは撮影現場そのものです。
プリプロはすべてを予想やシミュレーションで行う作業ですが、プロダクション作業ではまさしく現実です。プリプロダクションは、このプロダクション=撮影をスムーズに、迷いなく行うための準備と言えます。

ポストプロダクション

ポストプロダクション(ポスプロ)は撮影した素材を編集したり、音楽や効果音、ナレーションを入れたり、撮影完了後の仕上げの作業です。

よって編集はもちろんのこと、音編集や色調整、納品形式への書き出しなども含みます。一般的には簡易的な編集機材を使って映像の流れを思考錯誤しながら組み立てる”仮編集(オフライン編集)”と、ビデオ編集スタジオを使って行う本番の編集”本編集(オンライン編集)”の2つの段階があります。本編集が終わったら、MAスタジオを使って音楽、効果、ナレーションなど音の作業をして作品を完成させます。

個人ベースでポスプロが可能に。

PCノンリニア編集の時代になり、手軽にソフトウェアやシステムを組めるようになったので、個人でもクオリティの高い映像を作れるようになりました。上映用映画も、個人宅で編集を行い、仕上げ以降(主にテープへの書き出し)をスタジオに持ち込むという例でも実際に出てきました。

映像制作のスタッフ

Premium_Rush_shooting

映像制作作業は、複数のスタッフにコラボレーションによって進められます。数人から十人規模のスタッフは、それぞれの役割を持っています。

制作

スケジュール、予算を取り仕切ります。
制作のスタッフのトップはプロデューサーです。人とお金を取り仕切り、プロジェクトを推進していきます。予算、スケジュール、スタッフ、役者、代理店やクライアントの折衝など。

演出

映像の内容を取り仕切ります。
ディレクターが中心となり、技術スタッフや美術スタッフに指示を出します。演出と制作のスタッフはいわば映像制作の両輪で、その協調が取れていないと作品の完成を危うくなります。

制作と演出は現実的には混ざっている場合も多く、事実上ディレクターがスケジュールまで管理している場合や、プロデューサーがディレクターを兼ねている場合もあります。この2つの機能は両方揃い、協調して機能していることが重要です。

技術

撮影・照明・編集など、機材をオペレーションします。

大まかに、プロダクション作業(撮影)の時の技術スタッフと、ポスプロダクション(編集)の技術スタッフとに分けることができます。

プロダクション作業のスタッフは、撮影の長であるカメラマン、その指示のもとに照明をするライトマン、クレーンなどの特機担当がいます。またスタジオにはスタジオ所属のアシスタントがいます。

美術

セットや衣装など、役者以外の被写体を準備します。

美術スタッフはセットの制作やセットに持ち込む大道具の手配や配置、役者が持つ持ち物などを用意、管理します。また、スタイリストやコーディネーターは衣装を立案するなど、商品ディスプレイカットやファッション性の高いカットのために小物などを用意します。特殊メイクを担当するスタッフもいます。

CG

CG(コンピューターグラフィックス)を制作します。

リアルな3D、キャラクターもの、2Dのアニメーション、合成、モーショングラフィックスなど。スタッフによって得意分野を持っています。

映像作品のジャンル

映像作品といっても、さまざまなジャンル、スタイルがあります。ジャンルやスタイルが変わると、同じ映像作品であっても”業界が違う”ということになり、作業の進め方も大きく異なってきます。

ドラマ系

maxresdefault
テレビドラマや劇映画に代表される”お芝居”を基本位した映像作品です。役者の選定や、脚本が重視されます。

現場は効率重視の綿密なスケジュールで進みことが多く、シナリオを文官してその場所、その時に撮影できるものをまとめて撮影行くことが一般的です。そのため、カット同士のつながりや時間経過が混乱しないよう、記録を管理することが重要になります。

また、通常は撮影に入る前に、本読みや立ちげいこなど、事前リハーサルが組まれます。

情報・ドキュメンタリ−系

Editor_in_linear_suite
取材活動をメインに制作される映像作品です、テーマの制定や視点が最重要になります。

撮影の現場はもとより、事前の調査が大きなウェイトを持ちます。現場では”その場にあるもの、その場で起こっている”ことの記録に重きが置かれているため、変化する状況に応じて、臨機応変な現場対応や即断力が求められます。

事前リサーチのために”リサーチャー”という専門スタッフが起用される場合もあります。また、取材する場所が海外である場合はもちろん、国内でも特殊な土地柄である場合にはその土地専門のロケコーディネーターを起用して、取材便宜を図ることも一般的です。

CM・PR系

maxresdefault-1
企業の広報活動のために制作される映像作品です。

作品のスタイルはドラマ形式、スタジオ番組形式、純粋な映像プレゼンテーション、アニメーション主体などさまざま。いずれにしても、クライアントの意向や意図をどれだけ実現できるかが唯一の評価基準になります。

そのため、クライアントとの意識統一が最も需要なポイントで、事前の調整作業や確認作業が仕事を天国にも地獄にも導きます。また、特にCMにおいては、CGとの合成や、精密な特殊効果が用いられることも多く、プリプロからポスプロまでのワークフローは、綿密かつ計画的に組み合わせる必要があります。

PR系の映像は、あまり広く人目に触れられることはありませんが、実際には映像制作のうちかなりの割合を占めているのではないでしょうか。”産業映画”の流れをくむ歴史の古いジャンルです。出来上がった映像を見せる方法は多種多様ですVHSやDVD、Blu-rayパッケージとして顧客に配るもの、イベントのプレゼンテーションで上映するもの、ショールームなどで常設展示するもの、株式総会などで一度だけ使用されるもの、記録映像として社内にストックすることだけが目的のものなど、さまざまなケースがあります。

最近はパッケージとして使用する目的で制作したものをWebでも配信するケースが増えています。その場合には、音楽やタレントなどの権利関係の処理が問題となります。近頃では、映像素材としての権利をクリアした音楽素材配信サイトなども増えてきました。

展示系

video-mapping-projection-11289323751FOI
博物館や記念館などの施設で上映される映像作品。

たいていの文化施設は数年もしくは10寝に嬢にも及ぶ企画期間、施工期間を経て出来上がります。映像制作については、施工期間の終わりの方、いわば”仕上げ”に近い感覚で現場が始まるケースが多いようです。とはいえ、1年〜数年の期間はざらで、長期にわたって制作を進め企画を管理していかなければなりません。完成した作品は数年〜10年以上も使われるケースが多く、企画も”古くならない”スタンダードなものが求められます。

また、上映形式も、通常のスクリーニャディスプレイとは限りません、コンピュータシステムと同期する観客参加型や立体映像シアター、プロジェクションマッピングなど、特殊な上映形態をとるものもあります。その場合にはシステムサイドのスタッフとも納品形態や映像の使用について調整や確認が必要です。

ミュージックプロモーションビデオ

Giulietta_Pixelated_music_video_3
ミュージックプロモーションビデオ(MV/PV)はビデオアートとともにスタイルが確立されてきました。

ドラマ的なものから実験的なビジュアルを駆使するものまでスタイルは多種多様で、現場の質やノリも同じように様々。企画段階でのアイディアを実現するためには、クリエイティブな発想が求められます、最近はCGを多用したものも多く、早くからパソコンを使ったDTV(デスクトップビデオ)が活用されてきたジャンルでもあります。

DTV(デスクトップビデオ)

パソコンを使ってビデオを編集すること。DTVで編集したビデオは、ビデオテープに録画したり、DVDに保存したりできる。近年ではビデオ編集ソフトが付属するパソコンも増えている。

web配信コンテンツ

Buscando_videos_online

通信環境のブロードバンド化によって、インターネット上で配信される映像も多くなってきました。

その多くはテレビ番組やミュージックプロモーションビデオ、映画のトレイラーなど、他のメディアで使用したコンテンツの二次利用です。しかし最近ではオリジナル映像コンテンツを配信する”インターネットテレビ”的なサイトも増え、企業のタイアップなどによって制作されるネットオリジナルの短編ドラマや、各種の情報番組など、さまざまな映像コンテンツが制作・配信されています。

最近ではWeb配信の映像できちんと利益を出せるビジネスモデルも出てきたため、この分野の仕事も増えてきています。

最後に

今回は、映像制作における大まかな分野やワークフロー、映像ジャンルを説明してきました。

映像は本当に多種多様な分野が含まれ、それに応じた多種多様な制作現場で作られています。時が進むにつれもっともっと新しい映像表現、新しい映像の現場が出てくると思います。

今回の記事が少しでもご参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

アベ ユウナ
絵画や映像作品を制作しながら、フリーランスで映像クリエイターとして働いています。忍者見習い。@una69